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ノーベル賞受賞、子どもの「研究者」意識向上するも親は理系進学を敬遠

教育・受験 保護者

ノーベル賞受賞決定についての子どもの認知状況
  • ノーベル賞受賞決定についての子どもの認知状況
  • ノーベル賞受賞決定について保護者と会話した子どもの割合
  • 保護者の科学技術に対する興味関心の有無と子どもとの会話の有無との関係
  • 研究者の仕事に対する子どもの興味関心の変化
  • 保護者における子どもの理系進学に対する意識の変化
 日本人のノーベル賞受賞決定直後に実施された科学技術に関する親子意識調査によると、子どもの研究者の仕事に対する興味関心が高まった一方、保護者では子どもの理系進学希望が減少したことが明らかになった。

 調査は、科学技術・学術政策研究所が日本人研究者2名によるノーベル賞の受賞決定直後の2015年10月30日~11月11日、保護者2,380人と、同居の小・中・高校生3,335人を対象にインターネットで行った。ノーベル賞受賞の話題を切り口に、小・中・高校生と保護者における科学技術に対する興味関心の有無や意識などを把握することを目的としている。

 ノーベル賞受賞について知っている子どもの割合は、小学生低学年50.6%、高学年66.3%、中学生70.4%、高校生71.3%となり、学齢が上がるにつれて認知度が上昇した。

 受賞決定について保護者と何らかの会話をした子どもは全体で33.2%。小学校低学年22.2%、高学年33.9%、中学生36.1%、高校生35.4%だった。小学校低学年では、ノーベル賞そのものに対する理解度の低さから、会話が少なかったものと考えられる。

 いずれの学齢群においても、保護者と会話をした子どもはしなかった子どもに比べて保護者が科学技術に対して興味関心を持つ割合が高い傾向にあった。特に高校生では、ノーベル賞に対する認知や理解が進むことに加え、大学進学や就職などの対象としても科学技術に関心を向ける時期にあることからも、この傾向が顕著だった。なお、会話の有無と、文系か理系かといった保護者の専門性には、相関性は認められなかった。

 ノーベル賞受賞決定後の研究者という仕事に対する子どもの興味関心は、いずれの学齢群でも高まっている。また、受賞決定前には「まったく興味関心を持っていない」としていた群が受賞決定後には大幅に減少し、「興味関心がある」に変化した。

 一方、ノーベル賞受賞決定後に子どもの理系進学を希望する保護者は、どの学齢群においても減少となった。科学技術・学術政策研究所では、受賞決定の報道とあわせて、研究者の仕事の苦労についても多くが取り上げられたことから、子どもを積極的に理系に進学させることをためらう保護者が増えた可能性があると推察している。
《勝田綾》

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