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【大学受験の落とし穴 1/5】親の成功体験が子どもの足かせに

【大学受験の落とし穴 1/5】親の成功体験が子どもの足かせに

2012年4月10日(火) 18時00分
田中義貴講師の画像

田中義貴講師

 我が子の大学受験を失敗させないために、親はどのようなことに気をつければいいのか。難関上位の私立大受験で実績のある、家庭教師メガスタディの田中義貴講師に聞いた。

 下記の5回に分けて紹介する。

(1)親の成功体験が子どもの足かせに
(2)進学実績のある中高一貫校に入学=“大学受験は勝ち組”ではない
(3)予備校選び~有名校の受験生が陥る「泥沼状態」とは
(4)安易に「センター利用入試」に走るのは危険
(5)過去問との相性を考えずに、志望校や併願校を決めるのは危険

 第1回では、「親の成功体験が子どもの足かせに」を紹介する。

◆入試は親の時代(30年前)とは大きく様変わりしている

−−大学受験を控えた子どもをもつ親が気をつけるべきこととは何でしょうか。実際に指導されていて多い失敗ケースや、保護者が陥りがちなことがあれば教えてください。

 まずご理解していただきたいのは、親御さんの時代(約30年前)とは、大学受験は大きく様変わりしているということですね。

 気をつけていただきたいのは、保護者の方の大学受験の「成功体験」を子どもに押しつけてしまうと、お子さんの受験の足かせになってしまうケースがあるということです。

--「大学受験が様変わりしている」とは、どういうことですか。

 たとえば、AO入試や私大のセンター利用入試など、新しい入試制度の登場があります。こうした変化は言うまでもないと思います。

 AOやセンター利用は詳しくご存知ない方もいらっしゃるとは思いますが、「最近の大学受験は色々と複雑」という認識は多かれ少なかれ持っておられるかもしれません。

 ただ、私大の一般入試に関しては、「早稲田は早稲田で、そんなに変わってないでしょ?」という認識の方も多い気がします。ですが、早稲田や慶應、上智、青山など、私立大学の一般入試も、親御さんの時代とはかなり変化しているんです。

--具体的にはどんなケースがありますか。

 私の専門科目である数学の場合でお話ししますね。わかりやすい例だと、早稲田の政経の数学です。

 早稲田の政経の数学の入試問題は、おおよそ30年前だと、私大文系数学の中では突出して難易度が高いと有名でした。ですので、親御さんが早稲田の政経卒で、数学で受験されていたりすると、必ずと言っていいほどこの話題になるわけです。

 ご家庭に伺うと、お父さまが「いや~数学はかなり手ごわかったですけど、僕は何とか解きましたけどね」と武勇伝(失礼な言い方ですが)をお子さんを前にして語る、というのはよくある光景だったりします(笑)。

 ですが、現在は、早稲田の政経の数学は入試の内容が当時とは随分異なっており、問題のレベル自体はほぼ標準になっています。ですから、親のアドバイスをお子さんが鵜呑みにして、難問対策を中心に勉強したら大変なことになるわけです。

 これは、早稲田の政経の数学の場合ですが、他の大学や学部の入試についても、当時とかなり変わっていることが結構あるわけです。

◆学部自体が増えたり、変わっていることも多い

--親の大学受験の成功体験が足かせになるというのはそういうことですね。

 そうですね。ほかにも、そもそも学部自体が増えたり、学部が分かれたり、名前が変わったりしているケースは、多くの大学で見られます。

 たとえば、早稲田の場合なら、今は「第一文学部はないですよね(「文学部」に名称変更)。また、第二文学部はなくなり、新たに「文化構想学部」が新設されました。さらに、理工学部も、基幹理工、先進理工、創造理工と分かれています。他の大学でも、学部の新設はかなりありますが、こうした事情をご存知ない保護者の方はけっこう多いです。

 こうしたことも含めて、「親の時代の大学受験の常識は通用しない」ことをご理解いただき、認識を改めることが必要です。そのうえで、お子さんが的確な受験勉強ができるようにサポートしてあげることが、大学受験を失敗させないための第一歩です。

【家庭教師メガスタディ】
 早慶上智、理科大、GMARCHなど、難関上位の私立大受験に特化し、合格者を毎年多数送り出す。

【田中義貴講師】
 元代ゼミ講師で、指導歴18年の家庭教師メガスタディ・トッププロ講師。東大理I、早稲田大学、慶應義塾大学、医学部など多数の合格実績をもつ。代ゼミ講師時代には東大理系・東大文系・医系クラス等を担当。
《編集部》

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