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小中学校教員、高校の教員に比べICT機器の利用や導入に前向き

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勤務学校での校務・授業時利用のICT機器(小・中・高別)
  • 勤務学校での校務・授業時利用のICT機器(小・中・高別)
  • 勤務学校での校務・授業時利用のICT機器(小・中・高別)
  • 校務・授業で今後使用意向(継続使用意向)のあるICT 機器(小・中・高別)
  • 校務・授業で今後使用意向(継続使用意向)のあるICT 機器(小・中・高別)
 教育情報サイト「リセマム」は、小中高校の教員を対象とした教育ICT機器に関する調査を実施。学校におけるICT機器の活用率は小学校が中学校や高校に比べて高く、今後のICT機器利用についても小学校教員がもっとも前向きなことが明らかになった。

 調査は小学校、中学校、高校の教員を対象に6月20日から30日にかけてインターネットで実施し、329名(小学校の教員109名/中学校の教員111名/高等学校の教員109名)の有効回答を得た。勤務学校にて校務または授業でICT機器(パソコン、スマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラ、電子黒板、実物投影機、プロジェクター、DVD・ブルーレイプレーヤー)を利用していると回答した教員は92.1%と高く、中でも小学校教員はもっとも高い97.2%、中学校教員は93.7%、高校教員は85.3%となった。

 校務での利用が多いパソコンを除くと、もっとも利用率の高かった機器はプロジェクターの62.6%、続いてデジタルカメラの58.7%、DVD・ブルーレイプレーヤーの55%となった。中でも小学校教員の73.7%がプロジェクターを活用しており、中学校教員の64.9%、高校教員の49.5%を上回った。デジタルカメラの活用も同様で、小学校教員の83.5%が利用している一方で、中学校教員は62.2%、高校教員は30.3%と大きく差があることが明らかになった。

 電子黒板に関しては、調査対象となった教員の34.4%が活用。小学校教員の半数以上となる54.1%が利用している一方で、中学校教員は36.9%、高校教員は11.9%と過半数が利用していないことがわかった。教育現場でのICT機器利用率は、小学校がもっとも多く、中学校、高校と進むにつれて利用率が減少することが明らかになっている。

 高校に比べ、小中学校での電子黒板の利用率が高いのは、文科省が2009年に打ち出した「スクール・ニューディール」構想の影響だろう。「スクール・ニューディール」では、学校でのICT環境整備に2,087億円の補正予算が計上され、小中学校では各校1台の電子黒板が整備された。電子黒板の整備状況の違いが、学校間での利用頻度に影響したと考えられる。

 「今後利用したい」または「継続して利用したい」ICT機器については、もっとも多いパソコンが69.9%と、現状の利用率92.1%を大きく下回った。その一方で、現状の利用率が6.7%と低い指導者用タブレットについては、54.7%と過半数が今後利用したいと回答した。

 学習者用タブレットの導入については、現状の利用率は3.6%、今後については41.9%が利用したいと回答。政府は、2020年までに小中学校の生徒1人1台のタブレット整備を目指しているが、現時点で今後利用したいと考える小学校教員が52.3%、中学校教員が40.5%と導入に前向きな教員は約半数に留まっている。

 学校別に見ると、指導者用タブレットの導入に前向きな小学校教員は63.3%、中学校教員も56.8%と過半数だったが、高校教員は44.0%となった。学習者用タブレットの利用については、小学校教員の52.3%が前向きに考えている一方で、中学校教員では40.5%、高校教員では33%と差があった。

 教育現場におけるICT機器の活用率は、学習者の学年が上がるとともに減少傾向にあるようだ。小中学校教員の多くが利用経験をもつ機器でも、高校の教員の利用率は低いのが現状だ。また、今後の利用に関する問いに対しても、比較的ICT機器の導入に前向きな小中学校教員に比べ、高校の教員のハードルは高いようだ。
《湯浅大資》

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