習い事詰め込みの時代だからこそ。チコルアフタースクールが守り抜く、子どもが「自分らしく」いられる遊びと生活のコミュニティ

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習い事詰め込みの時代だからこそ。チコルアフタースクールが守り抜く、子どもが「自分らしく」いられる遊びと生活のコミュニティ

小学校入学を機に訪れる「小1の壁」。放課後の居場所を探す中で、「もっと英語やスポーツを」「将来に役立つスキルを」と、プログラム重視の施設に目が行きがちではありませんか?

しかし、学校で一日中頑張ってきた子どもたちが、放課後もまた大人が用意した「プログラム」や「習い事」という枠組みに縛られていることに、どこか違和感を抱いている保護者の方も少なくないはずです。

今回取材したのは、千葉県柏市にある民間学童保育「チコルアフタースクール」です。

そこには、塾でも習い事でもない、保育に基づいた「安心できる日常のコミュニティ」がありました。

現代の子どもたちが抱える不安に寄り添い、地域と家庭の架け橋となる新しい放課後のあり方について、スクール長の増田さんにじっくりとお話を伺います。

目次

チコルアフタースクールが担う「保育」の役割

「民間学童保育」であるチコルアフタースクール。似たような施設として「放課後子供教室」がありますが、管轄や目的などその性質は大きく異なります。

チコルアフタースクールが大切にする「保育」の視点とは何か、まずは教育事業とは一線を画すその根本的な違いから紐解いていきましょう。

「放課後子供教室」とは全くの別物。「適切な遊びと生活の場」の定義

——貴社の事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

増田さん

私たちが運営しているのは「放課後児童健全育成事業」、一般的に「放課後児童クラブ(学童保育)」と呼ばれるものです。

管轄はこども家庭庁で、児童福祉法に基づいた事業です。

保護者が労働などにより昼間に家庭にいない小学生が対象となります。

学校の授業終了後に、余裕教室や児童館などを利用して「適切な遊び、および生活の場」を提供し、健全な育成を図る目的を持っています。

一方、「放課後子供教室」は文部科学省が管轄している事業です。

すべての児童を対象としていて、学習や体験、交流活動などを行う形ですね。

具体的には学習支援や体験プログラム、スポーツ活動といった「プログラム」を提供しているところが多いのが特徴です。

——運営の入り口から、役割まで、似ているようで全く別物ということですね。

増田さん

我々の事業は、「保育」としての色彩が濃いのが大きな特徴です。

——「アフタースクール」にフォーカスして、さらにお話を伺いたいと思います。

増田さん

そもそも、なぜ弊社の代表がこのアフタースクールを始めようと思ったのか、その背景にある想いをお話しします。

そこには、制度に対する強い違和感がありました。

保育園に通っている子どもは、3月31日までは「保育園児」ですが、翌日の4月1日になった瞬間に、急に「小学1年生」として扱われます。

でも、子どもがたった1日でそんなに急に変われるわけがありません。

大人の都合で引かれた境界線に、子どもたちが無理に合わせざるを得ない現状を課題として捉えていました。

——「小1の壁」とも言われますが、子どもにとってはあまりに急激な環境の変化ですよね。

増田さん

現在の制度設計は、行政や保護者といった「大人の都合」で決められたものです。

そこを繋いでいく過程で、子どもの存在が無視され、親や行政の都合だけで進んでいってしまうのは、現状の日本では致し方ない側面もあります。

しかし、代表はそこをなんとかしたいとずっと思ってきました。

——その想いが、アフタースクールの開設に繋がったのですね。

増田さん

理想を言えば学校そのものをつくりたいという思いすらあったようですが、日本では設立のハードルが高い。

ならば、せめて放課後の場所だけでも子どもが主役になれる環境を整えたい。

