子ども1人当たりの学習総額費、公立は約500万円・私立は約1,700万円

 文部科学省は2月10日、「平成22年度子どもの学習費調査」の結果を公開した。同調査は、公立・私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校それぞれ150校の幼児・児童・生徒(計22,989人)を対象に、学校教育費、学校給食費、学校外活動費、世帯の年間収入について調べたもの。

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学校種別子どもの学習費総額
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  • 学習費総額の推移(小学校)
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  • 学校教育費支出状況(幼稚園)
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 文部科学省は2月10日、「平成22年度子どもの学習費調査」の結果を公開した。

 同調査は、公立・私立の幼稚園、小学校、中学校および高等学校(全日制)それぞれ150校の幼児・児童・生徒(計22,989人)を対象に、学校教育費、学校給食費、学校外活動費、世帯の年間収入について調べたもの。調査期間は平成22年4月1日〜平成23年3月31日。

 公立学校と私立学校の子ども1人当たりの学習費総額を比較すると、私立は公立に対し、幼稚園では2.3倍、小学校では4.8倍、中学校では2.8倍、高等学校では2.3倍となっている。

 また、学習総額費は高等学校以外の各学校種とも過去10年間の推移は、ほぼ横ばいとなっている。今回大幅に減少となった高等学校は、高校無償化によるものとしている。

 学校教育費は、どの学校種でも公立より私立が高額となっている。また、公立では幼稚園を除き、授業料を徴収していないことから、図書学用品等費や通学関係費などの比率が高いが、私立では授業料が大きな割合を占めている。

 学校外活動費(補助学習費とその他の学校外活動費の合計)を学年別にみると、公立では中学校第3学年の約38万1千円、私立では小学校第5学年の約76万3千円がもっとも高くなっている。また、人口規模別にみると、人口規模が大きくなるほど学校外活動費が高くなる傾向にある。

 世帯の年間収入別の「補助学習費」は、世帯の年間収入が増加すると、概ね増加する傾向が見られる。また、公立学校においては中学校段階での支出額が高く、私立学校においては小学校段階での支出額が高くなる傾向が見られる。

 支出額の分布を見ると、公立中学校に通う生徒の家庭で補助学習費に20万以上支出している割合は47.0%になっている。公立高等学校になると、その割合は大きく低下している。

 幼稚園から高等学校までの15年間の学習費総額をケース別に単純計算すると、すべて公立に通った場合では約504万円(前回調査は約551万円)、すべて私立の場合では約1,702万円(同役1,663万円)となっている。もっとも高いケースはもっとも低いケースとの約3.4倍(同3.0倍)となっている。
《前田 有香》

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