ハーバード・MIT主導のMOOC「edX」を受講してみた

 MOOCでは、無料で世界の有名大学の講座が受講できるということは広く知られているが、受講にはどのようなプロセスが必要なのか、どのように授業が進むのか、edXに登録し講座を受講した。

教育ICT インターネット
edX、Webサイト
  • edX、Webサイト
  • edXの講座紹介ページには、講師によるコメントが動画で掲載されている
  • edX、登録画面
  • edX、チュートリアル講座
  • edX、チュートリアル講座
  • edX、受講講座登録後の画面
◆edXの登録とチュートリアル

 講座を選び、利用するMOOCが決まったら登録を行いアカウントを作成する。edXでは、氏名、メールアドレス、パスワードという基本情報のほか、最終学歴と生年の登録が必要だった。

 また、edXではディスカッション・フォーラムなどほかの受講生とコミュニケーションを図る場で使用する名前(登録後変更不可)と、修了証を取得する際などに使用する本名の両方を登録し使い分けることができる。

 利用規約・倫理規定への同意は必須で、MOOCによっては利用規約に、複数のアカウントをもつことの禁止、未成年者への年齢制限というような項目が明記されている場合もあるので注意が必要だ。

 登録は必要事項を記入して送信するだけで完了し、そのまますぐに講座の受講登録を行い、講義動画の視聴に進むことができる。ログイン後は、受講に必要な項目がまとめられた「dashboard」が表示され、受講中の講座一覧やアカウント情報が表示される。

 edXに登録した後、希望講座の受講を開始する前に見ておくと便利なのがオリエンテーションとよばれるチュートリアルだ。edXにおける基本操作やメニューの使い方、授業の進め方、討論への参加方法、試験の受験方法、修了証書の取得申請方法などが動画を通じて解説されている。所要時間は約10分、本格的な受講を前に、大まかな流れや操作方法を把握しておくうえで便利なオプションだ。

◆edXにおける受講プロセス

 edXの講座の大まかな進め方は、都合のよい時間に講義動画を視聴することから始まる。講座の途中でやめても再受講は可能で、一度修了したコースも再受講可能だ。毎回修了証書を得ることができるため、納得のゆく成績が出るまで、何度でも再挑戦することもできる。

 受講講座数に制限はなく、開講後途中から参加することもできる。途中参加の場合は、すでに行われた講義動画を視聴することはできるが、試験や課題の提出期限が過ぎている場合は、修了証書に記載される成績にも影響する可能性もあるため注意が必要だ。

 講師への質問や、ほかの受講生たちとのコミュニケーションはディスカッション・フォーラムで行われる。ディスカッション・フォーラムでは、試験解答を教え合うなどといった倫理規定に触れる行為がない限り、受講生同士のコミュニケーションが促されている。

 また、講師のほかに講座の助手(Teaching Assistant)たちも随時サポートを行っているため、世界中から集まる受講生とともに、24時間365日学び合うことのできる環境が用意されている。すでに終了してしまった講座内容は、アーカイブとして蓄積されており、自由に視聴することができるだけでなく、次回の開講時に受講するかどうかの判断材料にもなる。
《稲本志保》

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