各地で確認「ヒアリ」大きさは?見つけたら触らず自治体へ連絡を

 厚生労働省は7月18日、ヒアリに刺された場合の医療的留意事項をWebサイトに掲載した。6月23日付で都道府県衛生主管部(局)宛に発出された事務連絡で、ヒアリの特徴や刺された時の対処方法などの参考として、平成21年発行の環境省「ストップ・ザ・ヒアリ」を紹介している。

生活・健康 その他
 厚生労働省は7月18日、ヒアリに刺された場合の医療的留意事項をWebサイトに掲載した。6月23日付で都道府県衛生主管部(局)宛に発出された事務連絡を公開し、ヒアリの特徴刺された時の対処方法などの参考として、平成21年発行の環境省「ストップ・ザ・ヒアリ」を紹介している。

 平成29年5月に兵庫県尼崎市で、6月に神戸市で発見されたほか、7月には東京都や神奈川県でも確認されているヒアリ。外来生物法により「特定外来生物」に指定されている南米中部原産のアリで、米国や中国、フィリピン、台湾などにも外来生物として侵入・定着し、世界各地で大きな問題となっているという。

 厚生労働省は6月23日付の都道府県衛生主管部(局)宛の事務連絡にて、ヒアリに刺された場合の留意事項を都道府県管下の関係医療機関に周知するよう要請。日本医師会、日本救急医学会、日本アレルギー学会に対しても同様の通知を行っている。

 環境省発行の「ストップ・ザ・ヒアリ」によると、ヒアリは漢字で「火蟻」と表される有毒のアリで、体長は2.5~6mm程度体色はおもに赤茶色。土でアリ塚を作って住む特徴があり、毒針はおしりにある。極めて攻撃性が強く、刺されるとやけどのような激しい痛みと水泡状の腫れを生じ、その後、膿が出る。刺された直後は20~30分程度は安静にし、軽度の症状のみで悪化するようすがなければ、ゆっくりと病院を受診しても大丈夫だという。

 ただし、毒に含まれる成分に対してアレルギー反応を引き起こす例があり、欧米ではアナフィラキシー症例も報告されている。ヒアリに刺された経験がなくても、ハチ毒アレルギーを持っている場合は特に注意が必要。容体が急変した場合は、とにかく1番近い病院を受診し、アリに刺されたこととアナフィラキシーの可能性があることを伝え、すぐに治療をしてもらうこと。「ストップ・ザ・ヒアリ」では、救急受入れのある病院であれば、なお良しとしている。

 ヒアリに関する情報は、環境省Webサイトに掲載されているほか、各都道府県でも情報を発信している。たとえば東京都では、Webサイト「気をつけて!危険な外来生物」にて、ヒアリの特徴や間違いやすい類似種との識別点などとともに最新情報を提供。神奈川県では、ヒアリを発見したら「ヒアリコールセンター」へ電話するよう呼びかけている。

 環境省の地方環境事務所などでも住民からの通報を受け付ける。なお、死んでいても針が出ていて刺さることがあるので、決して素手で触らないよう注意すること。
《黄金崎綾乃》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top