「日本語を話す方が、恥ずかしくなるんです」。合宿制英会話学校ランゲッジ・ヴィレッジの代表 秋山昌広さんのこの言葉に、日本人が英語を話せない理由の核心を見た気がしました。
秋山さんが2004年に立ち上げたランゲッジ・ヴィレッジは、静岡・富士山麓で「日本語禁止」を徹底する国内留学の学校です。自身のアメリカ留学で「話せない」ショックを味わい、世界各国の留学生が集う下宿での英語漬け体験から生まれた仮説を形にしました。日本の英語教育は「3分の2まで正しい」という独自の視点、文法と会話の2段階方式、合宿ならではの「強制」の力、そしてAI翻訳時代に英語を学ぶ意味まで、現場のリアルをじっくり伺いました。
印象的だったのは、「必要なのは勇気とやる気だけ。あとは僕らが料理します」という言葉。文法という土台を「良い種」と呼び、一人ひとりを最後まで逃さない。その覚悟と仕組みに、英語教育への静かな情熱を感じた取材でした。
「英語には自信があったのに、全く通じない」創業のきっかけとなった留学体験
まずは、ランゲッジ・ヴィレッジを立ち上げられたきっかけと、これほどまでに「英語漬けの環境」にこだわられた理由から伺えますでしょうか。
立ち上げたのは2004年なので、かれこれ22年前になりますね。きっかけは、私自身の留学体験でした。大学2年のときに留学したのですが、それまで受験勉強も一生懸命やって、英語も好きで、相当な自信を持っていたんです。
ところが、その英語をさらに磨こうとアメリカに留学した当時、すごくショックを受けました。あれだけ自信があったのに、全然通じないんです。「これは困ったな、なんだこれは」という思いからのスタートでした。
自信を持って臨まれたからこそ、通じないというショックは大きかったのですね。その原体験が、今のメソッドにどうつながっていったのでしょうか。
転機になったのが、留学中の住まいでした。日本人同士でルームシェアをする人が多かったのですが、私はあえてそれをせず、世界各地からの留学生が常時6人ほどいる下宿のようなところにお世話になったんです。サウジアラビア、ベトナム、スイス、台湾、そして日本の私と、本当に国際色豊かなメンバーでした。
「夕食の5分間」が英語力を劇的に変えた
その下宿には、特別なルールがあったそうですね。どのような環境だったのか、詳しく教えていただけますか。
厳密なルールがあって、夕食の時間には全員必ず帰ってくること。6人全員が大学生で、遊びたい時期なのに「なんだこれは」と思いましたが、それがルールでした。そして食事をしながら、今日あったことを1人5分ずつ、英語で話しなさいと言われるんです。
できないながらも一生懸命話すと、ホストマザーが「あなたの言いたいことはこういうことじゃない?」「この表現はこうした方がいいよ」と直してくれる。自分が話すのは5分でも、ほかの5人が話すのも聞けます。
自分より上のレベルの人の英語が直されるのを見て、「あ、こういう表現を使うんだ」と学べたのが、すごく良かったんです。
ご自身が話す時間はわずかでも、他の方が修正される様子から学べる。いわば“濃密なインプットとアウトプットの場”だったのですね。それだけの環境で、実際に効果は表れたのでしょうか。
もう一つのルールが「どんなときも母国語を話すな」でした。とにかくオンリーイングリッシュで、国に電話するときも人に聞こえないよう隠れてしなさい、と。最初は嫌で嫌で仕方なかったのですが、半年ほど経った頃、同じ大学の日本人留学生と自分を比べて、英語が上達するスピードが圧倒的に自分の方が速いことに気づいたんです。
よく考えたら、彼らはルームシェアで、家に帰れば日本語を話す。でも私はそれが許されず、毎日1時間から1時間半、強制的に英語を話し、直してもらっていた。「これだな」と思いました。1年間お世話になって、最後は「英語で困ることはない」というレベルまで引き上げてもらえたんです。
「たった5分」から生まれた“1週間で英語を”という仮説
1年間の留学で、確かな手応えを得られたのですね。その体験が、どのように今のビジネスの構想へと結びついていったのでしょうか。
