龍谷大学、インターネットを使った国際教育システムを共同開発

 龍谷大学国際文化学部は、ザムと共同で、SNSに独自の機能を追加した国際教育システム「TNG net(ツナグネット)」の開発を進め、海外留学者のグローバル人材の育成を目指している。

教育ICT インターネット
TNG Netイメージ
  • TNG Netイメージ
  • 龍谷大学国際文化学部
 龍谷大学国際文化学部は、Webコンテンツの企画・運営のザムと共同で、SNSに独自の機能を追加した国際教育システム「TNG net(ツナグネット)」の開発を進め、海外留学中の学生の主体的な異文化コミュニケーションの促進と、企業が求めるグローバル人材の育成を目指している。2012年4月から本格稼働を開始し、TNG net特設ページでは、活動報告や、学生が作成した優秀なレポートなどの掲載を行っている。

 龍谷大学は、世界19ヶ国42大学との学生交換協定を持ち、留学中の授業料免除など留学制度に力を入れており、2011年度の海外への留学生数は388人。年間海外留学生数は約400人に上るものの、留学中の教育は現地に委ねているところが多い。

 同大学では、語学力だけでなく、現状の体制では成果を具現化しにくく、且つ単位として認定困難な人間力や国際性などの視点にたった教育を行いたいと考え、このシステムの開発を行った。

 TNG netとは、SNSに独自の機能を追加し、留学生自身が中心となり主体的に異文化ネットワークを構築しながら、海外でしかできないような異文化理解を促す課題に取り組み、その単位認定から、就職活動用のプレゼンツール作成までをカバーして、企業が求めるグローバルな舞台で通用する「世界水準」の人材育成を支援するシステム。

 留学生は、SNS機能を利用して自由にコミュニティを立ち上げることができる。また、SNS上で課題が提供され、選択した課題をレポートとして提出、課題解決のためにコミュニティを活用することなども可能。これらの活動は、TNG netメンバーであれば誰でも閲覧でき、コメントを書き込んだり、教員が適切なアドバイスすることもできる。使用言語は英語圏留学であれば、基本的に英語のみとなる。

 これらは、主体的に行動する力を発揮し、異文化理解を深めることでクリアできる課題に対し単位が認定される仕組み。また、レポートとして提出することで、オーラルコミュニケーション重視になりがちな留学生に、実際のビジネスシーンで重要な「外国語の文章を読む・訳する・伝える・考えをまとめて文章を書く・その文章を翻訳する」ことの育成にも役立つという。
《勝田綾》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top