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学童保育不足が深刻に…約2割が小学校区内に学童保育なし

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学童保育数と入所児童数の推移
  • 学童保育数と入所児童数の推移
  • 入所児童数の規模
 全国学童保育連絡協議会は8月3日、学童保育の実施状況調査を公表した。学童保育数が不足していることや、大規模な学童保育の分割が進んでいないこと、学童保育指導員の待遇が劣悪であることがわかった。

 同協議会は、学童保育の普及・発展を積極的に行い、学童保育の内容充実のための研究、国や自治体の施策の充実、制度化の運動を推進することを目的として、保護者と職員が1967年に結成した民間の学童保育専門団体。毎年、全国の学童保育数などについて調査を行っている。

 学童保育数は2012年5月1日現在、2万843か所、入所児童数は84万6919人で、前年比441か所増、入所児童数は2万521人増。学童保育数は1993年から年々増えているものの、まだまだ不足しており、入所できない子どもが多数いる。小学校区内に学童保育がない学区が、小学校区数の約2割にあたる3,855校区あるという。

 2010年の「国民生活基礎調査」では、末子の年齢が6歳の児童の59.2%、7歳~8歳の児童の65.5%は母親が働いている。母親が働いている低学年児童は約213万人だが、そのうちの35%にあたる約75万人しか学童保育に入所していない。

 また、2012年度に保育所を卒園して小学校に入学した児童数約48万人に対して、学童保育に入所した新1年生は約29万人で、約6割にとどまっている。このことから学童保育が保育所を卒園した子どもの6割弱しか入所できていないと推測される。

 71人以上の大規模な学童保育は、事故や怪我が増えたり、指導員の目が行き届かないなどの理由で分割する必要があるという。国が2007年に策定した「放課後児童クラブガイドライン」では 「集団の規模は、おおむね、40人程度が望ましい」と示している。2010年度は大規模な学童保育への補助金を打ち切ったため分割が進んだが、補助金は継続となったため、2012年度は昨年より100か所増えて1,352か所あるという。

 国にはまだ学童保育指導員に関する公的な資格制度はなく、全国に6万人以上いる指導員の7割は教師や保育士の資格を持って働いている。多くの指導員の多くが非正規雇用で、半数の指導員が年収150万円未満という。

 政府の「子ども・子育てビジョン」の目標である「利用児童を5年間で30万人増やす」の実現は、制度拡充・条件整備がなければ難しい状況となっている。
《工藤めぐみ》

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