それが、私たちの最も大きな原点です。

プログラム押し込み型への疑問。なぜ「塾の延長」ではないのか

増田さん

私たちは公設民営や委託ではなく、純粋な「民間」の学童保育です。

世の中の一般的な民間学童が何を考えるかというと、残念ながら「いかに保護者からお金をいただくか」というビジネスの視点が先行してしまいがちです。

「教育だ、英語だ、スイミングだ」と、プログラムをこれでもかと押し込むことで、高額な費用になっていきます。

——子ども不在の仕組みになっている、ということでしょうか。

増田さん

弊社の代表はよく、「自分たちの世代の放課後は、もっと自由で、そんなに窮屈なものではなかったはずだ」と話しています。

遊びに行ったり、ボールを蹴ったり、野原を走り回ったり…。

そんなふうにのびのびと育ってきたはずの親世代が、いざ自分の子どものことになると、なぜこんなに窮屈な環境に押し込んでしまうのか。

代表はその現状をすごく不思議に思い、解決すべき大きな課題だと語っていました。

——現場で子どもたちと接していて、何か変化を感じることはありますか。

増田さん

弊社の代表は地域のPTAや社会福祉関係の活動にも深く携わっているのですが、そこでの経験から「最近の小学生は自己肯定感が非常に低く、失敗を極端に恐れているように見える」と危機感を抱いています 。

実際、私も現場で接していて、「失敗をしない自分こそが正しい」という危ういプレッシャーを感じている子が少なくないと感じます 。

「子どもの人権と主体性」を根底に置いた強い信念

増田さん

私たちは、民間だからこそ、この「放課後児童健全育成事業」でつくり出せる「豊かな時間」があると考えています。

そうした想いを込めて、この場所を中心に、子どもたちにとっての「アフタースクール」を形にしていこうと現場の職員と話しています。

——現場の方々にも、その想いを共有されているのですね。

増田さん

だから、カリキュラムなんていらないのです。

大切なのは、子どもが自分で物事を考え、一人の人間として尊重されること。

学校でも家でもない場所で、自分らしくいられる。自分の気持ちを打ち明けられ、自分を表現できる。

そんな場所を保証してあげたい、という一心で今のチコルアフタースクールがあります。

——「自分らしくいられる場所の保証」、重みのある言葉です。

増田さん

私たちのベースにあるのはあくまで「保育」です。

子どもの人権や主権、そして「主体としての存在」をどう捉えるか。

そこを一番大事にしています。

——だからこそ、「プログラムの押し込み」とは対極の考え方になるのですね。

増田さん

ええ。ですから、私たちの理念や運営方針の中に「何かをやらせる」といった言葉は出てきません。

特定の「活動」を提供するというよりは、その根っこにある子どもたちの「生活」そのものを支える。

その視点を持っていただければ、私たちが何を目指しているのか、きっとご理解いただけるのではないかと思います。

スタッフと一緒にゲームを楽しむ子どもたち

企画からスタート!自分たちでつくり上げる生活の醍醐味

チコルアフタースクールには、大人があらかじめ用意したプログラムは存在しません。

子どもたちが日々の生活の中で自ら問いを立て、形にしていく「企画」の数々は、彼らの主体性を驚くほど豊かに引き出しています。

1年生:保育園児との交流で見えてくる、年長者としての自覚と優しさ

——チコルアフタースクールの行事について、具体的にお話いただけますか?

増田さん

特徴的なものとして、1年生を対象とした「保育園交流会」があります。

小学校に入学すると、1年生は学校内で一番下の学年になりますよね。

でも、保育園の子たちと交流することで、「自分はお兄さん・お姉さんなんだ」という憧れられる存在としての自覚を持てるようになる。

年下の子に優しく接するといった経験を、1年生の時期には大切にしています。

——その交流というのは、自分が卒園した保育園の下級生と交流するのですか?

