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薬剤師国家試験、試験内容や合格基準を見直し

教育・受験 大学生

 医道審議会薬剤師分科会は、薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針を策定した。平成24年から薬剤師国家試験を6年制課程に対応しているが、急速な高齢化社会に薬剤師が知識や技能を最大限に発揮するため、試験科目の見直しや新たな合格基準を設けた。

 6年制課程導入後の薬剤師国家試験の実施状況をみると、年度によって合格率に大幅な変動が起きており、「薬学の正規の6年制課程を修め卒業したという一定のレベルを有している者」が受験する資格試験としては望ましい状況ではない。原因として、国家試験の実施回数が少ないことや、受験者の学修レベルと問題の難易が合致していないなど、標準的な内容とはかけ離れた問題が散見されていること。

 さらに、平成27年度の入学生から薬学教育モデル・コアカリキュラム「薬剤師として求められる基本的資質」が改訂され、薬剤師国家試験についても改訂モデル・コアカリキュラムに対応することが必要となっている。部会では、平成22年に取りまとめた基本方針をもとに必要な改善事項の検討を実施。

 具体的に、出題内容については「物理・化学・生物」の問題で、薬剤師となるためのふさわしい問題となっていないという意見があった。薬学教育課程が6年になったこともあり、「物理・化学・生物」を含めたすべての科目で、適切な出題がされるよう工夫が必要で、出題も臨床との関連を意識するべきとした。

 試験問題数については、受験者の負担などを考慮し、現行どおり各科目の「必須問題」「一般問題(薬学理論問題)」「一般問題(薬学実践問題)」の出題数計は345問とし、2日間で行う。また、合格基準として必要最低点数を設けているが、受験者の学修レベルと問題の難易が合致していない状況を踏まえ、合格基準を見直した。

 総得点は、得点率による絶対基準を見直し、平均点と標準偏差を用いた相対基準で合格者を決定。これまでの合格基準でなくなることの混乱を避けるため、当分の間は全問題への配点の65%以上で、ほかの基準を満たしている受験者は合格するよう基準を設定する。新たな合格基準は、問題の難易を補正して得た総得点が平均点と標準偏差を用いた相対基準で設定した得点以上であることなど。

 基本方針は、改訂モデル・コアカリキュラムを平成27年度の新入生から導入しているため、平成32年度実施(第106回)の薬剤師国家試験から適用される。薬剤師国家試験の基本方針は、厚生労働省のWebサイトで確認できる。
《田中志実》

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