実技は唯一、通信教育×タブレットで難関高へ… スマイルゼミ「特進クラス」開講

 タブレットを活用した通信教育「スマイルゼミ」を運営するジャストシステムは、公立難関校をめざす中学生向けの新コース「特進クラス」を12月より開講する。年3回の模擬テストや個人の理解度に合わせたオーダーメイド型学習、実践的なテクニックを学べる映像授業が特長だ。

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株式会社ジャストシステム ILS事業部 企画部マネージャーの寺尾房代氏
  • 株式会社ジャストシステム ILS事業部 企画部マネージャーの寺尾房代氏
  • テニスだけでなく、勉強も「100点をとる自信がある」と意欲的な松下龍馬君
  • ゲストとして登壇した、全日本ジュニアテニスで優勝した中学2年生の松下龍馬君
  • 「スマイルゼミ中学生コース 特進クラス」模擬テストの結果を分析し対策を提示する
  • 「スマイルゼミ中学生コース 特進クラス」問題を分解し、解く方法を学んでいく
  • 「スマイルゼミ中学生コース 特進クラス」定期テストでは、テスト前に最優先の講座が表示される
  • 「スマイルゼミ中学生コース 特進クラス」実技教科は一問一答形式で出題
 タブレットを活用した通信教育「スマイルゼミ」を運営するジャストシステムは、公立難関・上位校をめざす中学生向けの新コース「スマイルゼミ中学生コース 特進クラス」を12月より開講する。11月19日に行われた発表会では、全国の小・中学生を支援する「全力キッズ応援制度」の新設も同時に発表された。

 今回発表された「スマイルゼミ中学生コース 特進クラス」は、2015年12月17日より、現・小学6年生向けの「中学準備講座」と、現・中学1年生向けの「中学1年生講座」の2コースをスタートさせる。従来の中学生コースは「標準クラス」という名称になり、「特進クラス」では中学3年生の夏までに全履修を終え、9月以降は入試の実践に集中したオリジナルのカリキュラムになる。

◆オーダーメイド型の学習対策と映像授業を活用した応用力

 「特進クラス」は中学1年生から年3回の模擬テストを実施し、通常コースで好評だった個人の理解度や学習進度に基づいて設計した「オーダーメイド型定期テスト対策問題」もあわせて配信する。

 映像授業にも重点を置き、基礎知識の習得から実践的なテクニック、応用問題までを一貫して学べる「統合型映像授業」を採用。通信教育では教えづらい立体図形や関数など抽象的な単元については自分で動かしてシミュレーションしたり、動きのある説明を見たりして体感的に理解できるよう工夫されている。

 画面には、講師による映像授業と例題を同時に見られ、映像を見つつ書き込みができる。書いた内容は保存でき、再度の見直しも可能だ。映像授業の後はすぐに応用問題が提出され、学習の流れを分断しない作りになっているという。

◆内申点のポイントとなる「実技4教科」もフォロー

 公立高校の受験では内申点も大きな比率を占める。東京都では、2016年からは内申点のうちの実技の比率がこれまでの1.2~1.3倍から2倍に上がる例もある。

 ジャストシステムはこういった背景から内申点対策にも力をいれており、保健体育、音楽、美術、技術家庭科の実技4教科対策もできるようになっている。「ついおろそかになってしまう実技も学習できるのはスマイルゼミだけ」と、ジャストシステムILS事業部企画部マネージャーの寺尾房代氏は説明している。

◆ソフト開発会社ならではのスピード・効果に自信あり

 この「特進クラス」を新設した背景には、これまでの「スマイルゼミ」で実践してきた学習効果によるところが大きい。ジャストシステムは、2012年12月に小学生向けの「スマイルゼミ小学生コース」を開講し、翌2013年12月に「スマイルゼミ中学生コース」を開講。

 その後3年間ユーザーの学習効果を検証し、子どもの得意不得意や学習進度などを解析し、毎日最適な教材を提供する「きょうのミッション」を新たに導入した。その結果、2014年から2015年の1年間で、「きょうのミッション」よる学習量が30%アップ、学習時間は20%アップといった、目に見えた効果が実感できたという。

 また、「中学生コース」ではオーダーメイド型学習による学力向上が見られ、2015年の入試では都立西高校や戸山高校といった難関校への合格実績を出している。

 専用タブレットとクラウド型システムを活用した学習効果を受け、より高い目標をめざす公立難関・上位校合格をめざす「特進クラス」が新規開講される運びとなった。特進クラスでは、難関校合格の分かれ目となる正答率30%以下の応用問題を解く力をつけることを目標とし、先取り学習や応用テクニック習得、内申対策などを行っていく。

 ジャストシステムは「システム開発や運用、教材開発までを同社内でまとめることにより、常に臨場感とスピード感をもって開発を進めている。ソフトの開発会社だからこそできる技術を活用し、開発を行っている」と、同社ならではの利点を強調。今後は小中9年間を通じての学習ポートフォリオなどを提供していく予定だ。

◆10団体に「スマイルゼミ」を無料貸与する応援制度を新設

 発表会の最後に、小・中学生を支援する「全力キッズ応援制度」が発表された。これは、全国の小・中学生の団体を対象に、スマイルゼミの貸与や活動資金、活動に必要な用具などを贈呈するもので、11月19日より第1回の募集を開始している。「スマイルゼミ」を無償貸与することで、スポーツや文化などの課外活動に取り組む小・中学生の学習の手助けを行い、目標の達成や成果に応じて、活動資金や必要な道具などをサポートしていく。

 発表会には、全力キッズの一期生として全日本ジュニアテニスで優勝した中学2年生の松下龍馬君も登場。年に数回海外遠征にも赴く多忙なスケジュールの中、「学校に登校できない時など、自分のペースで勉強ができるスマイルゼミを活用した」と語った。

◆スマイルゼミ中学生コース 特進クラス
受付開始:11月19日
開講:12月17日(現・中学1年コースのみ)
受講費:月額10,800円~(12か月一括払いの場合の税別価格、別途タブレット代が必要)
※2016年4月~中学2年コース、2017年4月~中学3年コース開講予定
《相川いずみ》

教育ライター/編集者 相川いずみ

「週刊アスキー」編集部を経て、現在は教育ライターとして、ICT活用、プログラミング、中学受験、育児等をテーマに全国の教育現場で取材・執筆を行う。渋谷区で子ども向けプログラミング教室を主宰するほか、区立中学校でファシリテーターを務める。Google 認定教育者 レベル2(2021年~)。著書に『“toio”であそぶ!まなぶ!ロボットプログラミング』がある。

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