増田さん

必ずしもそれだけではありませんが、弊社は現在、複数の保育園を運営しています。

基本的には、それらの園の子どもたちと交流する形をとっています。

——もし貴社の保育園に通っていたお子さんであれば、アフタースクールに進んだ後、かつての年下の友達と再び遊ぶこともできるわけですね。

増田さん

実際に、弊社の保育園を卒園した子が、小学校へ入学後アフタースクールにきて、交流を楽しんでいるケースも増えています。

——園とスクールをまたいだ「縦割り」のような交流が、1年生のメインの活動になっているのですね。

増田さん

うーん、「活動」と言ってしまうと、語弊があるかもしれません。

あえて言うなら、決められたプログラムとしての「活動」ではなく、あくまで日々の「遊び」や「生活」の延長線上に交流がある、というイメージで捉えていただけると嬉しいです。

2年生:伝統の「ゼロベース企画」。お化け屋敷や料理を自分たちで形にする

——続いて、2年生はどのような過ごし方をされているのでしょうか。

増田さん

2年生は、ゼロから自分たちで企画することにチャレンジします。

一例を挙げると、お化け屋敷を作る年もあれば、スライム作りをする年もあります。

時には「自分たちで料理をしておやつを食べたい」という子たちもいて、その年によって本当に様々です。

——自主性が非常に育ちそうな過ごし方ですね。

増田さん

そうですね。話し合う機会をとても大切にしています。

1年生の頃は「保育園交流」という決まった枠組みがありますが、2年生はあえてゼロベース。

「企画ってなんだろう?」「どうやって考えるんだろう?」というところから、自分たちでスタートしてもらいます。

——2年生でゼロからの企画というのは、なかなかレベルが高いように感じます。

増田さん

子どもたちは大人が想像する以上にしっかり考えています。

「そこまで考えられるんだ!」という発見が毎年ありますね。

だからこそ、あえて2年生という時期にこの役割を任せているのです。

——それは、あらかじめ決まったイベントに向けて企画するのでしょうか。それとも、生活の中で自然に生まれたものを形にしていくのでしょうか。

増田さん

実は、もともと「2年生イベント」というものが決まっていたわけではありませんでした。

ある時、2年生の子が「お化け屋敷をやりたいな」と何気なく口にしていたことがあり、「せっかくだから、2年生のみんなでやってみる?」と始まったものが、今では伝統のような形で続いています。

——子どもの一言がきっかけだったのですね。

増田さん

ただ、それが伝統になってくると、1年生が「来年になったら自分たちもあれができるんだ」と楽しみにする一方で、内容が固定化されてしまう懸念もあります。

そのため、「去年はハロウィンに合わせた内容だったけど、全く違うものでも大丈夫だよ。自分たちで話し合って決めていいんだよ」と伝えるようにしています。

——上の子たちの姿勢を見て、下の子たちの中から自然と湧き上がってくるものが企画になっていくのですね。

チコルアフタースクール
2年生イベント「お化け屋敷」の様子

3年生〜6年生:夜9時までの「お泊まらない会」や、自分たちで決める卒業旅行

——お泊まり会もあると伺いましたが、こちらは何年生が対象ですか?

増田さん

お泊まり会は4年生から実施しています。

その前段階として、3年生は「お泊まらない会」を行っています。

これは夜の9時ごろまで保育室で過ごす行事です。

いつも通い慣れている場所で、みんなで夕食を食べます。

自分たちで作る年もあれば、買ってくる年もありますが、みんなで囲む食事は特別ですね。

——寝る直前までの時間を、特別に施設で過ごせるということですね。

増田さん

そうです。9時まで全力で遊んでから帰る。

寝る前ギリギリまでの時間を仲間と共有できるのが、この「お泊まらない会」の醍醐味ですね。

——年を追うごとにステップアップしていく行事のあり方は、子どもたちの自主性を育むだけでなく、仲間との交流も深く考えられた設計だと感じました。

増田さん

さらに5、6年生では、それぞれの学年で遠足に出かけます。今年の5年生は、東京ディズニーランドへ行きました。

そして6年生は「卒業旅行」として、自分たちで行きたい場所を決めます。

電車で移動できる範囲で、行き先から自分たちで考え、計画を立てて遠足に行くようにしています。

——行き先の提案は、年によってかなり変わるのでしょうか?