そのとき、ある仮説が浮かんだんです。たった5分話して直してもらい、あとは人の英語を聞く。それを週5日、1年で330日ほど続けただけでこれだけ変わったのなら、朝から晩まで、日本国内で外国人講師が徹底的に管理すれば、365日もかけずに1週間ほどの短期間で同じ効果を出せるのではないか、と。
日本に帰って社会人になり、いつかビジネスにしたいと思って始めたのが2004年でした。とはいえ最初はまだ仮説です。そこでまず、1ヶ月のコースを試しました。日本語を徹底的に禁止して、ごく普通の、話せない高校生と大学生を3人入れてみたんです。
仮説を確かめるために、まず1ヶ月で検証されたのですね。その結果は、いかがだったのでしょうか。
狙い通りでした。3人が3人とも、1ヶ月で自分の言いたいことを全部言えるようになった。「これはいいぞ」と。それでビジネスにしようと決めて、今の場所に施設を構えたのが2005年です。これが立ち上げのきっかけであり、英語漬けの環境にこだわった理由でした。

「日本の英語教育は3分の2まで正しい」話せない本当の理由
日本の英語教育はよく批判されますが、日本人が英語を話せない背景には、どのような課題があるとお考えでしょうか。教育に足りないものは何だと感じていらっしゃいますか。
これは、明確な理由があると思っています。日本の英語教育は批判されがちで、私自身も「被害者だ」と思っていた一人でした。あれだけ受験勉強を頑張ったのに、行ったら何もできなかったわけですから。
でも今は、日本の教育は2/3くらいまでは、それなりに良いことをしていると考えています。問題は、その後に来るべき「英語を使う環境」の提供が、日本の一般的な教育ではほぼゼロだということ。そこが、日本人が英語を話せない背景なんです。
教育そのものが悪いのではなく、学んだ知識を「使う場」が決定的に欠けている、ということですね。その気づきは、どのように得られたのでしょうか。
実は、2005年に本格的にビジネスを始めてからも、最初の実験のように「3人が3人成功」とはいきませんでした。体感で、10人いれば7割くらいはできるようになるけれど、3割はどうしてもできない。皆さん一生懸命なのに、です。「この人たちは頭が悪いのか?いや、そうでもない」と、3年ほど悩みました。
成否を分けた「7対3」の正体
7割と3割を分けていたものは、いったい何だったのでしょうか。
あるとき、はっと気づいたんです。できる7割は「受験経験がある人」。どれだけ環境に入れてもできない3割は、受験経験がなく、英語の文法という基礎知識を一度も勉強したことがない人だったんです。「これだ」と思いました。
そこで、自分の留学体験に戻るわけです。私も受験勉強を頑張って、行っても話せなかった。でも環境を与えられたら話せるようになった。当時は「日本の英語教育は最悪だ、僕の10年を返してくれ」と恨んでいました。でも、違ったんです。
私は受験で、使えないかもしれないけれど英語の“仕組み”を頭に入れていた。だから環境に入って、たった5分の練習を積むだけで、それがスムーズに動き出したんです。
受験勉強で得た文法知識は決して無駄ではなく、環境さえあれば一気に開花する“種”だったということですね。その考えは、今のメソッドにどう反映されているのでしょうか。
そういうことです。文法の知識はあるのに話せない人を、私はたまたま対象にしていた。逆に、まったくゼロの人を環境に入れても、何年やってもダメなものはダメだと気づいてしまった。だから、日本の教育は3分の2まではいいことをしているのに、最後のところがもったいない。良い種は、ちゃんと与えられているんです。
「文法→会話」の2段階方式が生まれた理由
その「もったいなさ」を埋めるために、どのような仕組みを作られたのですか。
ランゲッジ・ヴィレッジは、もともとあった「国内留学」に加えて、合宿をうまく活用した文法講座を作りました。今は4泊5日で、まったく文法がわからない人でも、高校生までの文法をきちんと身につけて記憶できるようにしています。
