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女性昇進の壁は高い離職率…女性管理職登用をめぐる現状と課題

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役職別管理職に占める女性割合の推移(厚生労働省『賃金構造基本統計調査』)
  • 役職別管理職に占める女性割合の推移(厚生労働省『賃金構造基本統計調査』)
  • 各管理職層において女性比率が伸び悩んでいる原因
  • 女性管理職比率の向上に向けた取り組み
 独立行政法人労働政策研究・研修機構は11月25日、女性の管理職登用に関するモニター調査結果を公開した。調査期間は5月9日~31日。モニター登録企業86社のうち有効回答は53社から得られた。

 男女雇用機会均等法における努力義務事項、女性の就労推進「ポジティブ・アクション」の強化は、メンタルヘルスとともに昨年度の「新成長戦略」に盛り込まれたばかり。国連女子差別撤廃委員会は2009年、日本のポジティブ・アクションを不十分として具体的なスケジュールや数値目標を要請。昨年の第3次男女共同参画基本計画において、課長クラス以上に占める女性の割合を、2015年までに10%とする目標が具体的に示されるといった経緯がある。

 本調査結果によると、昨年度の管理職に占める女性の割合は、係長クラス13.7%、課長クラス7.0%、部長クラス4.2%、役員クラス2.2%を占め軒並み増加傾向にあるが、諸外国との比較ではいまだ不十分と指摘。女性を管理職として登用する割合が伸び悩む理由について「昇進・昇格条件を満たしにくい女性が多い」とした企業が部長クラスで約半数と最も多く、その主な要因として企画・判断・決断力、リーダーシップ、部下の指導、育成力、コミュニケーション力等を挙げている。そのいっぽうで、女性の管理職比率向上の取り組みは、ほぼ半数の企業で実施。主な取り組み内容として、新規採用時における女性の積極採用、性別嗜好に左右されにくい人事考課基準の整備、男女に隔たりなく希望に応じた登用または配属体制の整備を挙げている。ポジティブ・アクションの評価では、効果があったとする企業が6割近くにも上るいっぽうで、取り組む予定はないとした企業も6割近くに上る。

 女性の昇進が伸び悩む要因として、離職率の高いリスクが企業を悩ませている実態を指摘。勤続10年未満の女性従業員における離職率では、育児休業の取得上限が法定通りの企業で平均30.8%となり、なかには7割を超える企業もあるようだ。原因として、昇進年次に達する女性の少なさ、職種や部門の限定性を挙げている。仕事と育児等の両立支援方策が充実した結果、女性の定着には大いに効果を発揮しても、管理職登用には必ずしも寄与しないのではないかとしており、さらに掘り下げた調査が必要としている。
《クレメンティア・コモンズ》

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