「パスポート不要の留学地」で英語の壁を下げる。ブリティッシュヒルズで掴む、正解を超えた発信の極意

「パスポート不要の留学地」で英語の壁を下げる。ブリティッシュヒルズで掴む、正解を超えた発信の極意

「英語を話せるようになりたい」と願いながら、日本国内での学習に限界を感じている方は少なくありません。

福島県の羽鳥湖高原に位置する「ブリティッシュヒルズ」には、ゲートを一歩くぐればそこが英国そのものとなる、徹底したイマージョン環境が存在します。

今回は、ブリティッシュヒルズの教務部長・栗村幸さんへのインタビューを通じ、なぜこの施設が多くの日本人の「英語への苦手意識」を劇的に変えてしまうのか、その教育メソッドの真髄に迫ります

設立以来、こだわり抜かれた「本物」の環境と、学生から社会人まで対応する多彩なカリキュラム、そして「完璧さよりも自信」を重視する講師陣の姿勢。

そこには、単なる語学学習を超えた、実社会で通用するコミュニケーション力を養うためのヒントが詰まっています。

国内にいながら海外留学以上の成果を得るための、新しい英語学習の形をご紹介します。

ブリティッシュヒルズ
目次

標高1,000mに佇む「福島の英国」。創設者がこの地に託した英語教育の理想

福島県の山々に広がる霧と冷涼な気候は、まさに英国スコットランドのハイランド地方そのものです。

なぜこの地に「パスポートのいらない英国」が誕生したのか、創設者の熱い想いと、多様な学びを支える滞在スタイルの全貌を紐解きます。

福島の山上に再現された、スコットランド・ハイランド地方を彷彿とさせる気候と景観

——英語教育の拠点としてブリティッシュヒルズが目指している理念についてお聞かせください。

栗村 幸さん

まずはブリティッシュヒルズのキャッチコピーについてお話しします。

「パスポートのいらない英国(The Britain that anybody can visit without a passport)」を掲げており、パスポートなしで誰もが訪れることができる英国を目指しています。

リゾートホテルであり、英語を勉強できる施設でもありながら、誰もが気軽に来られる場所として作られました。

——福島に建てられたのは、イギリスの風景と似ているといった理由があるのでしょうか?

栗村 幸さん

その通りです。特に気候がかなり似ておりまして、春や秋には霧が出て、まさにイギリスといった風景が広がります。

特にスコットランドのハイランド地方に似ていると言われており、それがこの場所を選んだ理由です。

——霧といえばイギリスというイメージがありますね。以前、福島の方に伺ったのですが、施設は結構山の上に建てられているのですよね?

栗村 幸さん

そうです。麓の市街地に出るまでは40分ほどかかります。

標高1,000メートルほどの場所にありまして、最寄り駅は新幹線の停車駅でもある新白河駅ですが、駅の周辺とはまったく違う気候です。

——駅周辺とは気候がそこまで変わるのですね。

栗村 幸さん

麓とは気温が5度から10度ほど違います。

今日も、駅の周辺はおそらく雪が降っていないと思いますが、こちらでは雪が降っているという状況です。

経済格差に左右されない国際教育への願い

——国内にいながら海外留学のような効果が期待できる環境が構築された背景や、その目的について教えてください。

栗村 幸さん

当施設は、神田外語大学や神田外語学院などを運営する神田外語グループによって設立されました。

初代理事長の佐野公一が、「経済的な理由などで海外留学ができない学生でも、誰でも行けるようなイギリスを作りたい」と構想したのが始まりです。

そして、第三代理事長である佐野隆治がその想いを実現させました。

当時は海外へ行けない方が多くいらっしゃったため、日本にいながら「誰でも行けるイギリス」で英語の勉強や実践ができる場所を作りたかったのです。

——素敵ですね。私自身もかつてイギリス留学を希望していたものの、金銭面で難しかった経験があり、ブリティッシュヒルズはとても行ってみたい場所でした。

栗村 幸さん

当施設が開村したのは1994年なのですが、当時からそういったニーズは非常に多くありました。

また最近でも、為替の円安やコロナ禍の影響で、なかなか海外へ行けないという方が多かったと思います。

そうした状況下においても、当施設は多くの方の語学学習や異文化体験に貢献できているのではないかと思っています。

修学旅行から企業研修まで、多様な学びのニーズに応える滞在スタイル

——国内にある施設だからこそのアクセスの良さや、英語への挑戦のしやすさがあると思いますが、短期での利用が多いのでしょうか?