ただ、記憶するだけなら受験勉強と同じです。だから、自分の言いたい日本語を英語に直せる、作文ができる力まで身につけてもらう。
受験勉強をしっかりやった人は、それをやる必要がなく、そのまま国内留学に入ればいい。この2段階方式が、ランゲッジ・ヴィレッジの特徴だと思っています。
受験経験の有無で、入り口を分けていらっしゃるのですね。では実際に、短期間で英語力が伸びる方には、どのような共通点があるのでしょうか。学習方法やマインド面での特徴があれば伺えますか。
まさに今お話ししたことと重なるのですが、共通点はやはり「文法を知っている」こと。しかも、文法を組み合わせて自分の言いたいことを作文できる。そこまでの力がある人が短期の国内留学に入れば、もう例外なく、あとはスムーズにするだけなので、話せるようになるんです。

「日本語を話す方が恥ずかしい」合宿がもたらす“強制”の力
合宿制という環境だからこそ得られる学習効果には、どのようなものがあるのでしょうか。
一言で言うと「強制する」ことです。私が留学中にホストマザーにやられたことそのものですね。その時間は絶対に学習言語、つまり英語しか話してはいけない。しかも「話すな」だけでなく「強制的に話しなさい」。そしてそれを直してくれる。その時間をぎゅっと凝縮してやる。それが、合宿だからできることなんです。
「話すな」と「話しなさい」を同時に課す、と。その強制力が学びを加速させるのですね。一方で、英語学習は挫折もつきものです。多くの人が続かない理由は、何だとお考えでしょうか。
鍵になるのは「成功体験」です。英語が話せた、と一瞬でもいいから感じられたかどうか。受験勉強だけだと、実際に使っていないので、できるのかできないのかがわからない。「通じた」「こんな複雑なことも言えた」という経験が得られないんです。
私自身、これだけ勉強したのだからできるはず、と変な自信を持って行って、まったくできずに失敗体験を味わいました。でも、その後に英語だけの環境を適切に与えられれば変わります。うちの場合、文法知識があって話せないという人なら、2、3泊で「英語で夢を見た」という人が出てくるんですよ。
2、3泊で「英語で夢を見る」瞬間
「英語で夢を見る」というのは驚きですね。それは学習者にとって、どのような転機になるのでしょうか。
これはもう、めちゃくちゃ大きな成功体験なんです。「ここまでやれたんだ」と自信がつく。インプットはもう済んでいる、あとはアウトプットをこうやっていけばいい、と気づく。そこに気づけた人は、もう英語学習で悩むことはなくなると思います。
よく、TOEICの勉強をずっとしているのに話せない、という人がいます。でもTOEICは650とか700くらいでいい。それで「文法の知識はありますね」と確認できたということですから。
あとは、いかに使う経験を積むか。その環境を自分で作り出せるように仕向けていけばいいんです。
スコアを追い続けるより、一定の土台ができたら「使う」側へ切り替える、と。とはいえ私自身も、英語を話すことに苦手意識があります。そうした人でも、英語漬けにすれば本当に話せるようになるものなのでしょうか。
なりますね。というのも、苦手意識がある方も、勉強はされているわけです。文法知識はあるのに苦手意識を持っているのは、失敗経験しか与えられてこなかったから。だから、最初は失敗だらけでいい。むしろ最初はそうなります。
「最低2泊」に込めた意味と、日ごとの変化
「最初は失敗でいい」と言い切れるのは、心強いですね。実際に参加された方は、日を追ってどのように変化していくのでしょうか。
だから、1泊だけ試したいという方はお断りしているんです。最低2泊。1泊だと「うわー、英語が通じない」となって帰られてしまう。それでは、最悪な状況でお金をいただいて、最悪な状況でお返しすることになる。「私はダメだ」という経験だけをさせてしまうのは、マイナスでしかありません。
