【全国学力テスト】平成28年度結果発表、下位県の成績が向上

 国立教育政策研究所は9月29日、平成28年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を発表した。下位県の成績が全国平均に近づく状況が見られ、学力の底上げが図られていることが明らかになった。

教育・受験 小学生
高い3都道府県と低い3都道府県の状況
  • 高い3都道府県と低い3都道府県の状況
  • 10年間の回答状況の変化(児童生徒質問紙調査)
  • 調査対象および集計対象児童生徒・学校数
 国立教育政策研究所は9月29日、平成28年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を発表した。下位県の成績が全国平均に近づく状況が見られ、学力の底上げが図られていることが明らかになった。

 平成28年度全国学力テストは4月19日、全国の小学6年生と中学3年生を対象に国語、算数・数学および質問紙調査を実施し、小学校1万9,522校103万4,957人と中学校9,906校103万8,129人が参加した。なお、4月に発生した熊本地震の影響により、熊本県と宮崎県、大分県の一部の小中学校で調査実施を見送ったため、結果の数値には含まれない。

 都道府県別の状況について、平均正答数の上位県と下位県の平均を全国平均との差で見た場合、小学校では1問、中学校では1問~2問の範囲内であり、都道府県単位では、学力面でほとんど差が見られなかった。また、下位県の成績が全国平均に近づく状況が見られ、学力の底上げが図られていることが明らかになった。

 児童生徒質問紙調査では、平成19年度の調査開始時と同一の質問項目について調査を実施。10年前と比べ、「午後10時(中学3年生は午後11時)より前に寝ている」について、小学生で7.7ポイント、中学生で7.3ポイント増加。「家で学校の授業の復習をしている」は小学生で15.0ポイント、中学生で11.7ポイント増加した。また、「家の手伝いをする」「人が困っているときに進んで助ける」に対する肯定的な回答が小中学生ともに増加しており、規則的な生活習慣や学習習慣、規範意識が身に付いている児童生徒の割合が増加傾向にある。
《工藤めぐみ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top