「子どもの歯並びが良くない」62.3%、矯正治療率は?

 透明なマウスピース装置(アライナー)による矯正歯科治療「インビザライン・システム」を提供するアライン・テクノロジー・ジャパンは5月16日、「子供の歯並びと矯正治療に関する意識調査」の結果を発表した。

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子どもの歯並びの状況/子どもの矯正治療の状況
  • 子どもの歯並びの状況/子どもの矯正治療の状況
  • 子どもの矯正治療についての考え
  • 矯正治療の必要性と子どもの意向の優先順位
  • 矯正治療を検討する上での懸念点(複数回答)
 透明なマウスピース装置(アライナー)による矯正歯科治療「インビザライン・システム」を提供するアライン・テクノロジー・ジャパンは5月16日、「子供の歯並びと矯正治療に関する意識調査」の結果を発表した。

 調査の対象は10〜15歳の子どもを持つ親300名、調査期間は2011年3月、インターネットリサーチ会社によるアンケート調査。

 子どもの歯並びについて「(もともと)歯並びが良い」と回答したのは全体の37.7%(113名)、「良くない」と回答したのは62.3%(187名)となった。歯並びが「良くない」と答えた人のうち「矯正治療済み・治療中」なのは57名(全体の19.0%)、「治療していない」は130名(全体の43.3%)。もともと歯並びが良くない子どもにおける矯正治療率は30.5%となっている。

 子どもの歯並びが良くないが未治療の親(130名)を対象に、子どもの矯正治療についての考えを聞いてみたところ、「矯正治療をしたいと思う」が69.2%(90名)、「矯正治療は子どものうちに行ったほうが有効だと思う」が76.2%(99名)となった。

 子どもの矯正治療について、治療の必要性と子どもの意向のどちらを重視するか質問したところ、子どもの歯並びを治療していない親は「治療の必要性を感じても子どもの意向がなければ治療しない」が63.1%、一方、子どもの矯正治療をした親は「治療の必要性を感じれば子どもの意向に関わらず治療する」が71.9%となっている。

 子どもの歯並び未治療の親に、矯正治療を検討する上での親自身と子どもそれぞれの懸念点について質問したところ、親の懸念点1位は「治療費」79.2%(103名)、2位は「治療期間」62.3%(81名)、3位は「治療装置の見た目」42.3%(55名)となった。一方、子どもの懸念点は1位「治療装置の見た目」65.4%(85名)、同「治療中の痛み」54.4%(85名)、3位「治療中の食事」40.0%(52名)となった。

 昭和大学歯学部歯科矯正学教室主任教授・槇宏太郎氏は「日本の矯正治療率はまだ低いが、治療への関心は年々高まっている。子どもの歯並びを治療していない親も子どもの意向を尊重しているからこそ踏み切れていないようだ。必要性を感じているのであれば、相談だけでも矯正歯科を受診をお勧めする。最近は透明で目立たない矯正装置が普及しており、子どもと相談しながら最適な治療法を検討してみては」とコメントしている。
《前田 有香》

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