児童養護施設出身者向けの予約型奨学金 、早大で2017年度より

 早稲田大学は2017年度より、児童養護施設出身者を対象とした予約型奨学金を新設すると発表した。採用されると、入学時に必要な入学金や授業料などが全額免除されるほか、月額9万円が修業年限内まで給付される。

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 早稲田大学は2017年度より、児童養護施設出身者を対象とした予約型奨学金を新設すると発表した。採用されると、入学時に必要な入学金や授業料などが全額免除されるほか、月額9万円が修業年限内まで給付される。

 早稲田大学では、これまでも経済困窮者に対して入学後に支給する奨学金「めざせ!都の西北奨学金」などの制度により、多くの奨学生を採用してきた。今回、新設される奨学金制度では、入学金などの初年度納入金を納めることが困難な受験生をサポートする。

 対象となるのは奨学金出願時に児童養護施設に入所している満20歳未満の児童で、早稲田大学を第1志望とする学部進学希望者。採用候補者が入学試験に合格すると、入学時に必要な入学金、授業料、実験実習料など、そのほかの諸経費が全額免除されるほか、奨学金として月額9万円が正規の修業年限内まで給付される。

 奨学生は自立した経済形成支援の一環として、月額5万円程度のスチューデントジョブ(学内での研究補助などの業務)に従事する。また、定期的に奨学生と出身施設職員、大学担当者の3者間で会合を実施し、大学生活での支障の有無などを確認する。なお、奨学生の採用候補者が入学試験に合格しなかった場合や、合格しても入学しなかった場合には、採用候補者の権利を消失する。応募は連続して2年度(回)まで。

 また、さらなる奨学金制度の充実を目指し、首都圏以外の高校出身者を対象とした予約採用型奨学金「めざせ!都の西北奨学金」も見直しが行われる。現行の支給額である年額40万円×4年間では、首都圏以外の地域から進学する者への経済支援としては必ずしも十分でなかったことを考慮し、2017年度入学者からは半期分学費相当額を納入額から免除する。
《外岡紘代》

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