日本公文教育研究会は5月9日、6月に新設する0〜2歳向け教育サービス「Baby Kumon」のプレスセミナーを開催。児玉皓二社長による挨拶、東京医科歯科大学大学院教授で認知神経科学の専門家である泰羅雅登氏による講演に続き、サービス趣旨説明が行われた。 児玉皓二社長によると、「Baby Kumon」は日本をはじめ世界47の国と地域で443万人が学ぶKUMONの、「乳幼児教育への思いを凝縮したサービス」という。0・1・2歳の子どもとその保護者、主に母親を対象に、歌と読み聞かせを核とした新しい教育サービスを提供する。その目的は、「親子のきずなをはぐくみ、まなびの土台をつくること」だという。◆Baby Kumon誕生の背景 KUMONでは、1958年の創立以来、多くの親子と出会い、「子育てに大切な親子のきずなは、歌や読み聞かせによる言葉のやりとりにより育みやすいことを確信した」という。そうしたなか、2007年より乳幼児の子育て応援活動を展開。歌や読み聞かせの体感を公文式教室で無料実施する「こそだて ちえぶくろ」には16万組の親子が参加、子育て応援サイト「ミーテ」は20万人の会員を有する。さらに、「子育てを科学する」をテーマに、大学や研究者との共同研究も行ってきた。児玉社長は、その経験を生かし「KUMONのノウハウをベースに、お母様方の声を聞きながら作ったKUMONならではのサービスがBaby Kumonである」と、同サービス誕生の背景を紹介した。 核家族化が進むなか、育児の悩みを相談できる相手が近くにいない母親も多い。そうした母親に寄り添うサービスとして、「1.“きずな”を“まなび”に」「2.“よりそう”教育」「3.“場所”がある安心」を3つの特長とする同サービスを立ち上げたと、乳幼児普及推進部長の橋口健氏は説明した。◆Baby Kumonとは 「Baby Kumon」では、「親子のきずなをはぐくみ、まなびの土台をつくる」をコンセプトに、歌と読み聞かせを中心に親子のやりとりを家庭で楽しむための「Baby Kumon セット」と、月に1回公文式教室で約20分間のサポートを受けられる「Baby Kumon タイム」の組合せを、月2,100円で提供する。 「Baby Kumon セット」は、「ベーシックブック」「れんらく帳」（いずれも入会時）、親子のやりとりの仕方をガイドする「やりとりレシピ」（毎月）のほか、「やりとりぶっく」「よみきかせえほん」「ママえほん」「やりとりカード」「うたぶっく（CD付き）」から毎月2〜3アイテムがセットで提供される。発達段階に応じて0・1歳台用の「1号〜12号」、2歳台用の「Advanced 1号〜6号」が用意される。 「Baby Kumon タイム」では、毎月1回20分程度、公文式教室において、先輩ママである先生と母親のコミュニケーションの機会を提供する。家庭でのようすを聞いたり、1か月を振り返りながら、親子のやりとりが楽しく豊かになるようにサポートするという。なお、「Baby Kumon セット」は「Baby Kumon タイム」の際に手渡される。 この「Baby Kumon セット」と「Baby Kumon タイム」の組合せで、言葉のやりとりを楽しく続けることで、親子のきずなと豊かな心が育つのだという。◆6月に8,000教室でスタート Baby Kumonは今年6月に、既存の公文式教室の約50％にあたる、全国47都道府県の8,000教室でスタートし、10月には10,000万教室まで拡大。その後、年2回（4月と10月）に対象教室数を拡大していく計画という。児玉社長は「早期に参加者を5万組まで増やしたい」と意欲を見せた。◆読み聞かせは心の脳に届く 講演「読み聞かせは心の脳に届く」では、世界で初めて「読み聞かせ」を脳科学的に調査、研究した東京医科歯科大学大学院教授 泰羅雅登氏により、読み聞かせ中の親子の脳活動などの研究結果が紹介された。研究の結果、「読み聞かせの脳への効用は、心の脳（辺縁系）に働きかけ、喜怒哀楽がしっかりわかる子（健全な心の脳）が育つこと」と結論付けたという。 「Baby Kumon」では6月のサービス開始に向け現在、募集を行っている。「Baby Kumon」公式サイトでは、教室検索や資料請求、問合せを行うことができる。