増田さん

実は、私たちの施設で1年生から6年生まで通い続けてくれた子が揃ったのは、今年が初めてです。

ですから、施設として「卒業旅行(卒業遠足)」を実施するのも、実は今年が初めての試みになります。

上でも下でもない「横の存在」として。スタッフが大切にする子どもへの眼差し

子どもの自己肯定感を育むために、大人はどう関わるべきなのでしょうか。

スタッフが徹底している「伴走者」としての姿勢と、子どもの行動の裏側にある「本当の気持ち」を読み解くプロの視点に迫ります。

行動の裏にある「本当の気持ち」を想像して、一人ひとりの存在を丸ごと受け入れる

——ホームページを拝見したのですが、コンセプトとして「今の自分を好きになる」ということを大切に運営されていますよね。そうした自己肯定感にもつながる部分を育むために、具体的にどのような関わり方や生活づくりをされているのでしょうか。

増田さん

大切にしている関わり方は、大きく分けて4つあります。

まず1つ目は、伴走すること。

2つ目は、「上から」でも「下から」でもなく、「横の存在」であること。

3つ目は「子どもをありのまま受け入れる」こと。

4つ目は、大人からの一方通行ではなく「子どもと一緒に考える」こと。

これらを常に意識しています。

——「指導」というよりも、寄り添って同じ空間にいるような印象を受けました。非常に理想的ですが、親の立場からすると、実践するのはなかなか難しい部分でもあると感じます。具体的に心がけているポイントなどはありますか?

増田さん

そうですね。子どもの「言葉」をそのまま受け取るのではなく、その「裏にある本当の気持ち」を常に考えるようにしています。

例えば、AくんがBちゃんにちょっかいを出したとします。

そこだけを切り取ってしまうと、「ダメだよ」「嫌がっているよ」と注意して終わってしまいますよね。

——ついつい、そう言ってしまいがちです。

増田さん

私たちはそこで、「なんでちょっかいを出しているのかな?」と背景を考えます。

「もしかしたら暇なのかな?」とか、「本当は一緒に遊びたいけれど、言葉にできないから手が出ているのかな?」といった仮説を立てるのです。

——否定から入るのではなく、まずは理由を想像するのですね。

増田さん

もし一緒に遊びたいのであれば、「遊びたいなら声をかけてみたら?」と提案したり、暇そうであれば「じゃあ、先生と一緒に遊ぼうよ」と誘ったり。

その場の事象だけを切り取るのではなく、前後の文脈や背景にある子どもの背景を大切にしながら関わっています。

——子どもの気持ちを想像して、それを引き出すような関わりをされているのですね。家庭と施設では環境も違いますし、プロならではの視点は非常に勉強になります。

増田さん

そうですよね。ご家庭と私たちのような場では、また役割が違ってきますから。

「関わらないポイント」を見極める。子どもの興味を邪魔しないプロの距離感

——子どもたちの「やってみよう」という気持ちを育てるために、特に意識されていることはありますか?