栗村 幸さん

そうですね。様々な方にご利用いただいていますが、最も多いのは学校団体のお客様です。

修学旅行や英語キャンプとして利用される場合が多く、その場合は2泊3日の滞在が中心となっています。

また、一般のお客様や企業研修で来られる方もいらっしゃいます。

一般の語学研修ですと6、7日間、企業研修で一番長いものですと1ヶ月滞在されるケースもあります。

——1ヶ月滞在されるケースもあるのですね。

栗村 幸さん

お客様それぞれのニーズに合わせて研修内容を組んでいますが、全体として多いのは短期の2泊3日ですね。

——修学旅行として利用されるケースも多いのですね。

栗村 幸さん

そうですね。福島の他の地域と組み合わせて来られる学校様はかなり多いです。

例えば、復興に向かっている双葉町や、歴史のある会津若松などとセットで訪れるケースです。

——実際の海外留学前の準備として利用される方も多いのでしょうか?

栗村 幸さん

はい、それもあります。

例えば、3年生で海外へ行く計画を立て、その前の段階である2年生の時に、準備としてブリティッシュヒルズを利用される学校もあります。

また、企業研修でもそういった利用が多く、海外赴任の前にいらっしゃるケースがあります。

赴任前に必要とされる英語力だけでなく、文化についての勉強も行います。

例えば、海外での交渉術など、日本とはやり方が異なる部分を学ばれる企業様もいらっしゃいます。

ブリティッシュヒルズ

日本語を使わない「魔法」のルール。本物が英語のスイッチを叩く

一歩足を踏み入れると、そこには建築資材から家具に至るまで現地から取り寄せた「本物」の空間が広がっています。

徹底的に再現された英国の街並みと、研修生に日本語を一切介さないイマージョン環境が、学習者のマインドをどのように切り替えていくのか、その舞台裏に迫ります。

10年かけて築いた英国の街並み。アンティークが教える歴史と情緒

——施設の環境設計において、英語を使う楽しさを感じてもらえるような工夫は何かありますか?

栗村 幸さん

当施設は決してテーマパークではなく、「本物」にこだわっている点が挙げられます。

敷地内には複数の建物がありますが、これらは実際にイギリスで一度建築し、それを解体して船で日本へ運び、再度建て直したものなのです。

——素晴らしいこだわりですね。

栗村 幸さん

建築資材の木材はもちろん、家具などもイギリスから取り寄せています。

例えばシャンデリアは、中世の様式を忠実に再現するために、あえてフランスから手配するなど、妥協のないこだわりが詰まっています。

そのため、ブリティッシュヒルズにお越しいただくと、本当にイギリスにいるような気持ちになれるはずです。

——現地の本物を取り寄せて、中世の館を再現されているのですね。

栗村 幸さん

先日、実際にイギリスへ行ってきたのですが、現地で「これはブリティッシュヒルズに置いているものと同じだ」「よく似ている」と、自分の目で直接確かめてきました。

本物をしっかりと再現できていると改めて感じましたね。

決して表面的な真似ではなく、なるべく本物を取り入れることを心がけており、完成までに10年ほどの歳月をかけてじっくりと作り上げました。

ゲートを越えたらそこは外国。日本人スタッフも徹底するイマージョン環境

——日本ではなかなか味わえない非日常空間だと思いますが、その本物の英国に近い空間の影響によって「英語を話したい」というスイッチが入るのでしょうか?

栗村 幸さん

そうですね。こちらのゲートを通過される際、皆様少し緊張されるようなのですが、その非日常感によって「ここは日本ではない。英語を話さなければ」というマインドになるようです。

もう一つのこだわりとして、語学学習を目的として来館されている方に対しては、日本語を一切使わず、完全なオールイングリッシュによるイマージョン環境(英語に浸りきる環境)を作っています。

——まさに海外そのものですね。些細な言葉のやり取りも、皆さん英語で話されているのですか?

