【高校受験2017】変わる埼玉公立高校入試…俊英館に聞く夏休みからの成績アップの秘訣

 2017年の高校のために、中学生がこの夏休みにできることは何か。埼玉県を中心に東京、千葉、群馬で学習塾を展開する「俊英館」参事であり入試情報を担当する杉浦豊氏に、高校入試に成功するための夏休み前後の過ごし方や受検対策、俊英館の取組みなどを聞いた。

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俊英館参事で、入試情報を担当する杉浦豊氏(撮影:稲葉九)
  • 俊英館参事で、入試情報を担当する杉浦豊氏(撮影:稲葉九)
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  • 俊英館参事で、入試情報を担当する杉浦豊氏(撮影:稲葉九)
 東京都や神奈川県に比べて公立志向が強い埼玉県。その埼玉県の公立高校入試は、記述式の問題の比重が高く、難度が高いという声もある。2017年の入試では、社会と理科の学力検査時間を10分延長し、しっかり考えて取り組めるようにするという方針が発表されている。また、数学と英語の問題の一部を、埼玉県教育委員会が作成した応用的な問題を含む「学校選択問題」に差し替えることができる制度も動き出す。

 2017年高校入試に向けて、受験生がこの夏休みにできることは何か。埼玉県を中心に東京、千葉、群馬で47校舎を展開する俊英館フレックスで入試情報を担当する杉浦豊氏に、埼玉県公立高校入試に成功するための夏休み前後の過ごし方や受検対策、俊英館の取組みなどを聞いた。中学1~2年生にも参考にしていただきたい。

◆公立志向が強い埼玉県

--埼玉県の高校入試の概要を教えてください。

 埼玉県の高校進学では公立志向が強いという特徴があります。都内の有名私立高校などを目指す生徒もいますが、基本は、公立の志望校を中心に、私立を押さえとして考える戦略となります。

 合格判定は、入学試験の点数を基準とした当日点と、調査書の点数である内申点の合計で決まります。当日点と内申点の評価配分は学校ごとに異なりますが、トップ校と呼ばれるような高校は、3:2、7:3などと概して当日点の配分を多くしています。内申点は、1:1:3など、1、2年生よりも3年生に重きを置いています。部活や英検・数検などの授業以外の評価も考慮されますが、全体として不公平にならないよう配慮されています。

◆2017年入試の変更点は時間延長と学校選択問題

--入試問題の傾向や2017年での変更点についてはいかがでしょうか。

 科目は国数英理社の5科目ですが理科・社会で記述式の配点が高い傾向があります。また、数学、理科に難問が目立ち、点がとりにくいとも言われています。しかし、難問については、県教育委員会から改善する方針が打ち出されています。

 また、来年の入試では学校選択問題が導入されます。学校選択問題は、県教育委員会が作成した問題を学校の裁量で選べるようにしたものです。難関校を中心に20校が学校選択問題を採用する意向を示しています。

 同時に理科と社会の試験時間を従来の40分から10分延長して50分にします。教育委員会は「受検生がしっかり考えて問題に取り組めるようにします」と述べています。

--これらの変更点についてどのような対策が必要ですか。

 学校選択問題については県教育委員会がサンプルを公開していますが、もちろんそれだけ解けば十分というわけではありません。東京都のグループ作成問題など、他都県のトップ校の独自問題なども研究して対策するとよいでしょう。

 理科と社会の試験時間の延長については、暗記対策だけでなく、「なぜ」という原理やその背景を理解できるようにしておくことが大切です。埼玉県は伝統的に記述問題の比重が高いという特徴がありますので、さらに綿密な記述問題対策が必要になってくるでしょう。

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《中尾真二》

中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。エレクトロニクス、コンピュータの専門知識を活かし、セキュリティ、オートモーティブ、教育関係と幅広いメディアで取材・執筆活動を展開。ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から使っている。

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