都立高校に「良い印象」37.2%、「自由な雰囲気がある」74.2%

 東京都教育庁は9月22日、都立高校の現状把握に関する調査の結果についてホームページに公開した。

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あなたは都立高校についてどのような印象をお持ちですか
  • あなたは都立高校についてどのような印象をお持ちですか
  • 都立高校の印象は、それぞれどれに該当しますか
  • 都立高校に特に期待する役割は次のどれですか
  • 都立高校は生徒の学力を向上させていると思いますか
  • 生徒に勤労観や職業観が身に付いていると感じていますか
  • 都立高校生の素行に対してどのような印象がありますか
 東京都教育庁は9月22日、都立高校の現状把握に関する調査の結果についてホームページに公開した。

 同調査は、都立高校に対する都民や企業などの評価や期待を把握し、今後の都立高校の在り方の検討に活用することを目的に、平成8年度から5年ごとに実施しているもの。都立高校改革推進計画が終了する今年度は、通常の都民意識調査に加え、都立高校在校生や都内公立中学生なども対象に意識調査を行っており、それらの結果も合わせて公開している。

 ここでは、「都立高校に関する都民意識調査」として公表されている「調査1 都民を対象とした調査結果」についてみていくことにする。調査1の対象者は都内在住の19歳以上60歳以下の2,500人と高校生500人。調査期間今年7月7日から8月31日で、郵送による配布・回収形式で行っており、19歳以上60歳以下より1,268件、高校生より221件、合わせて1,489件の有効回答を得た。

 回答者全員に都立高校についての印象を訊いたところ、「良い印象がある」「どちらかというと良い印象がある」の合わせた肯定的印象が37.2%と、「悪い印象がある」「どちらかというと悪い印象がある」を合わせた否定的印象(12.9%)を上回っている。また「どちらとも言えない」は42.1%となった。

 具体的な項目を挙げてそれぞれの印象を訊いたところ、「そう思う」「多少そう思う」を合わせた肯定的印象の比率が高かったのは「自由な雰囲気がある」(74.2%)、「様々なタイプの学校がある」(66.7%)となった。一方、「そう思わない」「あまりそう思わない」を合わせた否定的印象は、「生活指導が徹底している」(47.4%)、「施設・設備が充実している」(40.2%)、「生徒の興味・関心に応じた授業を行っている」(33.4%)、「教員の質が高い」(33.3%)の項目で高かった。

 都立高校に対する期待する役割として、もっとも意見が多かったのは「基礎的・基本的な学力を身に付けさせること」が51.5%、次いで「進学や就職など、それぞれの生徒の進路にあった指導を行うこと」の44.5%、「社会のルールをきちんと守れるようにしていくこと」の40.0%となっている。

 「都立高校は生徒の学力を向上させていると思いますか」という設問では、「そう思う」「多少そう思う」を合わせた肯定的意見が40.3%と多数を占めたのに対し、「生徒に勤労観や職業観が身に付いていると感じていますか」という設問では、「あまり身に付いていない」「まったく身に付いていない」を合わせた否定的意見が33.4%が多数となっている。

 都立高校生の素行について、いくつかの項目について当てはまる印象を訊ねたところ、「身だしなみについて」「自転車の乗り方について」「言葉遣いについて」、「携帯電話の使用について」の項目で、「良くない」「あまり良くない」を合わせた否定的印象が多くなった。

 都立高校の生徒に対してどのような印象があるかを訊ねた設問では、「他人と良好な関係が築ける」「安定志向がある」の項目では肯定的な回答が多く、「規範に対する意識が高い」「国際感覚がある」「日本の伝統や文化を大切にしている」では否定的な回答が多い結果となっている。

 これからの都立学校がどうあるべきかを自由形式で訊ねたところ、教育内容の充実を図るための「教育内容の改善・充実」に対しての意見と「生活指導の徹底」の意見が多くみられたという。また、都立高校の教員に関しては「教員の品格や教育理念、指導力を向上してほしい」といった意見が多くあげられている。
《田崎 恭子》

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