初日は本当にショックで、寝るに寝られないという方も結構いらっしゃる。私の留学初日と同じですね。でも2泊目から慣れが出てきて、「昨日よりいい感じだぞ、でもまだできない」と。3泊目くらいから自然体になって、3人に1人くらいは英語で夢を見る。
面白いのは、できない英語を話すことも恥ずかしくなくなるんです。なぜなら、日本語が禁止だから。日本語を話す方が叱られる、恥ずかしい。英語を話すのが普通の状況になるんです。
日本語を話す方が恥ずかしくなる、という逆転が起きるのですね。その徹底ぶりを象徴するようなエピソードはありますか。
よくあるのが、帰りのバスでの出来事です。1週間、日本語を禁止して過ごしますよね。最終日、駅までお送りする車内で「せっかく一緒に頑張った仲間だから、最後は日本語で交流してみては」と声をかける。すると、ずっと隣で生活していた人が急に関西弁で話し始めて、「あなた、関西の人だったんですか!」と。毎日一緒にご飯を食べていたのに、それくらい日本語を排除した生活を送っていたんです。
中には「すみません、英語に戻していいですか」という人まで出てくる。日本語を話す方が、むしろ恥ずかしい、と。これがまさに、強制することの力だと思うんですよね。「あつっ」「いたっ」という反射的な一言にも、講師は「ノー・ジャパニーズ」と言う。それくらいやると、どんなに英語が苦手な人でも、もうやるしかないんです。
「3泊目からは楽しくなる」強制の先にある解放感
そこまで徹底されるのですね。ルールを破ってしまう方への対応は、どのようにされているのでしょうか。
同室で寝る前も、日本人同士で日本語を話してはいけません。もし日本語を話したら「他の人の権利を侵害したことになるので、通報してください」と伝えています。「あいつが日本語で話しかけてくる」と。3回注意して、それでも話す方はお帰りいただく。ここまでやると、大人であればまず破りません。
そして、1泊2泊は「苦しい苦しい」となるのですが、3泊目くらいに慣れを掴んだ後の4泊目、5泊目は、もう本当に楽しい。気分が良くなってくる。この気分の良さこそが、さっき言った「英語ができている感」、成功体験なんです。
最後に「日本語を話すのが恥ずかしいから、英語にしていいですか」となったら、もうその人の英語は大丈夫。あとは自分で伸ばしてくれればいい、という状態です。
苦しさが解放感に変わる、その転換点を設計されているのですね。だからこそ、文法という土台が欠かせない、と。
そうなんです。最初にできないことは、どうでもいい話。でも、文法だけはあってほしい。文法があれば、ここで1週間ほど、1分1秒を英語でやらなきゃいけない環境に置くわけですから、もう「できないわけがない環境」を作る、ということなんです。

「急がば回れ」文法を遠回りだと思う人へ
これまで多くの受講生を見てこられた中で、英語を学んだことで人生や価値観が大きく変わった、という印象的なエピソードはありますか。
一番うれしいのは、シニアの方のケースですね。「30年も英会話学校に通っています」という方が、結構いらっしゃるんです。挨拶くらいはできるけれど、複雑な話がまったくできない。だから外国人と仲良くなっても、そこから深い話に進めない。それでも30年通っている、という方がいる。
そういう方に、私は「英語の基礎、文法を学んだことはありますか」と聞くんです。すると「大人になってから始めたので、文法なんてやったって話せるようになるわけがない。私は実践でやっているんです」とおっしゃる。そういう方が、いきなり会話コースに来られるんですね。
30年通ってなお、というのは切実ですね。そうした方に、まず何をお伝えするのでしょうか。
別室にお呼びして、日本語で丁寧にお話しします。「おそらく文法を学んだ経験がないか、ずっと昔にやって忘れてしまっていますよね」と。「騙されたと思って、一度うちの文法講座をやってみてください」と。最初は「勉強なんて嫌だ」と渋られるのですが、やってみた方が会話コースに戻ってきて、「おっしゃる通り、急がば回れでした」と言ってくださるんです。
「あなたは赤ちゃんではない」文法が遠回りではない理由
