ハワイへの親子留学、母子で二人三脚の英語学習体験記

 保護者と子どもが一緒に参加する留学プログラムが近年注目を集めている。保護者の英語能力強化が留学の主な目的だが、幼い時期の異文化体験が子どもに与える影響も期待されている。親子留学がどのようなものか、留学アドバイザーの櫻井庸子氏に聞いた。

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 子どもがプリスクールに通い始めると、次は自分の語学学校デビュー。語学学校のプログラムは初日が決められており、週半ばから授業に加わることができない。そのため、最初の数日は慣らしも兼ねてプライベートレッスンを受講した。語学学校の受付には、日本人の担当者が常駐していたため、入学手続きなどでは助かった。クラス分けのためのプレイスメントテストでは、TOEICのような形式で英語のテストが90分あり、その後学校長と1対1でインタビューが行われた。

 プレイスメントテストでは、コミュニケーションは難しいが文法 は解ることが明確になり、文法を英語で学びながら発話を促す授業を受講した。学生ビザを取得していなかったため、フルタイムで受講することはできなかったが、週4日、1日4時間の授業を受けた。

 授業内容はさまざまだが、ディベートまでは行かずとも、テーマに対して自分の意見を述べ、みんなと楽しむクラスの空気が新鮮だった。宿題は作文、英文法問題を中心に1日2時間ほどの量。子どものケアをしながらだったため、深夜まで勉強を続けたことを覚えている。

◆親子留学の効果と発見

 約1か月の親子留学だったが、ハワイでの日々の生活やプレスクールは子どもの英語力に大きな影響を与えた。日本では、ハワイ留学を決めてから英会話スクールで1週間に1度の外国人講師による英会話のレッスンを受講したが、それでも最低限の挨拶と必要なクラスルームでの会話を何度も練習してプリスクールに通うレベルだった。

 留学を通じて、まず語彙が増えた。発話よりも理解できるフレーズが増え、それに従って行動できるようになった。また、発音もよくなり、特に果物や色などといった知っている単語については、ネイティブ発音に近くなった印象を受けた。

 また、英語力以外の部分の成長も大きい。ハワイのプリスクールでは、英語を話すことができなくても自主的に友だちとコミュニケーションをとろうとする姿勢が不可欠だ。最初は戸惑っていたが、「お手洗いはどこですか」「~へ行っても(しても)よいですか」「今は何時ですか」などと言ったシンプルなフレーズが躊躇せずに聞くことができるようになった。

 親子留学のもっとも大きな目的だった自分の英語スキルだが、まず、英語を話すことに躊躇しなくなった。これは、学校に通った影響だけでなく、子どものケアをする上で日常的に必要不可欠だったからだろう。形ばかりの会話例ではなく、身近なことを気がついたら英語で話すようになっていた。そういう意味では、親子留学という留学方法が、英語でのコミュニケーション能力を高めたと言える。

 日本語教師のボランティアはその後、仕事の関係で行けなくなったが、子どもへの語りかけや、その後何度か繰り返した親子留学の自己手配では効力を発揮した。語学力だけでなく、メンタル面も強くなったと感じている。

<著者紹介>櫻井庸子(通称:るんまま)ハワイ親子留学アドバイザー
 働きながら自らの英語でのコミュニケーションスキルアップのために、当時3歳の息子を連れて母子でハワイ親子留学へ旅立つ。語学習得だけが目的ではない親子留学の実態を綴りながら、自力でハワイ親子留学を志す人を対象としたコンサルティングに力を注いでいる。
《編集部》

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