英会話の勉強を始めると、最初の頃はどんどん上達していくのを感じるはずです。
しかし、ある程度話せるようになると、今度はなかなかレベルアップできず、同じレベルをキープし続けているように感じることもあるでしょう。
そんな伸び悩みを感じる時期には、英会話がつまらなく感じたり、なかなか思うように英語が話せないことにフラストレーションを感じるかもしれません。
そこでこの記事では、伸び悩みを感じ始めた人がさらなる英会話のレベルアップを望む場合、どう勉強すれば良いか、その方法とコツをご紹介します。
すでに伸び悩みを感じている人も、まだ英会話を始めたばかりだという人も、これを参考にすれば、スムーズなレベルアップが期待できるはずですよ。
英会話力が伸び悩む5つの原因
英会話をレベルアップさせる方法をご紹介する前に、なぜ英会話力が伸び悩むことがあるのか、その原因から考えてみましょう。
伸び悩みの原因は人によっても異なりますが、ここでは代表的な原因を5つにまとめ、解説していきます。
英会話のレベルが中級に達した
英会話を始めた頃は、まだ知識がほぼまっさら状態ですから、少し勉強すれば話せる範囲がぐっと広がります。
やればやるほど、レベルアップも感じやすいですし、始めたばかりということでモチベーションも十分。ですから、レベルアップがしやすい時期なのです。
しかし英会話のレベルが中級に達すると、途端にレベルアップの速度がスローダウンします。
これは誰にでも起こる現象で、つまり伸び悩みを感じ始めたということは、英会話が中級レベルくらいになったことのサインでもあるのです。
ではなぜ中級レベルくらいになると伸び悩みを感じるようになるのでしょうか。
これは、中級レベルになると、身の回りのことや日常生活、いつも話している話題についてのシンプルな会話は英語でこなせるようになるからです。
そこからもう一歩レベルアップさせようとすると、自分の身の回りのことだけではなく、少し複雑な会話をしたり、全く知らない話題についての話をしたりなんてことも必要になってきます。
ですが、いつもとは違う話をしようと意識をしなければ、これまでと同じ話題についての話を続けてしまうでしょう。
伸び悩みを感じているということは、日常で頻繁に交わす会話はこなせるようになったということですから、まずはそれを喜びましょう。
そしてその上で、さらなるレベルアップのための学習が必要になるのです。
いつも決まった言い回し・表現を使っている
いつも決まった言い回しや表現を使っていることも、伸び悩みを感じる原因となっているでしょう。
自分自身は慣れた言い回し・表現だけで会話をしていても、会話の相手は違います。
ネイティブと会話をしていれば、幅広い語彙を使ってさまざまな表現をしているはずです。
ですが、自分自身がいつも決まった言い回しを使っていると、ネイティブの会話が理解できなかったり、同じレベルで会話をすることができなかったりして、「まだまだ英語が話せない」と感じてしまうのですね。
これを打破するためには、語彙力や表現力を磨く必要があるのです。
会話のテーマが限定されがち
人は自分の日常に関することや、趣味・関心についての会話をすることが圧倒的に多いです。
日本語で会話をするときだって、会話のテーマは日常のことや趣味関心に限定されているでしょう。
ですから英語でも、意識をしなければ会話のテーマは限定されてしまいます。
それ自体は悪いことではありませんが、会話のテーマが限定されると、どうしても語彙が限定されてしまいます。
それで結果的に英会話力が伸び悩んでいるように感じるのですね。
たとえば流暢に英会話をこなしているように見える人でも、これまでに政治に関する英語を勉強したことがなければ、政治に関する深い会話は流暢にできません。
しかし、会話のテーマを限定せずに色んな知識や語彙を吸収していれば、上級レベルになってからも英会話力の拡がりを感じるものなのです。
英語を話す機会が少ない
英会話力が伸び悩む大きな原因は、英語を話す機会が足りていないことかもしれません。
長年英語および英会話の勉強を続けていたとしても、それをアウトプットする、つまり話す機会がなければ、英会話を流暢にこなすことは難しいでしょう。
また、ブランクがある場合も、英会話力の向上は望めません。
話す機会が少なくて、なかなかレベルアップできないでいる人は、意識して話す機会を増やすようにしてみましょう。
インプットが足りていない
ここまでの内容に共通する部分もありますが、インプットが足りていない場合も、英会話力の伸び悩みを感じるでしょう。