増田さん

やはり一番意識していることと言えば、先ほど申し上げたように「子どもの気持ちに寄り添う」ことですね。

「やってみよう」と思ってもらうには、その遊び自体が魅力的であることが大前提ですから。

何かを意図的にやらせるというよりは、子どもが自然に「楽しそうだな」と思える環境をどう作るかを考えています。

——無理に促すのではなく、遊びの魅力で惹きつけるのですね。

増田さん

例えば、けん玉を例に挙げましょう。

最初は「何が楽しいの?」と冷めている子でも、周りの友達が一喜一憂しながら遊んでいる姿を見ると、ふと興味を持つ瞬間があります。

私たちは、その「興味を持ったそぶり」を絶対に見逃さないようにしています。

——その瞬間に、どう関わるのでしょうか。

増田さん

実は、すぐに話しかけないのがコツです。

お洋服屋さんでも、少しスカートを手に取った瞬間に「何かお探しですか?」と声をかけられたら、思わず手を引きたくなってしまいますよね。

——確かに、その感覚はよくわかります。

増田さん

子どもも同じです。「あ、興味を持ったな」と気づいても、すぐに「やる?」とは聞きません。

ただ見守りながら、悔しそうにしていたり、練習したがっていたりしたら、そっと近くに行って自分もやってみる。

あえて教えようとするのではなく、まずは横にいる。

そうすると、大人ではなく子ども同士で「こうやるんだよ」と自然に教え合いが始まることがあります。

子ども同士だと、心理的なハードルも低いですし、すんなり遊びの輪に入っていけたりしますね。

——「関わるポイント」と同じくらい、「あえて関わらないポイント」を外さないことが大切なのですね。プロの視点を感じます。

子どもの「揺らぎ」をどう守る?個別面談と手厚い配置が生み出す安心感

ネットゲームの普及など、子どもたちを取り巻く環境は激変し、新たな悩みも生まれています。

家庭や学校では気づきにくい小さな変化を拾い上げ、保護者と手を取り合う「第3のコミュニティ」としての役割を考えます。

ネットゲームの影響と向き合う。高学年が抱える新たな悩みと個別面談の役割

——保護者の方と面談をされる機会は多いのでしょうか。

増田さん

今年は、在籍している30〜40名のうち17名から面談の希望がありました。

全体の約3分の1のご家庭と面談を行っている状況ですね。

——かなりの割合ですね。小学生のお子さんは家であまり話をしない子も多いので、保護者としては面談の機会があるのは非常に心強いと思います。面談でお話しされる際、最近特に多い悩みやトピックスはありますか?

増田さん

非常に印象的だったのが、4年生の保護者の方々から共通して上がった「ゲームの時間」と「生活リズム」の悩みです。

去年まではここまでの話題にはなっていなかったのですが。

——4年生を境に、何か変化があったのでしょうか。

増田さん

従来のゲーム機というよりは、インターネット上のゲームが話題の中心ですね。

熱中するお子さんも多いので、ゲームを制限するご家庭もあれば、逆に「ゲームをしたいから早く帰りたい」という子どもの訴えに応じて、あえてアフタースクール(学童)での滞在時間を減らし、家で過ごす時間を増やす選択をされるご家庭もありました。

高学年、特に4年生において、去年にはなかった大きな流れを感じています。

——なるほど。ゲームの影響で、施設での過ごし方に変化は見られますか?

増田さん

変わった部分はありますね。

やはり「ゲームをしたいから早く帰りたい」と口にすることが増えましたし、何より気掛かりなのは、ちょっとしたことでイライラしてしまう場面が見受けられるようになったことです。

——そうした変化に対して、スタッフの方々はどのような関わり方をされていますか?

