東京都教委が2013年度から高校に指導教諭を導入

 東京都教育委員会は、専門性や指導力に優れた教員の力を活用し、教員全体の意欲や学習指導力の向上を目指すため、2013年度から都立高校に「指導教諭」を設置する。小中学校でも、2014年度からの導入を目指す。

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指導教諭の活用イメージ
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 東京都教育委員会は、専門性や指導力に優れた教員の力を活用し、教員全体の意欲や学習指導力の向上を目指すため、2013年度から都立高校に「指導教諭」を設置する。小中学校でも、2014年度からの導入を目指す。

 教科指導に優れた人材を指導教諭に任用し、指導技術の普及などを図ることで、若手からベテランまで教員全体に実践事例に学ぶ機会を提供したい考え。指導教諭は、自ら授業を受け持つかたわら、公開授業などを実施。各学校の求めに応じて授業を観察し、指導・助言するほか、教科指導のための教材開発などにも取り組む。

 「都立高校の現状把握に関する調査」(2011年度)によると、「授業の内容を十分に理解している」「授業が上手である」と答えた高校生は、いずれも4割。「教科における組織体制の整備に係る状況調査」(2012年度)によると、同学年の教科内で授業の進行を調整している高校は7割弱、定期考査を同学年の教科共通問題で実施している高校は2割。都立高校における教員の指導力や組織的指導が課題になっていた。

 指導教諭を設置するのは、都立の高校、中等教育学校(中高一貫校)、特別支援学校。現在、校内の人材育成などを担っている「主幹教諭」は、指導教諭導入後も継続する。

 また、組織的な教科指導体制の整備にあたる「教科主任」についても、都立高校と都立中等教育学校で2013年度から設置。授業内容や進度の調整、教科指導に関する人材育成などを担っていく。
《奥山直美》

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