上記の「英語を話す機会が少ない」というのは、アウトプット量が足りていないということです。
しかし、逆に英語を話す機会はたくさんあるのに、英会話力が伸び悩んでいるということは、知識のインプットが足りていないのです。
このタイプに当てはまる人は、アウトプット量はキープしつつ、インプットを増やすことが大事です。
勉強を進めるうえでも、インプットを増やすことを重視してみると、自然と英会話力がアップしていくでしょう。
英会話力を確実にレベルアップする学習方法
では伸び悩み期間を脱出して、英会話力をレベルアップするためには、どんな学習を進めていけば良いのでしょうか。
ここからは、伸び悩みを感じている人が、確実にレベルアップできる学習方法をご紹介していきます。
まずは「英会話力が伸び悩む5つの原因」で解説した原因の中から、自分に当てはまるものを考えてみましょう。
そして、ここでご紹介する学習方法の中から自分にぴったりなものを選んで学習を進めれば、確実にレベルアップできるはずですよ。
英語を話す機会をできるだけ増やす
英会話力をレベルアップするのに必須なのが、とにかく英語を話す機会を増やすということです。
英会話はコミュニケーションですから、実践練習ができる相手がいなければ、なかなかレベルアップすることは難しいでしょう。
とは言え、中級レベルまでの人だと、英語だけで会話をする友達を作るのが難しかったりもするはずです。そんな人におすすめなのがオンライン英会話です。
オンライン英会話は、通学制のスクールよりも安価で、たくさんレッスンが受けられます。
月額7,000円以下という価格で、毎日1レッスン受けられるというオンライン英会話もたくさんありますから、こうしたサービスを有効に使いましょう。
英会話は週に1日1時間話すよりも、1日15分という短時間であっても、ほぼ毎日話した方が、上達のスピードは早いです。
毎日レッスンを受ける時間がないという人でも、15分くらいなら時間が取れるのではないでしょうか。
また、毎日は難しくても1日おきならいけるという人もいるでしょう。
できるだけ頻繁に話した方が流暢にはなりやすいですから、短時間でもなるべく高めの頻度で英語を話す機会を作りましょう。
ちなみにオンライン英会話サービスの多くが1レッスン25分と設定されています。
25分ならなんとかなりそうですよね。
また1レッスン15分のオンライン英会話もありますし、1レッスン25分と設定していても、フルでレッスンを受けなくても良いサービスもあります。
ディスカッションの練習をする
ある程度英会話力がレベルアップしたら、普段の生活の話をするだけではなく、ディスカッションの練習をしましょう。
ディスカッションとは簡単に言えば、何かのテーマについて意見交換をすることを言います。
ディスカッションの練習には相手が必要なので、オンライン英会話を使うのがおすすめです。
サービスによっては、教材の中にディスカッション用の教材がありますから、それを使うと良いでしょう。
ディスカッションがなぜ役立つのかと言うと、自分の意見について、なぜそう思うのかなど根拠を話す必要があるからです。
はじめはうまくいかないでしょう。
ですが、講師の意見の話し方も参考にしつつ何度も練習しているうちに、ディスカッションがこなせるようになります。
また、ディスカッションの時の言い回しを教材を使って学んでおくのも勉強になるでしょう。
ディスカッションが普通にできるようになれば、自然と普段の英会話の中でも意見交換をしている自分に気づけるはずです。
さまざまなジャンルで語彙力を鍛える
ジャンルを限定せずに語彙力を鍛えるのも、英会話力のレベルアップに繋がります。
日常的なトピックだけに限定せず、さまざまなジャンルの語彙を身につけてみましょう。
もちろん全く興味がないことに関する語彙は学ぶ必要はありません。
たとえば、飲食が好きな人なら飲食に関する語彙を広げてみると良いでしょう。
運動が好きな人はエクササイズ関連、旅行が好きな人なら旅行関連など、最初は興味があるトピックから手をつけていきましょう。
そのあとは、よくニュースで話題になっているテーマなんかがおすすめです。
政治や経済関連の語彙は、少しは覚えておくと役立ちますよ。
また、心理学や人の性格についてなどの語彙力も備わっていると良いですね。
語彙力を鍛えるためには英語の語彙を増やすための教材を使ったり、字幕付きで海外ドラマや洋画を見たり、英語の本を読んだりといったことが役立ちます。
どんな方法でも良いので、自分にストレスがあまりない方法で、語彙力アップに取り組みましょう。
シャドーイングやディクテーションに挑戦!
