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QSアジア大学ランキング、東大・京大はじめ国内大学順位下げる

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アジア大学ランキング
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 世界大学評価機関のQuacquarelli Symonds(QS)は、2012年のアジア大学ランキングを発表した。日本からは、東京大学と京都大学がそれぞれ第8位と第10位にランクイン。第1位は、前年に引き続き香港科学技術大学で、シンガポール大学、香港大学が続いた。

 同社のアジア大学ランキングは、複数の独自調査データを活用しランキング用数値を算出している。評価数値の30%を世界各国の学者の評価、10%を企業の評価に割り当て、30%を在籍教授の出版論文数と被引用数、20%を教員と生徒の比率としている。残りの10%は、在籍する国外教員数、留学生数、受け入れ交換留学生数、送り出し交換留学生数の合計となっており、複雑な方程式をもとに大学の世界的評判、社会貢献度、国際性などを評価している。

 さまざまな大学ランキングで世界的評価が軒並み下落している日本の大学は、今回のアジア大学ランキングでも同様の結果となった。前年アジアで第4位にランクインした東大は第8位に、第7位にランクインしていた京大も今回は第10位と、順位を下げた。前年は、トップ10に入っていた阪大、東北大、東工大も今回はトップ10外となり、入れ替わる形で韓国の浦項工科大学、国立特殊大学、中国の北京大学がトップ10に入った。

 日本の大学の世界的評価が下落傾向にある理由は、国際性だとQSのマーティン・インス氏はいう。評価値の4割を占める学者からの評価と企業の評価においては東大がほぼ満点を獲得し、教員と学生の比率も高い評価を得ているという。また、論文出版数も多く、国際的に評価されている大学だけに被引用数も多いという。だが、インス氏が注目するのは、国外教員が4.5%、留学生は8.3%に留まること。京大は国外教員の比率は東大に比べ若干多かったが、留学生の比率は東大以下だったという。また、東大、京大ともに海外留学生が好んで留学する場所ではないということが大きく影響しているとインス氏は説明する。

 今回のランキングでは、世界的な学術的貢献度は高く、研究内容が世界中で注目されている東大や京大においても学内の国際化が進んでいない現状が明らかになった。留学意識が減少傾向にある国内の学生の視野を広げる活動はもちろん、海外の学生に魅力的な大学像を作り上げることで、大学の国際化を図る必要性が改めて浮き彫りになった。大学ランキングを上げるためではなく、在学生と社会にとって何が必要かを見極めるのも大学の重要な役割だ。学生の国際的競争力が今まで以上に求められる社会で生き残れる人材を育てる教育機関として、力を入れるべき個所が鮮明になったのではないだろうか。
《湯浅大資》

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