栗村 幸さん

はい。まるで魔法をかけるように、日本語を一切発しないように徹底しています。

日本人スタッフもおりますが、日本語ではなく英語で対応します。

「日本語は通じないから英語を使おう」と、自ら頑張らなければならない雰囲気を作っているのです。

——日本語が通じないからこそ、「英語を話さなきゃ」という気持ちに切り替わるわけですね。

栗村 幸さん

おっしゃる通りです。基本的にオールイングリッシュで対応しているため、日本語で話しかけられてもあえて返事をしません。

小学生や中学生の生徒さんの場合、「日本語がわからないの?」と戸惑われる場面もありますが、そこから少しずつ頑張って英語を話してもらうように促しています。

実際の海外研修では、つい携帯の翻訳機能に頼ってしまうこともあるかと思います。

しかし当施設では、そうしたツールを介さず、ご自身の言葉だけでコミュニケーションを取らざるを得ない環境を作っているため、貴重な経験になるはずです。

100種類以上の実践的プログラム。英語で「スコーン作り」や「音楽」を学ぶ体験型学習

——ブリティッシュヒルズの独自カリキュラムについて、特に大切にしている要素や特徴を具体的に教えてください。

栗村 幸さん

当施設のレッスンはすべて、所属する教員が独自に作成したプログラムを提供しています。

メインとなるのは実践的なレッスンです。

座学というよりは、教室の中でのロールプレイや、実際に教室を出て道案内をするなど、実践的な内容が非常に多くなっています。

英語だけでなく、CLIL(内容言語統合型学習)などの様々な学習要素や、多様な英語の教え方を取り入れています。

レベルの高い学習者に対しては、「英語を勉強する」というよりも、「英語で数学や音楽を学ぶ」といったレッスンも行っています。

——人気が高いレッスンは、どのような内容ですか?

栗村 幸さん

中でも特に人気なのは文化体験です。

文化体験レッスンもたくさんあるのですが、一番人気なものはクッキングレッスンの「スコーン作り」です。

教員と一緒にスコーンを作るのですが、説明などもすべて英語で行われます。

英語を聞きながら自分でスコーンを作り、それを持ち帰ることができる、お土産にもなるようなレッスンです。

——本当にカリキュラムが充実していて、お話を伺っていてとても面白いと感じます。

栗村 幸さん

年齢も英語力も幅広い層の方にご利用いただいているため、どのようなニーズや人数にも合わせられるよう、多種多様な内容を準備しています。

先ほど申し上げた企業研修であれば、Eメールで使うビジネス英語などのプログラムもありますし、英国のスポーツである「クリケット」を体験できるものもあります。

どのような方にもマッチするよう、多種多様なカリキュラムを豊富に作成しています。

ブリティッシュヒルズ

選考基準は「日本を知るプロ」。多国籍な講師陣が教えるコミュニケーションの真髄

英語学習において、完璧な発音や文法よりも大切なことは何でしょうか。

世界各地から集まった講師陣との交流や多彩なカリキュラムを通じて、実社会で武器となる「伝えるための自信」を養う秘訣を明らかにします。

利用者のレベルや興味に寄り添い、「楽しさ」を軸にしたサポート体制

——当日のレッスンは、どのように進められるのでしょうか?

栗村 幸さん

当施設のカリキュラムについてですが、基本的には事前にご本人からどの程度の英語レベルかはお聞きしています。

ただ、どうしても毎回初対面でのレッスンになりますので、レッスン内容は柔軟に変更できるように構成しています。

「思ったよりも英語ができる」「想定より難しかった」といった場合でも、すぐに対応できるようにレッスンを組み立てています。

——実際のレベルに合わせて柔軟に調整されているのですね。

栗村 幸さん

そうですね。例えばコース料理を選択された場合には、お食事の前にテーブルマナー講座を受けていただくなど、本当に幅広く充実したプログラムをご提供できていると考えています。

——例えば「英語が非常に苦手」という方に対しては、どのようなサポート体制をとられているのでしょうか?

