放課後児童クラブ平均利用料金は月4,000-6,000円が最多

 厚生労働省は12月21日「平成26年地域児童福祉事業等調査」を公表した。定員を超えて児童を受け入れる「定員の弾力化」を実施している保育所や、短時間勤務保育士を導入する保育所が前回調査より増加していることなどが明らかとなった。

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 厚生労働省は12月21日「平成26年地域児童福祉事業等調査」を公表した。定員を超えて児童を受け入れる「定員の弾力化」を実施している保育所や、短時間勤務保育士を導入する保育所が前回調査より増加していることや、放課後児童クラブの平均月額利用料金などが明らかとなった。

 「地域児童福祉事業等調査」は、保育を中心とした児童福祉事業の実態を把握し、今後の施策の基礎資料を得ることを目的に厚生労働省が行っている調査。調査期日は平成26年10月1日。全国1,741市町村を対象に、都道府県を通じて市町村に調査票を配布し、市町村において記入したものを回収。保育所における定員の弾力化や短時間勤務の保育士の状況などについて調査した。

 待機児童解消などのために、定員を超えて児童を受け入れる「定員の弾力化」について市町村における状況を調査したところ、保育所がある1,692市町村のうち83.0%にあたる1,405市町村が「定員の弾力化」を認めており、17.0%にあたる287市町村が認めていなかった。人口規模別にみた調査では、人口規模が大きくなると定員の弾力化を認める割合が大きくなる傾向があった。

 「定員の弾力化」について、保育所における実施状況を調査したところ、保育所の総数24,570か所のうち74.1%にあたる18,202か所が「定員の弾力化」を実施しており、平成23年の前回調査よりも1,797か所増加していた。このうち公営は5,538か所、私営は12,664か所で、「定員の弾力化を実施している」保育所は、公営・私営とも前回調査より増加していた。 

 また、多様な勤務形態に対応するよう、設備運営基準上の保育士定数の一部に1日6時間未満、もしくは20日未満の短時間勤務の保育士を充てる「短時間勤務の保育士」の導入についての調査では、導入している保育所が45.6%にあたる11,211か所あり、前回調査よりも2,483か所増加していた。

 短時間勤務の保育士数は45,940人で、こちらも前回調査より13,426人増加。1保育所あたりの短時間勤務保育士の数は、全体平均で4.1人で、公営で4.5人、私営で3.9人と、公営の方が多かった。

 また放課後児童クラブについての調査では、放課後児童クラブ数は21,477か所で、平成23年と比べると1,983か所増加していた。放課後児童クラブにおける利用料金については、「利用料あり」が90.9%にあたる19,515か所、「利用料なし」が9.1%にあたる1,962か所だった。

 平均月額利用料金については「4,000円から6,000円未満」が、全体の32.2%にあたる6,292か所ともっとも多く、次いで多かったのが22.1%にあたる「2,000円から4,000 円未満」で、4,305か所だった。

 「平成26年地域児童福祉事業等調査」の結果は、厚生労働省ホームページに掲載されている。
《塩田純子》

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