【EDIX2014】過去最高の600社が出展「教育ITソリューションEXPO」の見どころ

 2014年で5回目を迎える「教育ITソリューションEXPO」が、5月21日から23日に開催される。教育ICTへの関心の高まりから注目度が高まっているEDIXの傾向や見どころ、市場の変化などを主催者に聞いた。

教育ICT インターネット
 EDIX 事務局長 天野桂介氏
  •  EDIX 事務局長 天野桂介氏
  • 今年の見どころはタブレットとコンテンツの充実
  • EDIX出展者数の推移
  • EDIX来場者数の推移
 「第5回 教育ITソリューションEXPO(EDIX)」が、5月21日(水)から23日(金)に東京ビッグサイトで開催される。

 政府は2020年までに小中学校の児童生徒に1人1台の情報端末を整備することを目標に掲げており、電子黒板やタブレット端末といった教育用ICT機器国内市場は、2020年には2013年の15.5倍の1,160億円になるとの予測がある(シード・プランニング調査)。すでに整備が進む自治体もあり、教育ICTへの関心は高まる一方だ。

 リード エグジビション ジャパンで同展示会の事務局長を務める天野桂介氏に、今年のEDIXの見どころなどを聞いた。

◆過去最高の600社が出展

 こうした中、EDIXでは出展社数、来場者数ともに増加し、2014年は過去最高の600社が出展し、26,000人の来場を見込んでいるという。天野氏によると、この展示会は第1回から343社が出展し、同社が主催する年間約110のイベントの中でも異例の規模でスタート。初回から世界最大の教育関連展示会であるイギリスのBETTに次いで世界第2位の規模を誇るという。今年は、スペースの関係で早い段階で出展スペースが完売してしまったということだが、出展希望社は700社以上に及んだという。

◆今年の見どころ

 昨年は、教科書会社12社によるコンソーシアム「CoNETS(コネッツ)」が立ち上がるなど、コンテンツにも大きな動きがあった。「小中高校向けの展示では、コンテンツ関連の出展が増えていることが今年の特徴」だと天野氏は説明する。電子黒板、プロジェクター、タブレット関連製品といったハードウェアの出展も充実し、出展社にはNEC、富士通、シャープ、東芝、パナソニック、ソニー、パイオニア、エプソン、日立ソリューションズといった大手メーカーも名を連ねている。

 大学向け展示では、教育のグローバル化やオープン化などといった「大学改革」が一つのキーワードになっている。昨今の教育のトレンドである、反転授業やMOOCsに関するソリューションも展示される予定だ。

 模試の翌日に結果がWebサイトで開示されたり、学習管理サービスが提供されたりと、塾や予備校でもIT活用が進んでいる。塾・予備校向けには、模試などの採点システムや業務管理システムの展示が目立つという。

◆タブレット活用など多数の模擬授業

 EDXIでは展示ばかりではなく、模擬授業やセミナーも実施される。ホームページで紹介されているものだけでも40以上の模擬授業が予定されており、特に小中高・教育委員会を対象としたタブレット活用授業が多いことが目を引く。天野氏によると、「黒板・教壇・机などを実際に配置した模擬授業を実施することで、来場者は、実際に自分の学校でICT機器やソリューションを導入した場合、どのように活用できるかが、具体的にイメージできます。」と説明する。

◆1億円規模の商談も

 出展企業は、会場で商品の説明をするだけでなく、取引条件の交渉などの「商談」を目的に展示をしているということだが、来場者はどのような導入プランや予算をもって訪れるのだろうか。同社が事前に行った、学校や教育委員会、自治体などの来場対象者への導入予定製品や予算に関する調査によると「デジタル教科書などのコンテンツに1,000万円」「校務システムのクラウド化に2,000万円」「タブレット導入に1,500万円」、さらに「県内の学校の防災対策に1億円規模」などさまざまな例があるという。

 教育ICTへの注目度とともに規模の拡大を続けるEDIXだが、天野氏は「近い将来に出展と来場の国際化を実現したいと考えています。教育へのICT分野ではイギリスのBETTという見本市が現在では世界最大で、もっとも影響力のある展示会ですが、アジア地域ならEDIXで、という認識を世界中の教育関係者とITベンダーがもつような形で定着させたいですね。5年以内に世界中の教育関係者が集まるような展示会にしたいと考えています。」と語る。


 日本最大の学校・教育関係者向けIT専門展「第5回 教育ITソリューションEXPO(EDIX)」は、リード エグジビション ジャパン主催、日本教育情報化振興会、大学ICT推進協議会、私立大学情報教育協会などの後援により、5月21日(水)から23日(金)に東京ビッグサイトで開催される。Webサイトでは無料の招待券の請求を受け付けている。
《田村麻里子》

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