栗村 幸さん

学校などのグループ単位のレッスンか、個人でのご利用かによって対応は少し変わりますが、基本的には「楽しさ」に焦点を当てています。

ブリティッシュヒルズで行うレッスンは実践的でありながらも、楽しく感じられるように工夫しています。

例えば、20名のグループでゲームやグループワークを行う場合、英語が得意なメンバーと苦手なメンバーを同じテーブルに混ぜてグループを作ります。

そこでメンバー同士が協力し合いながら課題に取り組むようにしているのです。

とにかく「英語は楽しい」「英語を勉強することには意味がある」と感じていただけるような進行を心がけています。

——素晴らしいですね。日本の子どもたちの中には英語に苦手意識を持つ子も一定数いるかと思いますが、ブリティッシュヒルズに来て「楽しい」という体験をすることで、もっと学んでみたいと思う子も多そうですね。

栗村 幸さん

それが私たちにとって一番嬉しいお言葉です。

実際にそうした声は非常に多く、学校の先生方や生徒さんからもよく伺います。

講師の質を担保する1ヶ月の独自トレーニング

——多種多様な内容を教えられる講師の方々は、非常にレベルが高いのだと思います。スタッフの選定や育成について、どのような基準や方針を重視されているのでしょうか。

栗村 幸さん

基本的に、日本で英語を教えた経験がある教員を採用することにこだわっています。

日本人の生徒を相手にする場合、やはり指導経験があった方がスムーズに進められるという理由があります。

当施設では、どの学校がお越しになっても、あるいは複数のグループに分かれてレッスンを受けた場合でも、全員が均質なレッスンを受けられるように訓練を行っています。

その品質を担保するため、教員には「大学を卒業していること」と「日本で2年以上英語を教えた経験があること」を採用基準として求めています。

——しかし、一般的な英会話スクールなどとはかなり違う環境ですよね。

栗村 幸さん

はい。英会話スクールとも学校とも異なりますし、ブリティッシュヒルズ独自の教え方があります。

毎回初対面の生徒さんを相手にするのは、教員にとってもハードルが高く難しいものです。

そのため、独自のトレーニングプログラムを開発しました。

着任してから約1ヶ月間は、先輩教員の授業見学やワークショップなどを通じてしっかりと研修を受けてもらいます。

その訓練を経てから、現場に入って授業を担当するようになります。

——ちなみに、英語と一口に言っても様々な国や地域のアクセントがあるかと思いますが、講師にはイギリス以外の出身の方もいらっしゃるのでしょうか?

栗村 幸さん

そうですね。教員はおおよそ半分がイギリス出身者で、もう半分はコモンウェルス(オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、南アフリカなど)の国々から来ています。

ブリティッシュヒルズ

発音のコンプレックスを「伝わる自信」へ変える

——世界中の様々な国出身の講師の方と触れ合える環境なのですね。

栗村 幸さん

当施設で基本的に教えているのは英国の英語になります。

文部科学省が指定している学校教育の英語は主にアメリカ英語ですので、学校で学ぶものとは少し違うところがあるかもしれません。

ただ、それを通じて「英語には様々な種類がある」ということを意識していただけるようにしています。

——他の国の講師の方の場合、様々な訛り(アクセント)があるかと思いますが、それをイギリス英語の発音に直すのは、講師の方にとっても難しいことなのでしょうか?

