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私大連「これからの私立大学のあり方に関する提言」をとりまとめ

教育・受験 先生

 日本私立大学連盟は、国と産業界と社会に対し、「これからの私立大学のあり方に関する提言」をとりまとめた。提言は、国立大学とは異なった私立大学の価値と役割を提示するとともに、加盟大学に迫られている改革の方向性を示したもの。

 「これからの私立大学のあり方に関する提言」は、日本私立大学連盟のインテリジェンスセンター政策研究部門会議が2015年度、私立大学のたどった歴史を踏まえて検討したもの。これからの私立大学の役割をはじめ、各大学がそれぞれ設定したビジョン、取組みなどを発信して、国や社会の理解を得ること力を注ぐことの必要性や、グローバル化への対応などについて提示している。

 また、現在高等教育の8割を私立大学が担っており、私立大学の公的な役割は極めて高いことから、経営基盤の安定化が求められている一方、私立大学に対する公財政支出の割合は、国立大学と格差が著しく大きく、その改善が急務であるとしている。

 1990年代より産業界が大学に対して求めるようになった、さまざまな「教育改革」は、日本の高等教育政策にも大きな影響を与えてきた。大学教育が政府や産業界が求める人材像にだけ集中する流れのなか、私立大学の関係者は大学教育が「その時代の」社会や国家にただちに「役に立つ」目的で設計されてよいものなのかという違和感を持ち続けてきたという。

 私立大学連盟によると、私立大学はこれまで女性の社会進出を促進してきことをはじめ、教養・専門・応用を組み合わせた学修課程や、スポーツ、ボランティア、インターンシップ、留学などにも力を注ぐなど、教養教育と実践的教育をあわせ持った多様な教育を行っており、「国家須要の人材育成」を目的にした国立大学とは、教育内容がそもそも異なるという。

 私立大学連盟は、大学で育成されるべき能力は、今の時代に役立つことだけではなく、今後時代がどのように変化しても、大学において身につけた学び方を活用し、目標に向かって創造性を発揮する能力であるとしている。そして大学はこの能力を育てるとともに、学問には常に喜びをともなった知的探究心が躍動していることを伝えることが使命であるとしている。

 「これからの私立大学のあり方に関する提言」は、文部科学省と産業界の理解の促進が目的。またそれと同時に、加盟大学にはそれぞれの役割をより一層明確にし、その責務を果たすべきであることを提言したいとしている。
《塩田純子》

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