増田さん

まずは、子どもが何に夢中になっているのかを知るために、私自身はプレイしていなくても「どんなゲームなの?」と興味を持って話を聞くところから始めます。

頭ごなしに否定するのではなく、会話の入り口を広げるイメージですね。

ただ、あまりに「早く帰りたい」と施設での生活が疎かになる場合は、「お家の人としっかり相談して決めるんだよ」と伝えます。

——家庭でのルールが基準になるわけですね。

増田さん

私たちが施設の中で一方的に抑え込むのではなく、「お家の方との相談」という切り札を出しつつ、実際に面談の場で保護者の方と現状を共有します。

その上で、あえて学童での時間を短縮して様子を見るなど、ご家庭と連携した対応をさせていただいています。

——家庭での悩みも汲み取っていただけるのですね。

増田さん

もちろんです。保護者の方からお話しいただくこともありますし、こちらからも「最近、お家での様子はいかがですか?」と積極的にお伺いするようにしています。

30人の子どもに4人の大人。手厚い配置が可能にする「わずかな変化」への気づき

——日々子どもたちと関わる中で、学校や家庭から施設へと場所を移してくる際、彼らが抱えやすい「共通の課題」のようなものはありますか。

増田さん

「課題」と言うと語弊がありますから、私たちの「気づき」と捉え直してお話しします。

普段の様子を見ていると、「イライラした気持ち」や言葉にできない「モヤモヤ」を抱えて帰ってくる子は多いなと感じています。

——そういった内面の動きは顕在化しにくい部分だと思いますが、どのように感じ取っていらっしゃるのでしょうか。

増田さん

一番は、帰ってきた時の「ただいま」という第一声ですね。

その時の表情や声のトーンから、「今日はいつもと違うな」と。

そこに対するアンテナは、常に張るようにしています。

——一人ひとりのことを深く理解していないと難しい部分ですね。何名くらいのスタッフで全体を見ていらっしゃるのですか。

増田さん

現在、お子さんの登録人数は最大で45名です。そこに、基本は大人4名を配置しています。

ただ、登録者全員が毎日来るわけではないので、平日は30名前後のお子さんに対して大人4人を配置し、保育にあたっているような状況です。

——大人1人につき、だいたい7〜8人を見ている計算ですね。それだけの人数がいる中で、一人ひとりと向き合う上で大切にしているポイントはありますか。

増田さん

正直に申し上げると、毎日全員を完璧に、細部まで見切れているかと言われれば、難しい部分もあります。

ただ、意識しているのは「1日1回は、必ず全員に自分から話しかけること」ですね。

私の場合は、「見る」というより、「遊びの中に巻き込む」ことが多いかもしれません。

マンツーマンで遊ぶこともありますし、あまり喋っていないなと感じる子がいたら、こちらから誘って一緒に遊ぶ。

遊びを通じたコミュニケーションの中で、その子の今の状態を確認するようにしています。

主体性が輝き、家族のような絆が深まる日常

遊びの「余白」には、学びと成長のヒントが溢れています。

日常のごっこ遊びから発展したユニークなイベントや、多様な関わりの中で育まれる絆のエピソードをご紹介します。

「チコル喫茶」が教えてくれる、ごっこ遊びから生まれた子どもの発想力

——大きなイベントだけでなく、日常でもイベントが生まれるとのことですが、何か印象的なエピソードはありますか?

増田さん

特徴的なものとして、ごっこ遊びから生まれた「チコル喫茶」という取り組みがあります。

——チコル喫茶、楽しそうな名前ですね。

増田さん

初めて開催したのはバレンタインの時期でした。

子どもたちがごっこ遊びをしている様子を見ていた職員が、「これをおやつの時間と組み合わせたら面白いんじゃないか」と思いついたのがきっかけです。

——おやつの時間を、遊びの延長にするわけですね。

増田さん

いつもは大人が準備するおやつを、子どもたちが主体となって提供します。

具体的には、子どもたちが「ご注文はお決まりですか?」と注文を取りに行き、それを受けてから用意して提供する、という流れです。

——本物の店員さんみたいですね。

増田さん

実際の「生活」の一部であるおやつを、イベントとして楽しむ形ですね。

このように、子どもの日常の姿を見てイベントを企画したり、季節の行事に落とし込んだりすることは非常に多いです。

——子どもたちの小さな発想を見逃さないことが、大きなポイントになっているのですね。

チコルアフタースクール
「チコル喫茶」の様子

「自分のままでいい」が殻を破る。ありのままを尊重し合う温かさ

——これまでに、お子さんの人間的な成長を感じた印象的なエピソードはありますか?

