子どもが大量クリック、誤用はどうなる? 一押し注文の「Amazon Dash Button」

 Amazon.co.jp(Amazon、アマゾン)が12月5日に発売した「Amazon Dash Button」。ボタンを一押しするだけで、日用品を追加注文できる小型端末だ。先行して導入しているアメリカでの活用例や浸透率、誤用例について、Amazonジャパン広報に話を聞いた。

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 Amazon.co.jp(Amazon、アマゾン)が12月5日に国内での販売を開始した「Amazon Dash Button」。ボタンを一押しするだけで、日用品を追加注文できる小型端末だ。買い物忘れを防げたり、度々の買い物が困難な場合に便利な製品だが、その使い勝手から子どもやシニアの誤用可能性も気になるところ。

 先行して導入しているアメリカでの活用例や浸透率、誤用例について、Amazonジャパン広報に話を聞いた。

◆1-Click注文の利便性を自宅でも

 「Amazon Dash Button(アマゾンダッシュボタン)」は、自宅のWi-Fi経由でインターネットに接続し、家庭のさまざまな生活のシーンでボタンを押すだけで日用品を再注文できる小型端末。ヘルスケア製品、パーソナルケア製品、ペットフード、洗濯用洗剤、飲料などの備蓄がなくなったとき、ボタンをワンプッシュするだけで追加注文できる。ダッシュボタンは日用品ごとに用意されており、取付け用フックを備えているため、キッチンや水回りなど好きな場所に設置できる。

 利用可能対象はAmazonプライム会員。ダッシュボタンの価格は1個500円(税込)だが、ダッシュボタンから商品を注文すると、初回注文の商品代金から500円が差し引かれるため、ダッシュボタンの購入価格は実質無料だ。

 12月5日現在、日本ではアタック(花王)、アリエール(P&G)、evian(伊藤園)、エリエール(大王製紙)、消臭力(エステー)、ソフラン(ライオン)など40以上の日用品がダッシュボタンに対応している。

◆ダッシュボタンを連打してしまった…誤発注はどうなる?

 ボタンをワンプッシュするだけともあれば、玩具と間違った子どもが連打する可能性もある。注文されているか不安で、数回押下してしまうシニアもいるだろう。こういった誤注文は、先行してダッシュボタンを導入している他国でも起こっているのではないだろうか。

 Amazonジャパン広報によると、「一度追加した注文が自宅に届くまで、注文の重複はカウントされない」。つまり、何度ダッシュボタンを押したとしても、注文数は1つだけと認識される。

 ダッシュボタンの設定は、自宅のWi-Fiネットワークに接続し、AndroidもしくはiOS端末で「Amazonショッピングアプリ」を通じて再注文したい商品を設定することから始まるが、このアプリの設定はもともと重複注文を受け付けない設定になっている。よって、重複注文機能をオンにしない限り、誤った大量注文は発生しないとのこと。注文が入ると、メールで注文確認アラートも届くため、心当たりのない注文は30分以内にキャンセルすれば問題ない。

 2015年3月からダッシュボタンが導入されているアメリカでは導入から約1年半が経過しているが、子どもやシニアによる目立った誤用は報告されていないという。

 ダッシュボタンの導入後、アメリカではAmazon内における「Peet's Coffee & Tea(ピーツ・コーヒー&ティー)」販売総数のうち、ダッシュボタンによる購入は約5割に達しているという。日本での浸透はどうなるか。買い物の概念に革命を起こしてきたAmazon新製品の今後が注目されている。
《佐藤亜希》

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