天気予報や季節予報の精度向上…気象庁がスーパーコンピューターを刷新

 日立製作所は24日、科学技術計算分野向けスーパーテクニカルサーバ「SR16000モデルM1」を中核とするスーパーコンピュータシステムを気象庁に納入したことを発表した。従来比約30倍の総合理論演算性能となる847TFLOPS(テラフロップス)を実現している。

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新システムの外観
  • 新システムの外観
  • 新システムの概要
  • 新システムで採用された主な日立製品
 日立製作所は24日、科学技術計算分野向けスーパーテクニカルサーバ「SR16000モデルM1」を中核とするスーパーコンピュータシステムを気象庁に納入したことを発表した。従来比約30倍の総合理論演算性能となる847TFLOPS(テラフロップス)を実現している。

 今回納入された新システムは、各種観測データをもとに、気象学や熱力学の法則に基づく数値計算によって、大気の運動や降水を予測する「数値予報」、および静止気象衛星データの処理に活用される。新システムは6月5日から稼働を開始し、気象庁は、台風や局地的集中豪雨に対する予測精度の向上や、防災気象情報の高度化、天気予報・季節予報の精度向上が可能となるという。

 現在の天気予報や台風予報は、スーパーコンピュータシステムを用いた「数値予報モデル」の計算結果をもとに、実況の経過を加味して、最適な予報として発表されている。気象庁はこの「数値予報」で世界トップレベルの技術を誇り、気象庁が算出した数値予報のデータは日本だけでなく、世界各国の気象予報センターにも配信され、各国の天気予報に活用されている。なお、本システムは365日24時間の稼働が求められるため、日立は、24時間体制でその安定稼働をサポートする。

気象庁、天気予報・台風予報に用いるスパコンを刷新……従来比約30倍の性能に

《冨岡晶@RBB TODAY》

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