大卒就職率が6年連続上昇、ニートなど「不安定な雇用者」1.3万人減少

 平成28年3月の大学卒業者の就職率は74.7%と、大学卒業者の就職率が6年連続で上昇し、ニートなど安定的な雇用に就いていない大卒者が前年より1万3千人減少していることが、旺文社が8月22日に公表した分析結果よりわかった。

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 平成28年3月の大学卒業者の就職率は74.7%と、大学卒業者の就職率が6年連続で上昇し、ニートなど安定的な雇用に就いていない大卒者が前年より1万3千人減少していることが、旺文社が8月22日に公表した分析結果よりわかった。

 旺文社教育情報センターは、文部科学省の「平成28年度学校基本調査速報」をもとに大学・短大の就職率の推移を分析した。平成28年度学校基本調査速報では、幼稚園や幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、大学、短期大学などの各種学校と市町村教育委員会を対象に、5月1日現在の学校数や在学者数、教員数、卒業者数、進学者数、就職者数などをまとめている。なお、文部科学省と厚生労働省は、毎年4回発表する「就職状況調査」結果によるものを「就職率」としており、学校基本調査速報の「卒業者に占める就職者の割合」の数値とは異なっている。

 平成28年3月の大学(学部)卒業者56万人のうち、就職者総数は41万8千人で、前年より8千人(2.1%)増加。卒業者に占める就職者の割合(就職率)は74.7%で、前年より2.1ポイントアップし、6年連続の上昇。また、短大(本科)卒業者の就職率は79.2%で、前年より1.1ポイントアップし、6年連続の上昇となった。

 大学卒業後、ニートなどの「進学も就職もしていない者」は4万9千人、「一時的な仕事に就いた者」は1万人、「就職者のうち正規の職員等でない者」は1万9千人で、これらを合計した「安定的な雇用に就いていない者」、つまり「不安定な雇用者」は、7万8千人と大学卒業者の14.0%を占めた。不安定な雇用者は前年度と比べて1万3千人減少し、大学卒業者に占める割合は2.1ポイント減少。平成23年度より減少傾向にある。
《工藤めぐみ》

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