栗村 幸さん

スペルは英国式に統一しています。例えば「Color」ではなく「Colour」と表記しています。

ただ、訛り(発音)は無理に直してもらっているわけではありません。

それは、様々なアクセントに触れることも一つの素晴らしい体験だと考えているからです。

こちらにお越しいただいたお客様は、多様な国の英語を聞くことができます。それぞれ少しずつアクセントは異なりますが、どれも間違ってはいません。

——アクセントの違いを知ることも、大切な学びになるのですね。

栗村 幸さん

日本人の英語の訛りも、一つの英語の形です。

相手に伝われば問題ありません。

まずは自分の言葉が「伝わった」と実感してもらうことが一番大事だと思っています。

——訛りがあっても自信を持って話すことが大事なのですね。

栗村 幸さん

おっしゃる通りです。日本人のお客様からは、発音(プロナンシエーション)を心配される声をよく聞きます。

しかし、発音の正確さよりも、自信を持って話すことで言葉はしっかりと相手に伝わります。

「伝われば、完璧な発音にこだわる必要はない」ということを、皆様にお伝えしています。

「完璧主義」から「発信主義」へ。苦手意識を払拭する成功体験

「自分の英語が通じた」という小さな成功体験こそが、長年抱えてきた苦手意識を劇的に変える鍵となります。

レッスン中だけでなく、パブやティールームでの日常生活を通じて、英語への心理的ハードルを自然に下げていくブリティッシュヒルズならではの仕掛けをご紹介します。

テストの点数を超えた「通じた!」の衝撃。心理的な壁を壊すアイスブレイク

——来館したばかりの時は、緊張してあまり喋れないという方も多いかと思いますが、どのように対応されていますか?

栗村 幸さん

当施設の教員はアイスブレイク(緊張をほぐすこと)が非常に得意です。

毎回初対面のお客様を相手にしていますが、心理的なハードルを下げるアプローチに長けています。

最初は全く話さなかった子でも、最後には自分から教員に声をかけるようになりますね。

——素敵ですね。自分の英語が「伝わった」という体験は、日本にいるとなかなかできないことだと思います。それを実際に経験できる素晴らしい環境ですね。

栗村 幸さん

ええ。実際に英語を使ってみて、「意外と通じた」「完璧な英語じゃなくても伝わった」と気づいてもらうことは非常に重要です。

テストに向けて文法やスペルを完璧に覚えることももちろん重要ですが、実際に英語を話す場面では、少し間違っていても、言葉がずれていても、伝われば問題ありません。

学校のテストで満点を取れなかったとしても、英語を勉強する意味があるのだと気づいてもらうことがとても大切だと思っています。

ただ、そうしたことは日本にいながら、あるいは学校の授業の中だけで気づくのは難しい部分があります。

ですから、ここに来て実際に使ってみて、「語学力とはこういうことなのだ」と実感していただけると嬉しいですね。

——今まで英語に興味がなかった子どもたちが、英語を楽しいと感じ、興味を持つきっかけの場になっているのですね。

パブでの注文やアフタヌーンティー。五感で英国文化を味わう

——英国の文化や生活様式を体験できることも、英語学習のモチベーション向上や効果をもたらしているとお考えでしょうか?

栗村 幸さん

そうですね。やはり宿泊して滞在していただける学校団体や一般のお客様が多いのですが、単なるレッスンだけではないというところが特徴です。

英国様式の建物で、英国製の家具に囲まれて眠り、お食事も基本的にイギリス風のメニューになります。

コースディナーでしたら、ローストビーフを召し上がっていただき、テーブルマナー講座を受けることもできます。イギリスの街並みを歩くような体験もできるよう、かなり意識して作っているのです。

食事の場所もいくつかあり、一つはイギリスのボーディングスクール(寄宿学校)の食堂を再現した場所です。

他にも、フィッシュ&チップスを食べられるパブがあり、そこでパブゲームを楽しんだり、英語で飲み物を注文したりできます。

あとは、「アスコットティールーム」でアフタヌーンティーを楽しむことも可能です。

本当にイギリスに行けば体験できるようなものをなるべく再現し、ここに来るだけでイギリスを訪れたかのように感じていただける環境づくりに努めています。

——パブからアフタヌーンティーまで、本当に英国文化を満喫できるのですね。

栗村 幸さん

フリータイムやレッスンとレッスンの合間、あるいは夜など、レッスン以外の時間でも英語を使う場面を用意しています。

どこへ行っても、何時であっても英語を利用し、英国の文化体験ができるような場所を作っています。

——一般のホテルとして宿泊した場合でも、そういった施設は利用できるということですよね。

栗村 幸さん

一般のお客様として宿泊されても、パブやアスコットティールームはご利用いただけます。

また、昔の貴族の館を再現した「マナーハウス」を見学するツアーに参加することも可能ですので、どなたでも英国文化をしっかりと体験していただけます。

——では「研修を受けてみたいけれど、まずは宿泊して体験してみよう」という方もいらっしゃるのでしょうか?

