北大が国際社会で活躍する人材教育プログラム「新渡戸カレッジ」創設

 北海道大学は、グローバルに活躍する人材を育てるための特別教育プログラム「新渡戸カレッジ」を創設する。語学能力で選抜した学生を対象に、海外留学などを義務付け、英語力や国際感覚などの育成を目指す。

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「おしょろ丸」の甲板掃除
  • 「おしょろ丸」の甲板掃除
  • 演習林でのスキー環境学習
  • 牧場の体験学習
 北海道大学は、グローバルに活躍する人材を育てるための特別教育プログラム「新渡戸カレッジ」を創設する。語学能力で選抜した学生を対象に、海外留学などを義務付け、英語力や国際感覚などの育成を目指す。

 北大の前身である札幌農学校OBで、国際連盟事務次長など国際的に活躍した新渡戸稲造(1862~1933年)の名前をプログラム名に冠した。

 2012年度末に一部試行実施した後、2013年度からプログラムを開始。全12学部の新入生約2,500人から希望者を募り、語学能力により200人を選抜する。

 海外に約150ある単位取得協定校などで、原則1セメスター(学期)以上の海外留学を義務付け。ネイティブ教師による少人数実践英語クラスも開設し、「留学支援英語」や英語による「国際交流科目」なども履修させる。

 北海道の自然環境などを生かした「フィールド型演習」の受講も義務付け。厳寒期の演習林を1日かけてスキーで回る環境学習、牧場で牛や馬の世話をする体験学習、北大の練習船「おしょろ丸」の乗船訓練などを通して、チームワークやリーダーシップの育成も目指していく。

 修了生には、語学力や留学経験のほか、全課程の学内成績を加味した上で、「マスター」「シニア」「ジュニア」の三段階の称号と修了証書を授与。「優秀な学生であると、自信を持って社会に送り出せる質を保障する」(同大)ことで、学生にとっても就職などの場でアピール材料となることが期待される。

 現在、学部卒業生約2,500人のうち、海外留学の単位取得者は150人ほど。同大では、新渡戸カレッジにより2016年度に単位取得を伴う海外留学経験者を500人にまで増やしたい考えだ。
《奥山直美》

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