「システム」で個別指導における属人化を乗り越える…フリーステップの挑戦

 「イード・アワード2022塾」中学生 個別指導の部にて最優秀賞を受賞した「個別指導学院フリーステップ」。受賞の背景にあるのは確かな学力向上と合格実績だ。教育や教室運営への信念を成学社の永井博社長に聞いた。

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イード・アワード2022「中学生/個別指導の部」最優秀賞を受賞
  • イード・アワード2022「中学生/個別指導の部」最優秀賞を受賞
  • 個別指導学院「フリーステップ」永井博社長
  • 合格に導くオーダーメイドカリキュラムで支持を集める「フリーステップ」

 保護者満足度で表彰する「イード・アワード2022塾」中学生 個別指導の部において、開成教育グループ(成学社)の「個別指導学院フリーステップ」が最優秀賞を受賞した。

 「個別指導学院フリーステップ」は小学生・中学生・高校生を対象とする、学力アップから中学・高校・大学受験のための個別指導学習塾。1990年の指導開始以来30年以上の歴史をもち、大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・徳島などの関西圏を中心に多くの生徒の学力向上と志望校合格の実績が評価され、支持されてきた。現在は東京・埼玉・千葉でも展開されている。本記事では成学社・代表取締役社長の永井博氏に「フリーステップ」の特長について聞いた。

チャットツール導入で、保護者との双方向コミュニケーションが可能に

--「イード・アワード2022塾」中学生 個別指導の部での最優秀賞、さらに「教材が良い塾」「成績が上がる塾」「授業が分かりやすい塾」「受験・進学情報充実の塾」での部門賞の受賞、おめでとうございます。

永井氏:ありがとうございます。全国の個別指導塾の中から最優秀賞を受賞でき、大変嬉しく思います。これまで、部門賞はいただいていましたが、今回はついに最優秀賞を受賞でき、これまでの努力が報われるとともに、今後もさらに生徒の皆さんのためになることを一生懸命取り組もうと、身の引き締まる思いです。

--「イード・アワード」の受賞は、保護者満足度によって決定されます。「高校生・大学受験生 個別指導の部」でも優秀賞を受賞され、多くの保護者、ひいては生徒から支持されていることがよくわかる結果となりました。どのような点が評価され、最優秀賞に選ばれたとお考えですか。

永井氏:私たちの強みは「人」と「システム」です。ひとりひとりの生徒に伴走できる実力をもった講師陣などの「人」。さらに、これまでの実績を分析し、データとして蓄積したうえで学習カリキュラムに落とし込む「システム」があります。

 今回受賞できたのは、生徒のためにやってきたこれまでの積み重ねが伝わって、評価いただけたのだと考えています。私たちは、この“伝える/伝わる”の部分は非常に大切なことだと思っています。当然、保護者の方は、授業のようすや理解度、小テストの点数や宿題の提出状況など、お子さまの学びの状況を知りたいと考えているはずです。それゆえ、私たちは、通塾しているお子さまのようすや現状を保護者の方にどのように伝えるかについて、継続して努力してまいりました。

 2年前までは「学習カード」という紙の授業報告書を作成していましたが、この方法では子供が保護者に渡しているのか不明なうえに、家でのファイリングなどの手間もあるでしょう。そこで、1年前から「My Step Log」というアプリを開発し、授業報告や連絡、テスト結果などをスマホから手軽に確認できるようにしました。学習記録が蓄積されていくので、これまでの成績の変化もわかりやすく可視化されます。さらに今年、このアプリの追加機能として保護者と塾側の双方向コミュニケーションができるチャット機能「連らっく」を実装しました。

 これにより、一方的になりがちだった塾と保護者のコミュニケーションが、劇的に改善しました。これまでも、気になることがあれば電話や面談などでお話していましたが、今思えば当時は問題が表面化してからのご相談が多かったように思います。その点「連らっく」ができたことにより、保護者の小さな悩みや不安などをキャッチできるようになりました。不安は小さなうちに解消してしまった方が良い。この双方向コミュニケーションを気軽にできるようになったことが、実は今回の受賞に大きく寄与しているのではないかと考えています。

--たしかに、塾でのようすや、先生からみたわが子の学習姿勢などを細かく知ることができれば、安心ですし、家での声掛けも変わりそうですね。

永井氏:ご家庭では、生徒自身から親への報告はおそらく限られているでしょう。「My Step Log」や「連らっく」があることで、保護者の方の満足度が高まっていることは、私たちが独自に実施しているアンケート結果からもわかっています。現状を正しく認識すると、子供が必要としているサポートや声掛けがわかりますよね。