「急がば回れ」という言葉が響きますね。文法を軽視してしまう方に、その大切さをどう説明されているのでしょうか。
これはもう、方程式だと思っています。大人になってから英語を始めた人が、文法を経由しないでいくと、絶対にダメなんです。よく「アメリカの赤ちゃんは、文法なんてやらずに話せるようになるじゃないか」と言われます。でも、「あなたは赤ちゃんではないですよね」と。もう、日本語という言語を持ってしまっているんです。
アメリカの赤ちゃんは何も持っていないから、お母さんという伴走者と一緒に、英語だけのジャングルを3年間彷徨い歩く。「ミルクちょうだい」と言えないと死んでしまう、それくらいのプレッシャーの中で、必死に自己流の文法という“地図”を身につけるんです。
彼らは文法を学ばないのではなく、苦しみの中で自分の力で文法を身につけている。ここが、誤解されているところなんです。
赤ちゃんは3年かけて、自力で“地図”を作る、と。日本語を持つ大人が同じことをするのは難しい、ということですね。
そうなんです。日本語を持っている人が同じようにジャングルを彷徨うと、途中で嫌になって、日本語で退出してしまう。「わからない、もうダメだ」と逃げ道があるんです。かといって、外国人講師が3年間ずっと付き添うのは現実的ではない。
だからこそ、日本語という論理を使って「こういうルールですよ」と効率的に頭に入れる。赤ちゃんが3年かけてやることを、うちは4泊5日でやっているんです、と説明すると、「なるほど」と納得していただけます。
入学を「お断り」することもある理由
文法という土台をそこまで重視されるからこそ、入り口での見極めも大切になりそうですね。初心者や苦手意識を持つ方には、どのような工夫をされているのでしょうか。
まさに今の説明を、必死になってお伝えする、説得する、ということですね。「あなたに足りないのは何ですか」と。文法はできるけれど話せないという人は、もう会話に入ってしまってください、それで大丈夫です、と。1週間もいれば、かなり上達することはお約束できます。
だから最初に必ず「文法ができますか、できませんか」を、きちんと聞きます。できない方には、お断りするか、先に文法をやってくださいとお伝えする。目安は、英検準2級に通常合格するか、3級を満点で合格するか。3級の内容はすべてが重要なので、満点が必要なんです。
この見極めをせずに国内留学に入れると、苦しいだけで、ジャングルで遭難して、やめざるを得なくなるのが目に見えていますから。
一人ひとりの状態に合わせて、入り口を「色分け」されているのですね。そうした見極めは、最初からできていたのでしょうか。
いえ、2004年のスタート時点では、自分たちでもわかっていませんでした。「環境さえ提供すればいい」と思っていたんです。でも実際は、環境だけでクリアできるのは7割ほどで、3割の方はそれではダメだった。文法講座が必要だと気づいてから、ようやく、英語ができないという人を全員できるようにする道具が、すべて揃ったと思っています。結局、まず勉強もして、その後に生活で使う。この2段階でやるのが、最短なんです。

「頭と頭ではなく、心と心」AI時代に英語を学ぶ意味
AI翻訳やオンライン学習が普及する中で、これからの時代に人間が英語を学習する意味は、どこにあるとお考えでしょうか。
これは、英語業界の人みんなが考えていることだと思います。AIは本当にすごいことをしていますよね。極端に言えば、瞬間翻訳が完璧になれば「もう英語を勉強しなくていい」というところまで行ってしまう。日本語を話せば一瞬で英語に、相手の英語も一瞬で日本語に変わる。それはもうすぐ来ると、私は思っています。
では、それでゲームオーバーかというと、実はそうではないんです。翻訳で済むというのは、いわば「頭と頭」で通じ合っているだけ。言いたいことを相手に伝える、ただそれだけなんです。
翻訳が担うのは「頭と頭」の伝達だ、と。それに対して、英語を学んで使うことには、どのような違いがあるのでしょうか。
