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遊びで育む、真の英語力。子どもたちの未来を広げる国際交流の場

ー NPO法人KIVこども国際村・有賀さんと考える、遊びで広がる英語と世界の扉 ー

日本の英語教育は、しばしば「受験のため」と捉えられがちで、実践的な会話力や国際的な感覚を養う機会が不足していると感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。机に向かってテキストを学ぶだけでは、なかなか英語が身につかないという悩みも聞かれますね。

そんな課題意識からKIVこども国際村を立ち上げたのが、企画者である有賀春暢さんです。有賀さんは、自身がバックパッカーとして海外を旅する中で、日本人が世界と十分にコミュニケーションが取れていないという現実を肌で感じた経験を持っています。

今回は、有賀春暢さんに、子どもたちの英語力と国際感覚を育むユニークなアプローチについてお話を伺いました。

NPO法人KIVこども国際村 公式HPはこちら

KIVこども国際村が生まれた背景と日本の課題

KIVこども国際村は、日本の子どもたちが世界とつながる機会が乏しい現状に対する課題意識から設立されました。創設者の有賀さんは、海外での生活を通して、日本人が現地の人々やさまざまな国の人たちと関わる機会が非常に少ない実態を目の当たりにし、コミュニケーションの大切さを実感されたそうです。

バックパッカーとして世界を旅した時に、「日本人は、世界とうまくつながれていないのではないか」「コミュニケーションも十分に取れていないのではないか」そんな実感がありました。

実際、自分自身もそうだったのですが、ネックになったのは言語の壁でした。英語ができないうちは、どこかで尻込みしてしまい、話しかけられないし、自分からも話さない。結果として、人と関わる機会そのものが少なくなってしまうんです。

日本の英語教育が「受験のための科目」となり、会話や表現の機会が少ないことも、この課題をさらに深刻にしていると有賀さんは指摘します。現状の課題を打開し、言語力や国際感覚を育む場が必要だと感じたことが、KIVこども国際村の原点となったのです。

「教えない」国際交流団体としての独自のアプローチ

KIVこども国際村は、一般的な英会話教室とは一線を画し、「英語教育」ではなく「国際交流」に重きを置いた団体であることを明確にしています。活動の核心は、英語を教えることではなく、子どもたちが英語を話す機会を積極的に作り出すことにあります。

私たちは、いわゆる英語教育団体ではありません。英語を教えるというよりは、英語で“話す機会”をつくることに力を入れています。というのも、やっぱり言語は、これまでの私たちのように、机に向かってテキストで学ぶだけでは絶対に身につかないと思うんです。

実際に人と関わって、会話して、リアルにコミュニケーションを取る中で、自然と英語が使えるようになっていくものです。

だからこそ、英語を自然に話せる場をどのように提供するか、どう仕掛けていくかに注力して活動を行っております。

KIVこども国際村の活動に「先生」はおらず、子どもたちは歌ったり、話したり、遊んだりする中で、自然と英語を使ったコミュニケーションの体験を積んでいくそうです。

活動頻度は月に1〜2回程度で、主に東日本と西日本の公園などでオフライン活動が行われているとのこと。さらに、別の取り組みとしてオンラインでも海外の人と日常的に触れ合える機会も提供しているそうです。

「Hello」から始まる、英語を話す喜び

KIVこども国際村では子どもたちが「話したくなる気持ち」を育むアプローチを重視しています。英語をコミュニケーションの道具として活用してもらうためにも、子どもたちの心の動きに寄り添うことが重要です。

初めて国際交流に触れる子どもや、英語に自信がない保護者の方も少なくない印象です。しかし、不安があるのは最初は当然なんですよね。

そこで、一度でも顔を合わせたり話したりといった機会があると、「あ、お互いに同じ人間なんだな」と実感できます。笑ったり、泣いたり、お腹がすいたり、びっくりしたり。国境を越えて、お互いの共通点を確認できると相手に対する親しみが生まれ、関係が近づきます。

難しく考えがちな英語ですが、最初は本当に発音を気にしなくても良いんです。伝えたいことは、ジェスチャーや表情だけでも十分伝わるものです。大事なのは、交流の場にまず行ってみることなんですよ。