栗村 幸さん

はい、いらっしゃいます。

最初は一般のお客様として宿泊された方が、「もう少し英語を学びたい」と興味を持たれて、後から一般研修や語学キャンプに参加されるケースも少なくありません。

「行きたくない」が「また行きたい」へ。英語への恐怖を自信に変えたサマーキャンプ

——これまでに、英語への自信や実力を大きく伸ばされた方がたくさんいらっしゃるかと思いますが、特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

栗村 幸さん

当施設が独自に開催している「イングリッシュキャンプ」に参加された、ある生徒さんのエピソードが印象に残っています。

その方は最初、非常に怯えている様子でした。

おそらく保護者の方から「行ってきなさい」と言われて参加されたようで、ご本人にはそこまで「行きたい」というお気持ちはなかったのだと思います。

実際、最初はかなりストレスを感じており、「行くのが怖い」とおっしゃっていました。

キャンプの参加者は基本的に初対面同士になることが多いのですが、その中でその生徒さんはお友達ができ、そこから徐々にレッスンにも参加できるようになりました。

そして最終日である3日目には、ご自身からいろいろな教員に英語で声をかけ、「一緒に写真を撮ってもいいですか?」と頑張っている姿が見られたのです。

さらに嬉しいことに、その方は次年度のキャンプにもご自身から申し込んでくださいました。

最初は行きたくないというお気持ちだったのに、実際に参加してみて「来て良かった、また行きたい」と思ってくださったことが、本当に嬉しかったですね。

とても印象的な出来事でした。

——素敵なエピソードですね。「行きたくない」と思っていた子が「また行きたい」と変わるほどの楽しさがあったのですね。イングリッシュキャンプは、首都圏から利用される方が多いのでしょうか?

栗村 幸さん

首都圏からいらっしゃる方も多いのですが、全国からご参加いただいています。

イングリッシュキャンプは春夏冬の長期休みやゴールデンウィーク、今年はシルバーウィークにも開催する予定です。

前回の開催時には、青森や大阪などからもご参加いただきました。

もちろん、地元である福島や近隣の県からいらっしゃる方もいます。

学校団体でのご利用ですと、沖縄や四国など、本当に全国各地からお越しいただいています。

——沖縄から北海道まで、本当に全国から集まるのですね。日本国内でこれほど本格的に海外の雰囲気を体験できる留学施設は、非常に珍しいのではないでしょうか。

栗村 幸さん

そうですね。「留学施設」という形になると、国内にはなかなかありません。

24時間英語漬けになれる環境となると、おそらく当施設くらいではないかと思います。

滞在後の人生を豊かにする「生き物としての英語」との付き合い方

短い滞在を終えた後、参加者の英語に対する向き合い方はどのように変化するのでしょうか。

言葉を「生き物」として捉え、施設を離れた後も日常生活の中で楽しみながら学びを継続するためのヒントを伺いました。

「もっと英語を使いたい」と前向きに。参加者たちの意識変革

——ブリティッシュヒルズでの学びを通じて、参加者の英語学習に対する意識や姿勢はどのように変化すると感じていらっしゃいますか?

栗村 幸さん

先ほど申し上げた通りですが、やはり英語に対する壁が下がり、抵抗感が払拭される方が一番多いと感じています。

最初は「自分は英語ができない」と思い込んでいる参加者がかなり多いのです。

しかし、実際にやってみると「意外とできた」「意外と通じた」という体験を通じて、英語がコミュニケーションのためのものであることに気づかれます。

そして最後には、「帰りたくない」「もっと英語をやりたい」「英語を使うのが楽しかった」と言って帰っていく生徒さんをよく見かけます。

2泊3日という限られた期間ではありますが、今後の学習に繋がるような、英語に対する姿勢の変化をもたらせることが一番素晴らしいことだと思っています。

——前向きな気持ちに変わるのですね。そうなれば、今後も楽しみながら英語を学べるようになりそうです。

栗村 幸さん

おっしゃる通りです。もちろんテストのための英語学習も重要ですが、コミュニケーションツールとして「実際に英語を使ってみた」「自分の言葉が相手に通じた」という達成感を得られると、その後の学習に対する姿勢も大きく変わってくると思います。

リピーター続出の魅力。英語教育の枠を超え、人生の思い出の地となる場所

——実際にリピートされる方もいらっしゃるのでしょうか?