増田さん

ある2年生の女の子の話なのですが、彼女の協調性や社会性が大きく育まれたエピソードをご紹介します。

彼女は1年生の頃、一人遊びが中心で、誰かと遊ぶにしても大人とマンツーマンであることがほとんどでした。

そんな彼女が変わるきっかけになったのが「2年生イベント」への参加でした。

——子どもたちがゼロから企画する、先ほどご紹介いただいたイベントですね。

増田さん

イベントに向けて準備をする中で、彼女の得意なことが活かされました。

彼女は絵を描くのがとても上手なので、イベントで行うシューティングゲームの「的(まと)」を描く担当になりました。

そこで自ら「これをやりたい!」と意思表示をしたり、実際に友達と一緒に作業をしたりする中で、周りの子たちが彼女を「一人の友達」として認め合う瞬間が生まれました。

「絵が上手だね」「〇〇ちゃんと話すと楽しいね」と、周りに気づきが広がっていったのです。

——認められることで、彼女自身にも変化があったのでしょうか。

増田さん

非常に大きな変化がありました。

これまでは先生にべったりでしたが、自分から他の子に話しかけるなど、自分のやりたいことを実行に移す姿が見られるようになったのです。

——安心できる環境があるからこその変化ですね。現在は、かなり積極的に多くの人と関わっているのでしょうか。

増田さん

いえ、あくまで彼女のペースです。

今でもドッジボールのような集団遊びにはあまり参加しませんが、それは単に彼女がその遊びを好きではないだけで、問題ではありません。

何より、「自分の意見を言っても大丈夫なんだ」という安心感、いわば「殻が破れた」ような様子が伝わってきます。

——自分のままでいていいんだ、という自信ですね。

増田さん

そして、彼女自身の変化と同じくらい、周りの変化も印象的でした。

以前なら関わりがなかった子でも、彼女の絵が落ちていたら「これ、〇〇ちゃんの絵だよ」と拾ってあげたり、おやつの時間に彼女が一人で座っていたら自然と隣に行ったりと、彼女を見る周りの目が変わり、そこに温かい関係性が育っているように感じます。

忙しい保護者のパートナーとして。「昼間のきょうだい」と過ごす、もう一つのわが家

——最後になりますが、こちらの施設を利用したいと考えていらっしゃる保護者様に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。「こんなお子さんに合うのでは」というポイントなどがあれば、ぜひご紹介ください。

増田さん

「こういう子に合う」というポイントを絞って考えたことがないので、パッと思いつかないというのが正直な回答です。

ただ、当社の職員から聞いた話で、非常に印象的なものがあります。

その職員には小学生の娘さんがいて、公設の学童保育に通っているのですが、今はまさに「学童に行きたくない期」なのだそうです。

娘さんの話を聞いていると、そこは居場所というよりも、ただの「箱」になってしまっていると感じることがあると言います。

決められた箱の中に詰め込まれて、「あれしちゃダメ、これしちゃダメ」とルールに縛られて、窮屈な中で過ごしているような印象を受ける、と。

そんな職員の話と、チコルアフタースクールを比べてみると、ここは単なる「第3の居場所」というより、もはや「生活の場」そのものだと感じます。

——家族と過ごす時間とはまた別の、「生活」の場所なのですね。

増田さん

場所というよりは「コミュニティ」そのものです。

先ほど申し上げたように、私たちの施設では約30人のお子さんに対して4人の大人が付きます。

このように、一般的な保育の配置基準よりも手厚い体制をとっているからこそ、職員が子どものわずかな変化にも気づくことができます。

それは、お仕事で忙しい保護者の方が、見たくても見られない部分でもあると思います。

——忙しい日々の中で、プロの目が細かく行き届いているのは非常に安心感があります。

増田さん

「帰宅して、食事をさせて、寝かせて……」と時間に追われる中で、お子さんの機微をすべて拾い上げるのは本当に大変なことです。

だから、周りに馴染めるか不安があるお子さんや、大人数で過ごすのが少し苦手なお子さんこそ、安心して預けていただける自信はあります。

——まさに保護者の方のパートナーのような存在ですね。

増田さん

学童保育は、よく「昼間のきょうだい」と表現されることがあります。

家族ではないけれど、単なる友達とも少し違う。

喧嘩をしても、また明日になれば当たり前のように会って仲直りする。

そんな、家族に近い「きょうだい」のような絆。

私たちの「チコル」には、まさにそんな空気が流れていると感じます。

子どもが「自分を好きになる」ための時間を保証する社会へ

放課後は、単なる「親の帰りを待つ時間」ではありません。

チコルアフタースクールでの取材を通じて見えてきたのは、遊びや生活という「余白」の中でこそ、子どもは主体性を発揮し、自己肯定感を育めるという事実です。

大人が用意したレールを走らせるのではなく、失敗も成功も分かち合えるコミュニティの温かさの重要性を感じました。

もし、お子さんが「学童に行きたくない」とこぼしているのなら、それは「安心できる自分」を取り戻したいというサインかもしれません。

子どもの「今」を尊重し、ありのままを受け入れるチコルアフタースクールなら、子どもたちはよりしなやかに、自分らしく成長していけるのではないでしょうか。

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