【高校野球2014夏】7日目の結果と8日目の見どころ…八戸学院光星が薄氷の逆転勝利

大会7日目を終え、49校すべての球児が甲子園の土を踏んだ。久しぶりの好天に恵まれた甲子園のグラウンドには球児たちの笑顔と気迫が溢れた。各試合の結果と明日の見どころをまとめた。

趣味・娯楽 その他
日本高等学校野球連盟
  • 日本高等学校野球連盟
  • 大会7日目の結果
  • 大会8日目の組合せ
 大会7日目を終え、49校すべての球児が甲子園の土を踏んだ。久しぶりの好天に恵まれた甲子園のグラウンドには球児たちの笑顔と気迫が溢れた。各試合の結果と明日の見どころをまとめた。

【第1試合】沖縄尚学(沖縄)3-1作新学院(栃木)
 1回の攻防で作新学院の朝山選手、沖縄尚学の西平選手と両チームの3番にソロ本塁打が飛び出す派手な出だしだが、その後は投手戦に。沖縄尚学の山城投手は140キロ台の直球と、スライダー、シュートの左右の変化球で作新学院を散発3安打に抑えた。作新学院の藤沼投手は大きなカーブ、5回から継投した朝山投手は直球主体の投球で粘り強く投げたが、4回は四球、6回には守備のミスが絡み失点を許した。

【第2試合】八戸学院光星(青森)4-2武修館(北北海道)
 武修館は4回に相手の失策で出塁すると、3番早坂選手の犠飛で先制点を奪う。八戸学院光星の中川投手に7回まで無安打に抑えられながらも、立花、山崎、徳橋の3投手によるリレーで八戸学院光星を7回まで被安打は2。しかし、8回裏、八戸工大光星は先頭打者が左前安打で出塁すると、ここぞとばかりに4安打と犠飛で4点を奪って逆転した。敗れたものの甲子園で3度の準優勝を誇る八戸学院光星をあと一歩まで追いつめた武修館には拍手を送りたい。

【第3試合】関西(岡山)1-3富山商(富山)
 49校で最後の登場となった関西は、初回に先制点、7回には追加点を許すも、逢沢投手と田中投手の継投という得意のパターンで接戦に持ち込んだ。だが、関西の投手陣以上に富山商の森田投手の好投が光った。ストライク先行のピッチングで関西の打者を追い込むと、ストライクからボールになる変化の大きなスライダーで11奪三振。初戦に続く完封は逃したが、富山商として41年ぶりの2勝目を飾った。

【第4試合】春日部共栄(埼玉)1-10敦賀気比(福井)
 敦賀気比は初戦で21安打、16点と坂出商を圧倒した打力を試合序盤から発揮。初回に4番の岡田選手が2点本塁打を放つと、さらに2回には春日部共栄の左腕金子投手からセーフティーバントなど意表を突く3連打。浮き足立った春日部共栄の守備のミスもあり、4点を加える。さらに8回にも4点を加えて勝利をものにした。春日部共栄は最終回に4番原田選手の適時打など、3安打を集中して1点を返し、最後に意地を見せた。

【8日目(18日)の見どころ】
 第1戦。三重(三重)は、初戦の広陵戦を延長11回サヨナラで破った勢いがある。中日と間が短く投手の疲労度が気になる。勢いは大垣日大(岐阜)も負けていない。甲子園史上最大の8点差からの逆転劇を演じた打撃陣は脅威だ。

 第2戦は日本文理(新潟)と東邦(愛知)のカード。日本文理は初戦、13安打と持ち前の打撃力を発揮したが残塁が多かった。明日は効率よく得点を重ねたい。対する東邦も日南学園相手に20安打と打撃陣が活発だ。藤嶋、大井の両投手も安定している。

 延長12回を戦い、初出場で初勝利を最高の形で勝ち取った鹿屋中央(鹿児島)が第3戦に登場。得意の接戦に持ち込みたい。対するは星稜(石川)。静岡との名門校対決を逆転で制した。地方大会決勝から続く「ミラクル星稜」の勢いは本物だ。

 第4試合は機動力で相手を圧倒する「機動破壊」がスローガンの健大高崎(群馬)と、強打と小技を併せ持つ利府(宮城)という異なる持ち味のチームが対戦。健大高崎は初戦でも4盗塁とその“足”を全国に見せつけた。利府(宮城)は初戦で粘り強い佐賀北の追い上げを振り切り勝利をもぎ取った。
---
 4試合中3試合が2点差以内という投手戦の好ゲームが続いた。第4試合の敦賀気比と春日部共栄の1戦も9点差がついたものの、試合中盤は引き締まった攻防を見せ、点差ほどの実力差は感じなかった。明日以降は勢いのあるチーム同士の戦いが続く。日程も厳しくなり投手の負担は増えるが、好ゲームを期待したい。
《朝倉尚》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top