取材に応じてくれた成学社・代表取締役社長の永井博氏

教科書や過去問を分析し、オリジナル教材・オーダーメイドカリキュラムを作成

--「教材が良い塾」の部門賞も受賞しています。個別指導ですが、貴塾オリジナルの教材があるということでしょうか。

永井氏:はい。私たちは「フリーステップ教育技術研究所」という研究機関をもっており、そこでオリジナル教材を作成しています。もちろん、ひとりひとりの目的や学習進捗などにあわせ、学校教材や市販の問題集等を利用することもあります。

 個別指導というと、生徒の苦手分野を集中的に勉強し、希望する問題集などに取り組むイメージをする方もいらっしゃるでしょう。しかし、それでは講師の力量によって生徒への教えられる範囲が決まってしまいます。講師によるムラをなくし、生徒皆それぞれに適した学びが提供できるよう「フリーステップ教育技術研究所」で教科書や過去問を分析し、オリジナル教材を作っているのです。フリーステップの授業は、この教材を基本として進められます。

--オリジナル教材を使うことで、クオリティが担保できているということですね。授業はどのように進められるのでしょうか。

永井氏:個別指導というと、苦手克服や勉強の遅れを取り戻したいというニーズもあると思いますが、やはり多くの生徒の最終的な目的は「成績向上」そして「志望校合格」です。そのために、ひとりひとりの目標に合わせたオーダーメイドカリキュラムを作っています。

--オーダーメイドとは、魅力的ですね。具体的に教えてください。

永井氏:私たちには、30年以上の実績と、250を超える教室を展開しているというネットワークがあります。つまり、定期テストや受験における成功と失敗の膨大なデータがあるということです。この大学に入った生徒はこの時期にここまで理解していた等の情報から、「この大学に入るにはここまで習得しておくべき」といった科学的根拠に基づくシミュレーションができるのです。

 これは受験だけではありません。定期テストについても、教室の近くの学校の教科ごとの傾向が蓄積されています。このようなデータを活用しつつ、生徒ひとりひとりの現在地を確認しながら、目標達成に向けたカリキュラムを組んでいます。

--オーダーメイドカリキュラムは講師の先生が作成するのですか。

永井氏:講師とは別の、学習プランナーという社員がカリキュラムを組み立てます。これを講師と共有し、授業の進捗管理をしていきます。もちろん、自宅での学習も目標達成には欠かせません。そのため、自宅で学習が進められるようにフリーステップのオリジナル映像学習システムも充実させています。受講教科以外も無料で視聴できるので、とても好評です。

成績アップ、志望校合格を支える授業の仕組み

--「授業が分かりやすい塾」を受賞した背景には、どのような指導の工夫があるのでしょうか。

永井氏:私たちの授業の特徴は3つあります。1つが「逆算型カリキュラム」です。これは、定期テストや入試などといった目標に向けて、どのような課題があり、今自分はどこまでクリアしているのかを把握したうえで、逆算してスケジュールを立てることです。

 当社も、このノウハウがなかったころは、生徒の進度に合わせすぎたり、生徒の苦手分野に特化してしまったりして、網羅しなければいけないはずのテスト範囲の一部しか学習できなかったということもありました。苦手の克服にはつながりますが、最終的な成績アップにはつながりにくいんです。

--なるほど。苦手な部分だけに注力していては、テスト全体の点数アップにはつながらないのですね。特徴の2つ目はいかがでしょう。

永井氏:2つ目が「宣言型授業」です。授業ごとに、その目的を講師と生徒で明確にし、共有します。個別指導なので柔軟に対応しますが、基本的には、授業の最後に実施している「ラップテスト」で正解できるようになることを目標にしています。

 この「ラップテスト」も、教材と同様にオリジナルで作っていて、いわゆる確認テストです。ラップテストは、フリーステップの成績向上のコア部分になっていて、何点取れれば本質を理解していると判断できるのか等、過去のデータなどをもとにした判断指標になっています。授業の最後のラップテストの結果によっては、次回も同じ内容を取り組んだり、宿題の範囲を変えたり等、都度スケジュールを調整することができます。