英語を身につけて、生活の中で使いながら外国人とやり取りするのは、「頭と頭」ではなく「心と心」なんです。「あなたのことをわかっているよ」という感覚。AIに翻訳してもらうと、表面的な理解はできても、「何のつもりでこう言ったのか」「本当に伝わっているか」と顔色を見て確かめる、そこまでは届かない。それは、心と心で通じ合うということですから。
CDとコンサートに学ぶ、“心で聴きたい”という需要
「頭と頭」と「心と心」。その違いを、より具体的にイメージできる例はありますか。
わかりやすい例を探しているのですが、昔は音楽をCDで1枚1枚買って、それなりにお金を使っていましたよね。でも今は、月600円ほど払えば聴き放題です。「音楽にお金を払うなんて」という時代になった。ところが、コンサートのチケットは昔よりずっと高くなっているのに、みんな盛り上がるじゃないですか。
あれは、耳で聴いているのではなく、心で聴きたい、アーティストと繋がりに行きたいと思っているからなんです。どれだけCDがなくなって音楽業界が厳しくなっても、「直接聴きたい」という需要は減らない。英語も、同じだと思うんです。
便利さでは代替できない「心で繋がりたい」という価値がある、と。ビジネスの現場でも、それは同じなのでしょうか。
そうですね。「いらっしゃいませ、こんにちは」というレベルの仕事なら、AIで十分でしょう。でも、大きな企業買収のような商談は、頭と頭だけでは足りない。自分で、心と心で、裏まで、顔色まで見てやりたい。そういう場面では、どれだけAIが完璧に翻訳できても、英語を学びたい、学ばなければという需要は、ゼロにはならないんです。
「勇気とやる気だけ持ってきてください」
だからこそ、国内留学という場が残り続ける、と。最後に、英語を話せるようになりたいけれど一歩踏み出せない方へ、メッセージをお願いします。
一歩踏み出せない方は、ここへ来てしまえば、逃げられない環境ですから、勇気を出して来てしまってください。あとは、こちらで料理しますので。途中でリタイアはさせません。「1年かけてやります」と言うと、大人は日本語という逃げ道があるので、途中で嫌になってやめてしまうんです。
でもここは、この期間、絶対に日本語を話させない。文法から始めるにしても、会話から始めるにしても、その期間は絶対に逃げられない。最初の2泊は「うわー」となる方も結構いますが、「頑張ろうね」と励まして、なんとか踏みとどまってもらえれば、最後は笑顔で帰られます。
必要なのは、勇気とやる気だけ。それさえ持って来ていただければ、あとは僕らがなんとか料理します。お任せください、というのがメッセージです。

合宿制英会話学校 ランゲッジ・ヴィレッジの詳細情報
料金・コース内容・空き状況は変更される場合があります。最新情報および英文法合宿講座の詳細は、公式サイトでご確認ください。
| 所在地 | 〒417-0801 静岡県富士市大渕4265-1 |
| 電話番号 | 0545-37-0210(フリーダイヤル 0120-536-730) |
| 受付時間 | 9:00〜17:00(年中無休) |
| 対象 | 日本語禁止のルールを守れる中学生以上(年齢制限なし)。国内留学は、中学3年分程度の英文法の基礎がある方が対象です。 |
| 主なコース | 国内留学(合宿型英会話)/英文法合宿講座「英文法の虎ノ穴 特急4泊5日コース」 |
| 宿泊日数 | 通常期は2泊から7泊(リピーターは1泊から可能) |
| 国内留学の料金 | 通常期 2泊68,000円〜7泊153,000円(税込)。繁忙期は料金が異なります。リピーターは20%割引。 |
| 宿泊・食事 | 2〜8人の共同部屋(個室は1泊プラス3,000円)。朝・昼・夕の食事あり。洗濯機の利用は無料。 |
| 1日の流れ | 8:30 朝食、9:15〜17:00に6レッスン、17:30 夕食、20:00 ムービータイム(任意)、22:00 就寝 |
| 主な設備 | 富士山を望む客室、男女別浴室(サウナ付)、ライブラリー、スタディールーム、シアタールーム、テニスコートなど |
