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【大学と就職】新卒はほぼ採用されない?ハローワークの求人の注意点

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「卒業者数、就職者数及び卒業者に占める就職者の割合等の推移」(大学・学部)
  • 「卒業者数、就職者数及び卒業者に占める就職者の割合等の推移」(大学・学部)
  • 「雇用形態別就業者数の推移」
  • 「過去3年間の主な正社員募集・採用方針」
  • 「過去3年間に正社員を採用・募集した目的」
 昨今、就職活動が注目を集めるようになったことで、就職できないまま大学を卒業する既卒生や、正社員職に就けずに非正規雇用で働くしかなかった新卒生の増加が問題視されている。

 文部科学省の調査「卒業者数、就職者数及び卒業者に占める就職者の割合等の推移(学部生のみ)」によれば、1992年頃から「進学も就職もしていない者+一時的な仕事に就いた者の比率」は上昇を続けてきた。その後、2000年代前半をピークに改善傾向が見られるが、昔と比べるとまだ高いパーセンテージを記録している。

 今後、非正規雇用は増えることが予測される。企業は競争力を高めるため、人件費の圧縮やコア業務以外のアウトソース、人的配置の最適化などが進められることが理由だ。リクルートワークス研究所が発表した「2020年の『働く』を展望する成熟期のパラダイムシフト」を見ると、正社員比率がかなりの勢いで減少していくことが分かる。

◆利用が推奨されるハローワーク、新卒はほぼ対象外

 そうした中、なかなか内定が出ない就活生に「ハローワーク」の利用を推奨する声も上がっている。就活生の多くは、リクナビやマイナビなどのナビサイトしか見ないため、情報提供の幅を広げようというわけだ。ところが、「ハローワーク」に求人を出している企業は、業界にもよるが、中途採用をメインに考えているため、やや注意が必要だ。

 労働政策研究・研修機構の行った「若年者雇用支援施策の利用状況に関する調査(ハローワーク求人企業アンケート調査)」の中で、「過去3年間の採用方針」について調査が行われた。調査結果によると、「新卒採用」を中心に考えている企業の割合が多い「情報・通信」業でも、40%に届かない。「運輸」業にいたっては、10%以下となっている。

◆「ハローワーク」の求人の多くは、即戦力を求めている

 また、同調査では「過去3年間に正社員を募集・採用した目的」についてもアンケートがとられている。それによれば、回答した企業の74.5%が「長期的視点で人材を確保・育成するため」と答えたが、次点で「即戦力を確保するため」と回答した企業が34.8%あった。

 業界によっても、この数字は大きく変わる。たとえば、「飲食・宿泊」業は、約半数の47.9%が、「情報・通信」業は43.3%が、「即戦力を確保するため」に「ハローワーク」を利用している。

 中途採用をメインに考えていることからも、ある程度、戦力となれる人物を採用しようと考えていることは明白だ。そのため、ナビサイトからハローワークへ手段を変えることは、必ずしも適当な選択とは言いがたい。

 なお、この調査は、厳密には「新卒者」だけではなく、「既卒者」や「若年者」(35歳未満)なども含めて行われている。そのため、「新卒者」だけを対象としていない。言い換えれば、ハローワークに出される求人は、「新卒者以外」も応募する可能性がある。つまり、「中途」と同じ土俵で求職活動に臨むことになるため、厳しい競争を強いられると思った方が良いだろう。
《高嶌悠人》

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