生徒をやる気にさせる少人数指導…栄光ゼミナール 関田社長

 イード・アワード2014 塾「小学生」において栄光ゼミナールが最優秀賞を獲得した。指導方針や塾の特徴などを、受賞の喜びとともに、栄光 代表取締役社長の関田美三男氏に聞いた。

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栄光ゼミナール 関田美三男社長
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  • インタビューに応える関田社長
  • 進学通信や冊子で保護者に情報を提供
  • 中学受験のコース分けは本人の意思を尊重
 イード・アワード2014 塾「小学生」において栄光ゼミナールが最優秀賞を獲得した。あわせて「講師が良い塾」「授業が分かりやすい塾」「面倒見の良い塾」「成績が上がる塾」「子どもが好きな塾」の5つの部門賞も受賞した。

 保護者からの評価が高いことのうかがえる結果だが、栄光ゼミナールの指導方針や塾の特徴などを、受賞の喜びとともに、栄光 代表取締役社長の関田美三男氏に聞いた。

◆子どもをやる気にさせる少人数指導

--イード・アワード2014 塾「小学生」最優秀賞の受賞おめでとうございます。塾生や保護者の満足度が高い理由は、何だとお考えでしょうか。

関田氏:ありがとうございます。栄光ゼミナールは少人数クラスによる丁寧な指導を特徴としています。「生徒をやる気にさせる」を目標に、生徒ひとりひとりを観察して、それぞれに対して適切なアドバイスをするように心がけています。また、学力向上から受験対策など、それぞれの学習目的に合った勉強ができるようにコースも豊富にそろえています。これらの取組みが伝わったのではないでしょうか。

--少人数制で多彩なコースとのことですが、どのようになっているのですか。

関田氏:小学部では、学年ごとに若干の人数差はありますが、1クラス8人から12人の定員制としています。低学年ほど1クラスの人数は減ります。12人クラスは6年生ですね。それ以上の人数でクラスは作りません。

◆本人の意思を尊重したコース分け

 小学生対象のコースは、小学3年生までのジュニアコース、4年生からは私国立中入試対策の中学受験コース、公立中高一貫校対策コース、公立中進学コース、さらに5年生からは難関私国立中入試対策の中学受験コースが始まります。

--中学受験コースでは5年生から難関私国立中入試対策が始まりますが、どのようにコース分けをするのでしょうか。

関田氏:受験対策なので偏差値は参考にしますが、それだけでコースが決まるわけではありません。受験勉強のなかで学力を伸ばす生徒もいますので、本人のやる気を尊重しています。それができるのは、少人数クラスで担当がひとりひとりをしっかり見ているからです。

 生徒の実力や伸びしろ、学習意欲などを総合的に判断できるので、成績や偏差値だけで機械的にこのコース、この中学を受験させる、といった指導はしていません。実力がついて志望校を変える子もでてくるので、コースの変更ももちろん可能です。あくまで本人や保護者の希望や意思を尊重しています。

--作文コースでは、どのような指導をされますか。

関田氏:作文のスキルをアップさせるため、添削指導を行います。やはり、作文能力は自分で書いてそれを添削してもらいながら勉強していくことが一番です。御三家のような難関中学の場合は、学校別の対策ゼミでも作文の指導を行っています。こういった、きめ細かい指導やバリエーションの組合せも気を使っている点です。

◆タブレットで自発的な学びをサポート

--ICTの活用についてもお伺いします。タブレットを使った学習を取り入れていますが、その目的について教えてください。

関田氏:タブレット学習は昨年、4年生から本格的に導入しました。2015年は5年生にも対象を広げていきます。タブレット導入の第一の目的は、子どもたちに自ら学ぶ力をつけてもらうことです。塾での学習時間というのも週に2日か3日の数時間と考えると、実は限られた範囲での学習ということになります。そう考えると、学んだことを本当の実力にするには、自習したり自ら考える力というのが重要になります。

 タブレットの導入は、塾以外でも自発的に学んでもらうために行いました。「栄光ゼミナールを家に持ち帰る」という感覚です。

--具体的にはどんなことを学ぶのですか。

関田氏:タブレットではテスト結果の確認ができます。その中で間違った問題の解説動画を見て、自分でやり直すことができます。テストは栄光ゼミナールのオリジナルなので、解説ページや動画なども独自に作成しています。

 これは、CATS@Homeという10年前からPCで行っていた家庭学習をタブレットに拡張したものです。もともとは、テスト問題の解答解説などのプリント配布から始まったものです。最初はプリントをオンライン化してPCで閲覧できるサービスでした。しかし、PC環境というのは、親御さんのPCを借りなければならないなど、子どもたちにとってあまり使いやすいものではありませんでした。タブレットなら子ども専用の端末が持てますし、モチベーションもアップします。

--効果についてはどうでしょうか。

関田氏:タブレットになって、まずアクセスが増えました。自習室でも自宅でも好きな時に解説動画を見ることができるので、子どもたちも自然とタブレットを使うようになったようです。友達どうしの教え合いも増えていますね。以前は、塾に残ってプリントを見直したり、居残りで指導を受けるということもありましたが、近年はそのような拘束は難しくなってきています。保護者からも、親にすぐ聞くのではなく自分で学習するようになったとの声が届いています。
《中尾真二》

中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。エレクトロニクス、コンピュータの専門知識を活かし、セキュリティ、オートモーティブ、教育関係と幅広いメディアで取材・執筆活動を展開。ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から使っている。

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