 ラップテストもデジタル化しており、主要5教科について受講教科以外も無料使用できます。家庭学習での解き直しや、定期テスト対策の単元学習としても好評です。

--授業の目的が最初に明示されることで、生徒も先生も集中できるということですね。

永井氏:3つ目の特徴は「発問型授業」です。フリーステップが目指すのは子供が「自ら学ぶ力」を身に付けることです。授業中にしっかりと考えてもらうことを重視し、できるだけ生徒に発言させるようにしています。そのために、授業中は何度も質問をします。質問形式もYes/Noで解答できるような質問ではなく、「〇〇の定理を説明してみて?」、「なぜその解答が間違いなんだろう?」、「この問題を解くための手順を説明してみて?」等、フリーアンサーで答えるようなものです。

 集団塾の場合、質問が大勢に向けられるため、答えられるのはほんの数人です。個別指導の場合はもちろん自分で答えるしかありませんから、自分の頭で考えることが習慣化されます。質問をすることで、わからないポイントを生徒自身が考えられますし、すでに解ける問題への理解も深まります。フリーステップの講師には高度な質問力が必要なので、講師力を支える研修制度には力を入れています。

目標達成にむけてオーダーメイドカリキュラムが支持される「フリーステップ」

学習への意欲につながる、講師の存在

--フリーステップの講師の先生はどのような方々なのですか。

永井氏:フリーステップの講師の先生方の多くは大学生です。これには理由があって、大学生は中学生や高校生と年齢が近い分、憧れの先輩として映るんです。「憧れの存在」から褒められると嬉しいし、自分も同じようになりたいと頑張ることができるでしょう。学習に前向きになるために、モチベーションがもっとも大切です。志望進路を考える際に「先生と同じ学校に行きたい」と考えることで、明確な目標になるのです。講師に対して、学習とはまったく関係のないプライベートな相談をしている生徒も多いようです。

--先生方の研修はどのようにしているのですか。

永井氏:普段の勤務時にも必要に応じて適宜アドバイスはしていますが、大きな研修会は年に2回実施しています。心がけているのは、社員が中心となりすぎないということです。もちろん、本部から必ず伝達しなければならないことは社員が伝えますが、できるだけ同じ立場のアルバイト講師の先生同士で教え合う体制をとっています。そのほうが視座が同じなので頭に入ってきやすいんです。実績の上がっている講師の先生に、どのような授業をしているのかを講演してもらったり、苦労した点を話してもらったりしています。

--最後に、入塾を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

永井氏:フリーステップでは、志望校合格と点数アップという目標に向けて、科学的根拠に基づくカリキュラムと、ITを活用した学習システムの構築、そして何よりも熱心で生徒の憧れとなるような講師陣でしっかりサポートしています。合格やテストの点数アップは、それ自体も素晴らしいことですが、フリーステップの授業を通じて「学ぶことの楽しさ」「人生を楽しむ力」を身に付けてほしいと考えています。

 個別指導の良さはさまざまありますが、私がもっとも良いと思っているのは、「先生と生徒の距離の近さ」です。生徒自身が学習や進学に対して前向きになってくれるのを肌で感じることができます。親や先生に言われてイヤイヤ取り組む学習ではなく、自ら積極的に学ぶ姿勢を身に付けてもらうために、私たちは日々工夫を重ねています。

 フリーステップでは、体験授業や学習相談にも対応しています。もし学習面で不安があったり、個別指導が気になっている方は、最寄りの教室へお気軽にご連絡いただければと思います。

--これまでの実績やノウハウを1つも無駄にせず、仕組化することで、どんどん進化するフリーステップの魅力と努力がとてもよくわかりました。本日はありがとうございました。


 現状をしっかりと把握し、効率の良い学習サイクルを組み立て、子供ひとりひとりに寄り添ってくれるフリーステップ。定期テスト対策から、受験対策まで、幅広くしっかりとサポートしてくれるため、他塾と組み合わせたりせずとも十分な成果が出る個別指導塾だと感じた。

 インタビュー中、永井氏は「私は代表ですから、売上や利益をみていると思われるかもしれません。しかし、30年以上やってきて痛感していることは、生徒のこと、そして働いてくれる先生にとってもっとも良いことは何かをひたすらに考えるべきだということ。それが、結果的には経営の安定につながるんです」と語ってくれた。フリーステップの魅力は、さまざまあるが、何よりも「人」なのだろう。勉強が苦手と思う子も、志望校にどうしても受かりたいと考える子も、一度教室を覗いてみてはいかがだろうか。

《田中真穂》

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