【大学受験】高校生「新課程入試に不安を感じる」9割超

 河合塾は2023年9月5日、「新課程入試と受験勉強に関する意識調査」の結果を公表した。高校生の約8割が将来の目標やビジョンを持っており、96.8%が大学受験の結果が自分の将来に影響すると考えていることが明らかになった。

教育・受験 高校生
2025年度から新課程入試となるが、不安なことはあるか?
  • 2025年度から新課程入試となるが、不安なことはあるか?
  • 将来の目標やビジョン(なりたい職業・人物像など)はあるか?
  • 大学受験の結果は、自分の将来に影響すると思うか?
  • あなたが志望大学を決めた基準は何ですか?
  • 新課程の入試対策は早めに始めた方がいいと思う?
  • 高校生活と受験勉強を両立して志望校に合格するために、必要なことは何だと思う?
  • あなたは、大学入試に向けて勉強を始めている?

 河合塾は2023年9月5日、「新課程入試と受験勉強に関する意識調査」の結果を公開した。高校生の約8割が将来の目標やビジョンを持っており、96.8%が大学受験の結果が自分の将来に影響すると考えていることが明らかになった。

 「新課程入試と受験勉強に関する意識調査」は2023年7月3日から10日にかけて、全国の高校1年生から3年生を対象にインターネットで実施した。有効回答数は500名。

 将来の目標やビジョン(なりたい職業・人物像など)があるか聞いたところ、「明確にある」もしくは「ある」と回答した高校生が合わせて79.0%となった。高校生の約8割が自分の将来やりたいことを持っていることが明らかになった。また「大学受験の結果が自分の将来に影響すると思っている」高校生は96.8%で、大学全入学時代といわれる一方で、当事者である高校生は、慎重な大学選びを行っていることがわかる。

 志望大学を決めた基準トップ3は、「自分の将来の夢や歩みたいキャリア像に近づけるか」56.8%、「興味のある学問が学べるか」56.8%、「就職活動に役に立つか・就職率の高さ」31.2%となった。卒業後の将来を見据え、実学志向を持つ高校生が多いことが見受けられる。

 さらに、高校1年生と2年生に2025年度からの新課程入試について質問したところ、9割以上が何らかの不安を感じていることがわかった。特に35.3%は「新課程入試で変わる内容がわからないから」と答え、漠然とした不安を抱えている高校生がもっとも多い結果となった。大学入学共通テストへの「情報I」の追加や過去問がないことなど、誰も経験していない入試に対し、対策の不明瞭さに不安を感じていることがうかがえる。

 不安のためか「新課程の入試対策は早めに始めた方がいい」と95.3%が回答している。また、高校生活と受験勉強を両立し志望校に合格するには、「効率の良い学習方法を身に付ける」70.4%、「周りよりも早く勉強を始める」56.0%、「学習量を多く確保する」52.6%などを重視している生徒が多かった。

 一方、高校1年生の約8割、高校2年生の約6割が受験勉強に着手できていない現状も明らかになった。受験勉強を早期に始めたいという意識はありながらも、実際は行動に移せていない生徒が大部分を占めているようだ。

《中川和佳》

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