栗村 幸さん

リピートされる方は多いですね。

学校利用の場合は、毎年同じ学校が新しい生徒さんを連れてきてくださることが多いのですが、個人的なリピーターの方もいらっしゃいます。

個人研修として数ヶ月に一度、年に何回もいらっしゃるお客様もおり、ちょうど今も滞在されている方がいらっしゃいます。

「もう一度行きたい」と感じていただけるのは、私たちがここでやっていることが間違っていないのだなと実感できますね。

——お話を伺っていて私自身もすごく行きたくなりました。

栗村 幸さん

実は、学生時代にいらっしゃった方が、大人になってからここで結婚式を挙げられたケースもありました。

旦那様の方が、過去に修学旅行などで来られたことがあったようです。

——結婚式も挙げられるのですね!

栗村 幸さん

余談になりますが、実は私自身もここで結婚式を挙げたことが、当施設で働くことになったきっかけでもあります。

ホテルとしての側面もあり、現在はフォトウェディングのご利用も承っています。

「思い出の場所で撮影したい」というお声をいただくこともあり、大変嬉しいですね。

好きなことと英語を掛け合わせる。失敗を恐れずに使い続けるための継続の秘訣

——英語学習を継続したいと考えている読者に向けて、日々の学習で意識すべきポイントや、英語力を伸ばすためのアドバイスをお願いいたします。

栗村 幸さん

まず日々の学習で意識すべきことですが、語学の勉強を自分の「好きなもの」と結びつけることが一番だと思います。

私自身の話になりますが、元々日本語を使う生活ではなかったため、中学校の頃から日本語の勉強を始めました。

私は読書がすごく好きなのですが、あえて日本語で本を読むようにしていることが、上達のひとつのポイントになっています。

英語学習においても、例えば音楽が好きなら英語の音楽を聴く、映画が好きなら英語の音声で観る、あるいは英語字幕をつけるといった工夫が有効です。

そのように英語と好きなものを結びつけることで、言語に対する馴染みが出てきます。

「英語は身近なものだ」と感じられるようになれば、学習もずっと進めやすくなると思います。

そしてもう一つは、実際に「使ってみる」ことです。

よく「言語は生き物だ」と言われますが、全く使わずに上達しようとすると、どうしても壁にぶつかってしまいます。

——間違えても大丈夫だというマインドで、とにかく使ってみるということですね。

栗村 幸さん

その通りです。間違いを恐れず、とりあえず使ってみることが大切です。

私自身も日本語で何度も色々な間違いをしてきましたが、それも勉強の糧になります。

間違えたからといって、相手が笑ったり「ダメだ」と言ったりすることはありませんので、安心してください。

実際に使ってみて、そこから磨きをかけて、また使ってみる。

日々の学習の中で、そのような循環を作り上げていくことが必要だと考えています。

ブリティッシュヒルズ

ブリティッシュヒルズでの成功体験が、あなたの英語学習の転換点になる

ブリティッシュヒルズでの体験は、単なる「英語のレッスン」に留まりません。

本物の英国文化に彩られた環境で、失敗を恐れずに「伝える」喜びを知ることは、多くの日本人にとって英語学習のパラダイムシフトとなります。

栗村さんが語ったように、言語は生き物であり、自信を持って使い続けることで初めて自分のものになります。

テストの点数や完璧な発音に縛られず、コミュニケーションの道具として英語を楽しむ姿勢。それこそが、実社会で通用する真の発信力を養うための最短ルートなのです。

この「パスポートのいらない英国」は、あなたの英語人生を大きく変えるきっかけを、いつでも用意して待っています。

※当ページにて記載されている内容は執筆時点での情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。