たとえば、たった一言「Hello」と言うだけで、交流の第一歩を踏み出せていることになります。「Hello」そして「Thank you」さえ知っていれば、会話は成立しますよ。

「Hello」の一言だけでも、子どもたちの表情は大きく変わり、コミュニケーションが繋がるきっかけになると言います。言葉が完璧でなくても、伝えようとする気持ちと行動が最も重要です。

心理的な壁を乗り越える、寄り添うサポート

外国人との交流に際して、日本の子どもたちは緊張や恥ずかしさといった心理的な壁を感じる可能性があります。しかしKIVこども国際村は「無理なく」をモットーに、きめ細やかなサポートを心がけています。

子どもはなおさら、最初は不安や緊張を感じやすいものです。だからこそ、私たちはまずその場に慣れることに重点を置いています。いきなり英語を教えるというより、ゲームやアクティビティを通じて、海外の人と会って話すこと自体に慣れてもらうことを大事にしています。

特に大事にしてほしいのは、心理学においての単純接触効果の法則がある通り、何回も会うことです。何度も顔を合わせるうちに、自然と心を許せるようになって、話しやすくなるんですよね。

それから、私たちスタッフは常に楽しい仕掛けを用意して緊張をほぐしたり、会話のきっかけをつくったりしています。子どもたちが楽しみながら参加できるよう、プログラムの内容は毎回変えていて、飽きずに続けられるよう工夫していますね。

さらに、子どもたち自身の“好きなこと”や“得意なこと”を取り入れることも有効です。絵を描くのが好きな子にはお絵かきの時間、スポーツが好きな子には体を動かすアクティビティなど、それぞれが自分らしく関われる場を用意してあげられると自然と心が開き、交流にも前向きになれます。

話せない子どもには無理強いせず、イングリッシュサポーターやボランティアが日本語でサポートに入るそうです。子どもたちの様子を見て、良いタイミングで「話してみよう」と優しく促しているんだとか。

地域との連携と多文化共生への貢献

KIVこども国際村は、多種多様な家庭環境を持つ子どもたち全てに機会を提供するため、参加しやすい料金設定を心がけています。さらに、地域社会への貢献にも積極的に取り組んでおり、地域ボランティアや外国人ボランティアが協力して運営することで、地域循環型の社会を築き上げているそうです。

日本人が地域で外国の方と出会う機会が少ないというのは事実ですが、実は、外国の方にとっても同じことが言えます。「日本人と普通に話す機会がない」「話しかけてもらえない」といった声もよく聞きます。

だから、私たちはみなさんの声も受けとめながら、“文化共生”をもっと進めていきたいと考えています。イベントを通じて、一緒に生きていける社会をつくっていきたいんです。

外国の方も地域の中に自然に溶け込めて、困ったときにはお互いに助け合える。そんな関係性が当たり前にある地域をつくりたい、それが私たちの目指しているところです。

KIVこども国際村の活動は、日本人だけでなく、日本に住む外国人にとっても地域の人々と交流する貴重な機会を提供しています。ボランティアの方々はKIVこども国際村の目的に共感し、楽しみながら参加しているんだとか。KIVこども国際村の取り組みを通じて文化が異なる人々が共に生き、互いに助け合える文化共生の社会を目指しているのです。

遊びが育む、子どもたちの目覚ましい成長

KIVこども国際村の活動を通じて、子どもたちには目覚ましい変化が見られます。活動当初は外国人に対して目を合わせることすらできなかった子どもたちが、今では堂々と英語でプレゼンテーションを行ったり、笑顔で外国人サポーターと話すようになったりする姿が見られるそうです。

最初の頃は、まだ何も前例がなくて、とにかく人見知りの子が多かったんです。しかし、私たちのプログラムに参加したあと、最初は外国の方と目も合わせられなかった子が、今では英語で堂々とプレゼンテーションをしたり、笑顔で話していたりして。

特に一番感動したのは、子どもたちが自ら外国の方に話しかけに行くようになったことです。最初は恥ずかしがっていた子が、壁を乗り越えて自分から行動できるようになりました。子どもたちの変化を目の当たりにしたときは、胸が熱くなりますね。子どもたちの目覚ましい成長が、自分にとって一番のやりがいになっています。

