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中高生の閲覧数200万回以上、神ノート職人みいこの秘密は?

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神ノート職人のみいこさん
  • 神ノート職人のみいこさん
  • みいこさんのノート
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  • みいこさんの使用ペン/左から、PILOTのシャーペン、三菱鉛筆「ピュアカラーF」、ZEBRA「マイルドライナー」
  • フィリピンのNGO団体での海外インターン
  • 海外インターン時に制作したノート
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 学校の授業のノート、どんな書き方をしていますか? 

 わかりやすく美しいノートの達人として、人気の女子大学生みいこさん。高校時代のノートをスマホのノート共有アプリ「Clear」に公開したところ、その内容のすばらしさに20万以上の“いいね”がよせられ、閲覧数は200万以上にのぼりました。

 そして、ついに11月には「神ノート職人みいこの 化学基礎と生物基礎のまとめノート」(KADOKAWA刊)という書籍を刊行。小学生から社会人まで幅広い支持を受けるみいこさんに、神ノート誕生のきっかけから、使用している文房具まで、たっぷりお聞きしてみました。

◆部活との両立、ノート作りの始まり

--ノート作りを意識的に行い始めたきっかけについてお聞かせください。

 自分の中ではきれいに作っているという意識はないのですが、気付いたらノートにこだわりを持つようになっていました。中学ではバトミントン部に所属し2年生で部長を務めていたので、勉強と部活を両立するためにも試験前にはしっかり勉強をする必要がありました。そこで、授業ノートとは別に試験前にまとめ用ノートとして、「このノートを見たら理解できる」ように分かりやすく意識して作っていたのがきっかけだと思います。

--これだけきれいなノートですと、友だちから「見せて」と言われそうですが、そういったことはありましたか?

 言われたことはなかったですね。あくまで自分用のノートとして作っていました。

--意外ですね。それでは、他の友だちのノートを参考にしたり、影響を受けたりしたノートはありましたか。

 はい。他の人の良いところは真似していきたいという思いはあったので、授業中に友だちのノート見て、良いところは取り入れていました。ノートの構成は人それぞれ違っています。たとえば、1/3の部分に線を引くアイデアは良いと思い、わたしも取り入れました。他にも、ネットで調べたりしています。

◆負けず嫌いが神ノートを作った!?

--みいこさんの勉強やノート作りのモチベーションはなんですか。

 わたしは負けず嫌いなんです。スポーツも勉強も同じぐらいできる友だちと仲良し3人組だったのですが、競争心が強く「この中で一番になりたい」と思ったことでモチベーションが上がったと思います。あとは、大学もその先の就職先も、目標は高く持ちたいということもありました。そのために今頑張らなくては、という思いでやっていました。

--ご両親から言われたりしたことはありましたか?

 まったくなかったです。むしろ、自分がテストで良い点をとることに快感を覚えて、「次もまたいい点とりたい」という気持ちがモチベーションにつながったと思います。さらにさかのぼると、小学校では毎日どれだけ勉強したか先生に報告する決まりがあり、そこでも誰よりも多く報告したいという負けず嫌いが働いていましたね(笑)。

 でも、過去をふりかえると当時はただ必死なだけで、自分ではそんなに負けず嫌いだと思っていませんでした。

◆将来自分の子どもに作ったノートを見せたい

--現在大学生ということですが、大学でもノートを作っているのですか?

 中学・高校と違い、大学では授業中はPCでメモを取るようになりましたが、試験前にはノートを作っています。やはり、試験前には手で書いた方が覚えますので。

--ノート共有アプリの「Clear」では、みいこさんの中学や高校時代のノートが公開されていますが、よく保存してありましたね。

 将来自分の子どもに見せたいと思い、大切に保存していました。今の中学生や高校生の方に見ていただきたいというのも、同じ気持ちで公開しています。自分自身もノートをまとめるのに苦労した部分がありましたので、まとめ方がわかると、勉強のモチベーションも変わってくると思います。

--なるほど。そういうお話を聞くと、自分もノートをとっておけばよかったと思いますね。「Clear」で沢山のコメントが付いていますが、印象的だったものはありますか。

 いただいたコメントでうれしかったのは、「役に立った」とか「勉強のためになりました」などです。それ以外では「どんなペンを使っているんですか」に始まり、「シャーペンの芯の太さを教えてください」といった質問まであって、そこまで興味を持っていただけるのかとビックリしましたね(笑)。


◆愛用のノートは「ドット入り罫線のキャンパスノート」

--それでは、皆さんも気になっている、みいこさん愛用の文房具について教えてください。

 まずノートは、コクヨのキャンパスノートを使っています。今回書籍にもなったノートも、キャンパスノートです。最初は普通の罫線のものを使っていたのですが、その後ドット入り罫線が発売されてからはずっとドット入りのノートを愛用しています。

 キャンパスノートを使う理由は2つあって、ひとつは紙の質がよく裏うつりがしづらいことです。もうひとつは書く芯にもよりますが、消しゴムで消してもキレイに消せる点です。HBなどの硬い芯を使っていると、消しても跡が残ってしまうことがあるんですが、残りづらいのが良いですね。罫線の太さは、自分の字の大きさに合わせて選んでいます。どれもすごくこだわりではありますが…。

 それから、わたしは教科ごとにノートの色を分けたいタイプなので、表紙の色が豊富だったのも良かったです。

--みいこさんの実物のノートは、表紙にロゴやキャラクターが手描きしてあって、ノートへの大きなこだわりを感じますね。シャーペンやサインペンはどんなものを使っていますか。

