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いじめが疑われる長期間欠席、文科省が調査指針を策定

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不登校重大事態に係る調査の指針(概要)
  • 不登校重大事態に係る調査の指針(概要)
  • 不登校重大事態に係る調査の指針「報告事例の例」
 文部科学省は、いじめによる学校の長期間の欠席「不登校重大事態」が疑われるとき、学校や設置者が適切に調査を行うための指針を策定し、各道府県教育委員会などに対し、周知するように通知した。

 いじめ防止対策推進法では、いじめにより児童等が学校を欠席している疑いがある場合は、事実関係を明確にするために学校の設置者などが調査を行うことになっている。文部科学省は、「いじめ防止対策協議会」と「不登校に関する調査研究協力者会議」で、調査のあり方を検討し「不登校重大事態に係る調査の指針」を策定。各都道府県教育委員会教育長や各指定都市教育委員会教育長、各都道府県知事、附属学校を置く各国立大学法人学長、小中高等学校を設置する学校設置会社を所轄する構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた各地方公共団体の長あてに、指針を周知するよう通知した。

 調査は、「いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間に学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認める事態」(不登校重大事態)の場合、不登校に至った事実関係を整理することで、いじめにより不登校に至った疑いがある児童生徒が欠席を余儀なくされている状況を解消し、対象児童生徒の学校復帰の支援につなげることと、今後の再発防止に活かすことを目的としている。通知された「不登校重大事態に係る調査の指針について」は、長期間欠席している児童等がいじめにより欠席を余儀なくされている疑いがある場合に行う調査の指針を示すもの。

 不登校重大事態に該当するか否かの判断にあたっては、欠席期間が年間30日(目安)に到達する前から学校の設置者に報告・相談し、情報共有を図る。重大事態に該当するか否かを判断するのは、学校の設置者または学校。長期欠席が重大事態に該当すると判断した場合には、公立学校の場合は設置する地方公共団体の教育委員会を経由して当該地方公共団体の長へ、私立学校は当該学校の設置者を経由して所轄する都道府県知事へ報告する。ただし、正当な事由がなく児童が連続して欠席している場合は3日を目安に校長等へ報告を行い、さらに7日以上連続して欠席し、児童生徒本人の状況の確認ができない場合は学校の設置者に報告を行う必要がある。

 具体的には、重大事態にいたる要因となったいじめ行為が、いつ、誰から行われ、どのような態様だったか、児童生徒の人間関係、学校、教職員の対応など事実関係を可能な限り明確にする。学校および設置者は、自らに不都合なことがあっても、事実にしっかり向き合うことが重要だとしている。

 そのほか、調査の実施方法としての基本姿勢や聴取を行う側が主観で発言や解釈、評価をせず、回答内容が児童生徒にゆだねられるようなオープンな質問をすることなどに留意することなどが明記されている。また、ふだんから学校では重大事態発生時の対応を各教員が正確に理解し、いじめの疑いの情報には組織的な対応を励行することや、対象児童生徒・保護者への適切な情報提供についてもまとめている。
《田中志実》

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