【e絵本】かずの世界へ踏み出す第一歩「かずとたしざん」

 「1」という文字に「ひとつ」という概念が寄り添うことを飲み込むのは、習得済みの大人が考えるよりもきっと、子どもたちには大きな壁。けれどそばで応援してくれる人がいれば、そんな課題も楽に越えていけるものだと思う。

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かずとたしざん
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 「1」という文字に「ひとつ」という概念が寄り添うことを飲み込むのは、習得済みの大人が考えるよりもきっと、子どもたちには大きな壁。けれどそばで応援してくれる人がいれば、そんな課題も楽に越えていけるものだと思う。

 今回紹介するのは、「かず」と「たしざん」に親子で親しめる絵本アプリ。「かずとたしざん」、700円。iPad対応、日本出版販売より配信中。

 スタート画面には「すうじ」と「もんだい」、「がんばりひょう」の3つのボタンが用意されている。まずは「すうじ」を開いてみると、1から10までの数字を練習するところからスタート。パンダや小鳥のかわいらしいイラストを数えたあと、その数字の書き方をなぞって練習できるようになっている。

 一方「もんだい」には、「おおいのはどちらかな」「ふえるといくつかな」などのやさしい数の問題が、全部で8こ。こちらもイラスト付きで、リンゴやどんぐりなどを自分で動かして考えられるようになっている。

 どちらのコーナーも、親子で学習を進められるモードが初期設定となっていて、一定のポイントを貯めると一人でも学べるようになる。はじめのうちは子どもの回答に、パパやママが「チェックペン」でハナマルをつけてあげてモチベーションアップ、その後は一人で反復練習…という具合に使えば、第一歩をすんなり踏み出す助けになりそう。

 さらに「がんばりひょう」で今までの成果を振り返ったり、学習の形跡を記録する「カメラ」機能をうまく使ってみるのも有効だ。子どもたちが最初の壁をうまく乗り越え、かずの世界へ羽ばたいていくのを、ぜひ見守ってあげてほしい。
《てらしまちはる》

てらしまちはる

ワークショッププランナー/コラムニスト/絵本ワークショップ研究者。東京学芸大学個人研究員。2022年3月に単行本『非認知能力をはぐくむ絵本ガイド180』(秀和システム)を刊行。絵本とワークショップをライフワークとしている。アトリエ游主宰。

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