【高校受験2016】千葉県公立後期<社会>講評…昨年並み

 平成28度千葉県公立高等学校の後期選抜が2月29日(月)、全日制課程の全日制課程117校140学科で実施された。リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「社会」の講評を速報する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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2016年度 千葉県公立 後期 講評 社会
  • 2016年度 千葉県公立 後期 講評 社会
 平成28度千葉県公立高等学校の後期選抜が2月29日(月)、全日制課程の全日制課程117校140学科で実施された。後期選抜の募集人員は11,633人で、志願者数は16,603人。志願倍率は1.43倍だった。リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「社会」の講評を速報する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。

◆<社会>講評(SAPIX中学部 提供)

 問題構成・出題傾向ともに例年通りです。教科書に掲載されている基本事項が多く、統計資料や地形図を用いた問題も読み取りやすいものであったため、昨年並みの難しさと言えるでしょう。しかし、歴史と公民で出された記述問題は使用語句、制限字数、前後の文脈の関係上、まとめるのが難しく、減点されないように注意が必要です。また、受験生が間違いやすい用語を書く問題もあるので、失点は避けたいところです。

1、総合問題
 千葉県に関する文章をもとにした総合問題でした。地理、歴史、公民分野から1問ずつ出題されていますが、いずれも千葉県に特化した知識ではなく、教科書に基づく基本内容が問われました。

2、日本地理
 都道府県庁所在地と地形図が出題される傾向は変わっていません。米に関する2つの資料の読み取りは資料にヒントが示されていたので、分析しやすい問題でした。

3、世界地理
 経線、六大州、雨温図や南米諸国の貿易など幅広く出題されました。本初子午線の反対側を答える問題は、日付変更線を正しく覚えていないと紛らわしい選択肢がありました。日頃から目的意識を持って教科書や地図帳に取り組んでおくことが必要です。

4、古代~近代史
 日本の古代から近世にかけて幅広く問われ、近代中国史からも出題されました。藤原氏の摂関政治に関する記述問題は、前後につながるように、指定語句を用いて短く書く必要があるので、まとめ方を工夫しなければなりませんでした。

5、近・現代史
 「明治時代以降の千葉県の歴史」をテーマに近現代の関連知識が問われました。絵画に関する問題は、学習を後回しにしがちな文化史への理解を試されるもので、普段から教科書、資料集の図版に興味をもつことが必要でした。

6、経済
 企業や社会保障制度に関する総合問題でした。独占禁止法を運用する機関や公的扶助の内容、介護に関する資料の読み取りが出題されましたが、いずれも基本問題なので確実に得点したいところです。

7、政治
 内閣や裁判所に関する正確な知識が定着しているかどうかが試されました。刑事裁判に関する正誤問題は紛らわしい選択肢があり、教科書を細部まで理解しておく必要がありました。
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 このレポートは2016年3月1日に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。

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 なお、SAPIX中学部は新小学6年生、新中1~3年生と保護者を対象とした「高校入試分析会2016」を3月12日より順次実施する。東京、神奈川、埼玉、千葉、兵庫の5会場で実施され、各地域の公立高校や難関国私立高校について、数値を交えての具体的な体験談など、地域に合った説明を行う。分析会の参加申込みおよび会場別の実施日程は、SAPIX中学部のWebサイトを確認する必要がある。

協力:SAPIX中学部
《編集部》

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