 鉛筆は三菱鉛筆です。シャーペンについては使い古すまで使い続けるくせがありまして、PILOTのシャーペンを高校時代からずっと使っています。大学受験を一緒に乗り越えてきました。使いやすいものはずっと使うので、数は少ないですね。芯はBで、太さは0.5mmです。元々HBを使っていたのですが、筆圧が高くて芯が固すぎると後に残ってしまうので、Bを使うようになりました。

 色ペンは、蛍光ペンはZEBRAの「マイルドライナー」、水性ペンは三菱鉛筆の「ピュアカラー」をずっと使っています。

--みいこさんは左利きですが、ノートの取り方や作り方に何か特徴はありますか。

 特にないと思いますが、左利きだと書いた後に手を置くので、手でうつってしまうので困っています。逆に、国語は右から書くので得意です(笑)。

--表などの直線もきれいですが、定規を使って引いているんですか。

 以前は引いていましたが、ドット入り罫線のノートを使うようになってからは、その必要もあまりなくなりました。

◆記述の自由度の高さはアナログならでは

--今はEvernoteをはじめ、デジタルのアプリやツールもたくさんありますが、アナログのノートのメリットはなんだと思いますか。

 Evernoteなどを使うメリットは、タイピングスピードが速ければ速いほど、情報をよりたくさん記録できることだと思います。けれど、デメリットは情報がごちゃごちゃしてしまうことです。文章しか書けないですし、構造化したいときに矢印もできない。流れやつながりの部分といった構造化する部分が弱い気がします。その点、紙のノートであれば、自分の頭の中にある構図を容易に図にできます。

 書ける量はPCの方がはるかに多いですが、いくらEvernoteで文字を赤くしても頭に入りにくいですね。手書きの方が覚えられます。


◆ノート作りのノウハウは受験や仕事でも活用できる!

--みいこさんにとってノートとはなんでしょうか。

 最初にお話したように、学生時代は部活との両立で、授業を復習する時間があまりとれませんでした。わたしは色々な参考書を買い集めるくせがあったのですが、そこから自分なりにいちばん分かりやすい文章を選ぶという作業をしていました。部活が休みになる試験前に、一気にまとめていましたが、その時「ノートとはどういうものだろう」と改めて考えて、自分の思考をまとめるもの、わからなかいものを理解するためのものだと思いました。

--受験でもそのノート術は活用できましたか?

 日ごろから書いていましたので、受験の際もまとめる作業は苦になりませんでした。受験前半はこれまでのまとめノートを見つつ、足りない知識をまとめて、さらに通っていた塾用のノートも作っていました。そして後半で、実践問題を解くようにしていました。

 あとは模擬試験をまとめたノートも作っていましたね。センタープレなどを受けて間違った箇所や、解説をまとめていました。

--ノートをまとめるのに時間はどのくらいかかりますか。

 1ページ書くのに、20~30分ほどです。参考書などから自分にとって分かりやすい文章をひたすら抜いて作っていきます。

--それはもうノートづくりというより、編集作業に近いですね。そういった力が、日常生活に生かせている部分はありますか。

 PCでメモを取るようになった大学の授業でも、大事なポイントは抑えるようにしています。この話の中で何が大事か、そういったポイントをつかむ力は、ノートをまとめる上で身についたと思います。

 また、仕事の上でも役に立っています。最近までインターンをしていたのですが、その中で営業資料の作成で、リサーチして色々な情報をまとめる仕事をお手伝いしていました。これはノートをまとめる作業に通じるものがあり、わたしのノート作りの経験が生かせたと思います。

--授業以外でノートづくりをすることはありますか。

 わたしは海外インターンシップを運営する学生団体に入っていまして、その活動の際はいつもノートを持って行って、インプットしたことを常に記録しています。フィリピンのNGO団体で海外インターンに参加した際は、現地の子どもたちにゲームを教えるため、ノートにゲームの遊び方を書いて伝えました。ノートは子どもたちに大人気でした。また、現地のスタッフの方に役立てていただこうと、ノートに色々なノウハウを書いてお渡ししました。

 その他ですと、本で情報を仕入れることが多いので、基本的に大事な情報は書き留めるようにしています。

--みいこさんの将来の目標や夢は決まっていますか。

 ノートとは関係ないのですが、将来は人の夢を応援し、背中を押せる存在になりたいです。学生団体で活動していて、来日したインターン生が実際に夢を叶えた時、とてもうれしく思いました。夢に向かってキラキラしている人たちの力になりたい。応援することで、自分もキラキラできる気がします。

--「Clear」でノートを公開していることも、その夢につながっているともいえますね。

 そうですね。人のためになるという点ではつながっていると思います。ノートを見た人が、勉強のモチベーションが上がって試験で良い点をとり、結果自分の夢に近づいていたら、わたしはうれしいです。

--今後は大学のノートも「Clear」に投稿されますか?

 はい。需要があればしていきたいと思います。

--最後に、みいこさんに憧れてノート作りをめざす人向けにアドバイスをお願いします。

 今回出した著書にも書きましたが、「自分にとっていちばん分かりやすい」ノートを作ってほしいと思います。授業の話をそのまま書くのではなく、色々な情報を得た上で、自分にとって分かりやすい文章や説明文をまとめることが、いちばんの向上になるということを伝えたいです。わたしのノートはあくまでひとつの参考として、自分のなりのノートを作ってみてください。

中高生が200万回以上見た! “神ノート”作者のみいこさんインタビュー

《相川いずみ》

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