【高校受験2024】兵庫県公立高入試<社会>講評…昨年度からの難易度変化なし

 2024年3月12日(火)、令和6年度(2024年度)兵庫県公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「社会」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。

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【高校受験2024】兵庫県公立高入試<社会>講評
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 2024年3月12日(火)、令和6年度(2024年度)兵庫県公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。2024年3月4日に発表された全日制の志願者数は2万2,677人で、志願倍率は1.04倍となった。

 リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「社会」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。

兵庫県<社会>講評
(開成教育グループ 提供)

【社会】昨年度からの難易度変化:なし

大問1 地理 世界地理、日本地理   やや難
大問2 歴史 日本と世界の歴史     標準
大問3 公民 政治や経済のしくみ   やや易

 問題構成は例年どおりで、大問3問、小問39問は昨年度と同数である。全体の難易度は標準的なものであった。記号選択問題が中心で、用語記述が5問あるほか、記述説明問題は出題されていない。資料をもとにした出題が多く、複数の資料を読み取らせて答えさせたり、選択肢の組み合わせを答えさせたりするなど、多様な形式で知識の活用や関連づけを問うていることが特色である。

 大問1は、地理分野からの出題で、世界地理では東南アジアとオセアニア、日本地理では九州地方を中心とした内容であった。ほぼすべての小問が、統計資料やグラフ、地形図などの資料をもとに出されている。地形図とグラフ、二つの表など、複数の資料を照合し、必要な情報を組み合わせて答えることが求められた。世界地理ではオーストラリアの天然ガスの産出地やフィリピンの公用語などの一歩踏み込んだ知識が求められる問題、日本地理では地形図とハザードマップの照合など、複数資料を読み取った結果と知識とを組み合せて答える応用度の高い問題もあった。基礎知識を身につけた上で、地図、グラフ、表などを読みこなす練習を多くしておく必要がある。

 大問2は、歴史分野からの出題で、昆布の生産と流通、明治時代の条約改正に関する問題であった。こちらも多くの小問が資料をもとに出されている。単に用語を答えるのではなく、複数の選択肢を組み合わせて答える問題や、同時代のできごと、結果の説明を選択させるなど、知識の関連づけや活用が求められている。また、地理に関する出題もふくまれ、分野横断的な問題となっている。

 大問3は、公民分野からの出題で、裁判と経済に関する問題を中心に出題された。公民の後半内容の比重がやや重く、テレワークの導入状況など、資料をもとにした問題や、社会的課題の解決をテーマとした問題もあったが、地理・歴史の問題にくらべると素直に答えられる問題が多く、中学校の学習にしっかりと取り組んできた受験生にとっては得点しやすい問題であった。


 このレポートは2024年3月13日(水)に開成教育グループが作成したもの。

協力:開成教育グループ



《編集部》

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