子どもたちの成長や変化は、柔軟なプログラム設計によって支えられています。なお、参加している子どもたちの年齢層は2歳から15歳と幅広いですが、特に5歳から10歳がメイン層となっているそうです。年齢で厳密に区切らず、皆が自由に遊べる場を提供することで、それぞれのペースで国際交流を楽しめるようになっているのですね。

日本の英語教育における「英語を話す機会」の重要性

有賀さんは英語教育の専門家ではないと謙遜しつつも、日本の英語教育が抱える課題と今後の展望について率直な意見を述べました。現在の日本の英語教育は「正解を求めがち」であり、「テストで100点を取るための勉強」が目的となっている現状は良くないと考えています。

やっぱり、私が強く感じるのは、日本の英語教育においては「実際に使う機会」が必要だということです。現在の英語教育は、どうしても正解を求めがちで、テストで100点を取ることが目的になってしまっている傾向があります。しかし、それでは“言葉を使って人とつながる”という本来の目的からは離れてしまっています。

そもそも言語は、間違えても良いですし、文法が完璧じゃなくても受け入れてもらえます。発音がネイティブのようでなくても伝わりますし、思いが通じます。実際に外国の方とコミュニケーションを取っていると、正しさよりも伝えようとする姿勢のほうが大事だということが、すごくよくわかります。

オランダのような英語教育の先進国でも、とにかく話してみることが一番重視されています。文法はいわば英語の説明書であって、正解にしばられすぎる必要はありません。まずは英語を使ってみることが何より大事です。

完璧に文法を覚えてから話すのではなく、多少間違いがあれど実際に英語を使う中で慣れていくことこそが、言語習得の本質かもしれません。小学校から英語教育が始まっているにも関わらず、実践的な「話す場」が圧倒的に足りないことは、日本の大きな課題と言えるでしょう。

家庭で育む国際感覚と五感で得る異文化理解

保護者が家庭で子どもたちの国際感覚や多文化理解を育むには、どのようなアプローチが良いのでしょうか。有賀さんは、まず家庭内で海外の文化や歴史、暮らしについて話す機会を作ることが大切だと考えているそうです。

家庭の中で海外の文化や異文化の価値観、歴史や暮らしについて話す機会を持つのは異文化理解においては非常に有効です。家庭の中で、異なる価値観を自然に受け入れられる空気をつくっていくのが一番大事だと思います。

子どもは早い段階から大人の影響を受けますよね。だからこそ、親御さん自身が海外のことに興味を持っているかどうかが、すごく大きいんです。

そして、家庭内だけでなく、いろんな国の人たちと出会えるような国際交流イベントもおすすめです。日本人同士で完結するイベントだけでは得られない、リアルな体験を通して、文化理解や多文化共生の感覚は育っていきます。

インターネットで多くの情報が手に入る時代だからこそ、リアルな体験を通じて五感を使い、話す機会を持つことの価値はかけがえのない活動と言えるでしょう。子どもは親の影響を最も受けやすいので、親自身が海外に興味を持つことが、その第一歩となるかもしれません。

遊びが未来を拓く、世界とつながる第一歩

KIVこども国際村の活動は、現代の日本の英語教育が抱える「実践の場」の不足という課題に対し、遊びを通して自然な形で国際交流の機会を提供する、ユニークかつ本質的な解決策を提示しています。

英語は単なる学習科目ではなく、世界とつながり、多様な人々と心を交わすための「道具」であることを、子どもたちは活動を通じて肌で感じ取っています。完璧な文法や発音よりも、一歩踏み出して「Hello」と声をかける勇気こそが、国際社会で生きる上で何よりも重要であることが、有賀さんの言葉から伝わってきました。

子どもたちの無限の可能性を信じ、遊びながら自然と英語力を育むKIVこども国際村は、まさに未来を生きる子どもたちにとっての希望の光と言えるでしょう。英語や国際交流に関心がある方はもちろん、まだ踏み出せずにいる方も、KIVこども国際村のような「世界とつながるきっかけ」をぜひお子さんに与えてみませんか?

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