就活2017いよいよ解禁、企業スタンスは「学生の質を優先」

 企業の採用活動が3月1日に解禁され、2017年3月卒業予定の大学生らによる就職活動がスタートした。ディスコの調査によると、企業による採用は6年連続で増加の見込み。企業の採用活動スタンスは、「人数の確保よりも学生の質を優先」が8割を占めている。

教育・受験 大学生
採用見込みの推移(総合)
  • 採用見込みの推移(総合)
  • 2017年3月卒業予定者の採用見込み(学歴別)
  • 自社の採用活動の見通し
  • 採用活動のスタンス
  • 2017年卒採用のスケジュール遵守についての考え
  • 自社セミナー・説明会の開始
  • エントリーシート受付開始
  • 筆記・適性テストの開始
 企業の採用活動が3月1日に解禁され、2017年3月卒業予定の大学生らによる就職活動がスタートした。ディスコの調査によると、企業による採用は6年連続で増加の見込み。企業の採用活動スタンスは、「人数の確保よりも学生の質を優先」が8割を占めている。

 ディスコによる「2017年卒・新卒採用に関する企業調査―採用方針調査」は2月1日~9日、全国の主要企業14,772社を対象にインターネットで実施。1,298社が回答した。

 2017年3月卒業予定者の採用見込みについては、29.9%の企業が「増加」と回答。「減少」6.5%を23.4ポイント上回った。「増減なし」は52.7%だった。企業の採用見込みは、リーマンショック後の2011年卒採用を底として6年連続で増加傾向にある。属性(学歴)別の採用見込みでも増加傾向は変わらず、大学院文系、短大、専修学校の伸びが大きくなっている。

 一方、自社の2017年卒採用活動の見通しについては、76.4%が「厳しい」とした。ディスコでは、採用数が6年連続で増加の見込みとなり、人材獲得競争の過熱が予想される中、内定者の確保に危機感を抱く企業が多いと分析している。

 採用活動のスタンスは、「採用予定人数の確保よりも、学生の質を優先させる」という企業が81.1%と大勢を占めた。「学生の質よりも、採用予定人数の確保を優先させる」という企業は18.9%だったが、前年調査の16.4%より2.5ポイント増え、2011年卒の採用活動以来、増加傾向にある。

 新卒者の採用選考スケジュールについては、日本経済団体連合会(経団連)が2015年12月、「採用選考に関する指針」を発表。2017年3月卒業予定の学生の就職活動開始時期は、広報活動が3月1日、面接など採用選考活動が6月1日、採用内定日が10月1日以降とされている。

 これに対し、スケジュール遵守の姿勢について見解をたずねた結果では、「経団連加盟・非加盟に関係なく、遵守すべき」は17.6%にとどまり、前年調査の23.8%より6.2ポイント減少した。「経団連加盟・非加盟に関係なく、守らなくても仕方ない」は39.2%、「経団連加盟企業は遵守すべきだが、非加盟企業は守らなくてもよい」は27.3%だった。業界別では、「遵守すべき」と考える割合は「金融」がもっとも高い33.3%、「IT」がもっとも低い9.4%であった。

 採用活動の開始予定時期は、「自社セミナー・説明会」は3月中旬、「エントリーシート受付」は3月上旬、「筆記・適性テスト」は3月中旬~4月中旬がピークとなっている。「面接」は、「6月上旬」14.0%、「4月中旬」13.5%などバラつきがあり、4月に面接を開始する企業も3割以上あった。「内定出し」は、6月上旬がもっとも多かった。
《奥山直美》

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