シャドーイングやディクテーションも、英会話のレベルアップのために非常に効果的な学習方法です。
シャドーイングとは英語の音声を聞いて、追いかけ再生のようにそれを真似ること。
そしてディクテーションは、聞いたままを書き取ることを言います。
どちらの方法もじっくり英語音声を聞くため、耳が鍛えられ、リスニング力アップに効果を発揮します。
それに加えて、英語のリズムやよく使われる表現、語彙などが語感を使って身についていくでしょう。
音源はどんなものを使っても構いませんが、好きな海外ドラマや洋画、オーディオブックなどを使えば楽しめるかもしれませんね。
英検やTOEICの勉強をしてみる
語彙力や表現力のアップは、英会話力のレベルアップに繋がりますが、どのように学習すれば良いか悩んでしまう人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのが、英検やTOEICなどの検定の勉強です。
こうした検定の勉強は、語彙力や文法力、表現力のアップに役立ちますし、インプット量を増やすことができます。
また、検定合格や目標スコアの達成といった明確な目標を持ちやすいため、学習を継続しやすいという効果もあるんです。
ちなみにリスニング音源はシャドーイングやディクテーションに使えますよ。
リスニングも会話問題などがありますから、英会話の雰囲気にも慣れることができるでしょう。
いち早く英会話レベルアップを叶えるコツとは?
たとえ英会話レベルアップに効果的な学習方法を知っていても、それだけでは思うようなレベルアップは望めないかもしれません。
そこで最後に、いち早く英会話のレベルアップを叶えるコツもご紹介しておきます。
恥ずかしがらずに英語を口にすること
英会話をレベルアップさせたいなら、恥ずかしがらずにとにかく英語を口にすることです。
どうしても文章にならないなら、単語を繋げるだけでも良いでしょう。
もしも話している相手が英会話講師なら、根気よく聞いてくれますし、どうやって文章を作ればよいのか教えてももらえます。
間違いを恐れてなかなか英語を口にできないでいると、当然ながら英会話は上達しづらくなってしまいます。
言われていることはわかっても、うまく返せないという状態が続いてしまうでしょう。
間違いを恐れないことと完璧を求めすぎないことは英会話レベルアップのためにはとても大切なことなのです。
間違いを正してくれる人を見つける
間違いを恐れずに英語を口にすることは大切なのですが、間違いを正してくれる人がいなければ、ずっと間違った英語を話し続けてしまいます。
多少の間違いは、コミュニケーションをする上では問題ありません。
私たち日本人も、外国人が日本語を話すときに少し間違いがあったとしても、問題なく理解できますよね。
英語もそれと同じですから、小さな間違いは気にする必要はないでしょう。
ですが、相手にとって正しく理解しづらい間違いを続けてしまうと、うまくコミュニケーションが取れません。
ですから、正すべき間違いは正解を知っておく必要があるのです。
それには、間違いを正してくれる人を見つけることが重要です。
そのひとつの方法としてオンライン英会話がおすすめなのですが、別にオンライン英会話でなくても、通学制の英会話スクールの講師でも良いですし、ネイティブスピーカーの友達でも良いでしょう。英語が流暢な日本人の友達でも構いません。
ただ友達に間違いを正してもらう場合、あまり甘えすぎるのは禁物。友情に亀裂が入る場合もあるからです。
実際、英会話の練習台にされることを嫌うネイティブスピーカーは多いのです。
それを考えると、まだ流暢とは言えない中級レベルくらいまでの人は、英会話講師にお金を払って間違いを正してもらうのがおすすめです。
英会話の学習を習慣化する
英会話をレベルアップさせたいなら、学習を習慣化させるのは必要不可欠です。
週に1日だけ勉強するというスタイルでは、なかなか思うようにレベルアップできないでしょう。
英会話の実践練習はもちろん、一人でやるインプットの時間もできるだけ習慣化させましょう。
夕食前に少しだけ・寝起きに少しだけ……など、日々の生活で絶対に行っているルーティーンに組み込むと、習慣化させやすいですよ。
集中して学習できる語学留学やコーチングもおすすめ
英会話をレベルアップさせるには、集中してバランスよく英語の勉強ができる語学留学もおすすめです。
もしも時間や状況が許すなら、語学留学をしてみても良いでしょう。
1週間の超短期でも学ぶものはありますし、1〜3ヶ月の中期留学なら、しっかり取り組めば驚くようにレベルアップできます。
特に伸び悩みを感じている中級レベルの人は、中期の語学留学で上級にレベルアップできることもあります。
お仕事の関係でどうしても語学留学ができない人もいるでしょう。
そういう人は、国内で仕事をしながら集中的に学べるコーチング英会話に取り組んでみると良いかもしれません。
語学留学並に費用が必要な場合もありますが、自分の力だけではレベルアップが難しいと感じるようなら検討してみましょう。
英会話のレベルアップには継続学習+工夫が大事
英会話をレベルアップさせるためには、継続した学習が必要ということは、きっとなんとなく気づいている人も多いはずです。
しかし、中級以上のレベルなど、伸び悩みを感じやすい時期には、単なる継続学習だけではなく、ちょっとした工夫も大切になってくるのです。
今回解説した内容も参考にしつつ、英会話力の幅を広げられるように、プラスアルファの学習を継続してみてくださいね。