英語のスピーキング力を伸ばしたい、英語が話せるようになりたいと切望する人は多いはず。ですが、スピーキングを含めた英語の勉強をしていても、なかなか上達を感じていない人もいるかもしれません。
英語のスピーキングで伸び悩みを感じている人は、どうすればスピーキングがもっとうまくなるのかと悩んでしまいますよね。
そこでこの記事では、スピーキング力が伸びない理由を紐解きつつ、スピーキングを上達させるためのポイントや方法などを詳しくお伝えします。
こちらを参考にスピーキングに取り組めば、きっとすらすらと英語が話せるようになるはずですよ。
英語のスピーキング力が伸びない理由
スピーキングの効果的な練習方法を知るには、まずなぜスピーキング力が伸びないのかを考えてみましょう。
スピーキングが伸びない理由は、個人個人によって異なります。自分がなぜ英語が話せるようにならないかを知っておけば、その理由にあわせた学習ができるようになるでしょう。
ここでは、スピーキング力が伸びないときに考えられる理由をご紹介します。
語彙力・表現力が足りていない
スピーキングをするには、自分で英語の文章を作る力が必要です。それをするためには、語彙力や表現力は必須。もしもあまり英単語を知らなければ、言いたいことや自分の考えを英語にはできません。
また、知っている英単語や英熟語などを、正しく使いこなす表現力もスピーキングには必要です。たとえば、英単語・英熟語を使いこなすことができれば、複雑なことをシンプルな単語を使って表現することもできるでしょう。
ただの音読やフレーズの丸覚えなどではなく、自分の考えを述べるという実践的なスピーキングにおいては、語彙力・表現力は非常に重要なのです。
実践練習が足りていない
語彙力や文法力などは申し分ないのに、スピーキングが苦手という人は、実践練習が足りていないのかもしれません。
英語の知識はしっかりついていても、それを実践に活かすことができなければ、やはりスピーキング力がついたとは感じづらいでしょう。知識を生かして実践的なスピーキングをするには、実践練習は必要不可欠です。
たとえば、英語の独り言でも実践練習にはなります。ですが、それだけでは相手がいるコミュニケーションの練習はできません。
一人で英語を話すスピーチ力は身についたとしても、会話をするという意味でのスピーキング力はなかなか向上しないでしょう。
ですから、スピーキング力をつけるには、会話をしてくれる相手がいることも重要なのです。
スピーキングに苦手意識・特別な意識がある
スピーキングがなかなか伸びない人に多いのが、英語を話すことに苦手意識や特別な意識があることです。
「スピーキングが苦手」「なかなかうまく話せない」「すぐ間違えてしまう」などのように思っていると、なかなかスピーキングがスラスラできるようにはならないでしょう。これは自分で自分に「スピーキングができない」と思い込ませているからです。
精神論のように感じるかもしれませんが、実際人は「難しい」「できない」と思い込んでいることは、なかなかできるようにはなりません。
ですから、特に間違えを恐れて英語が話せないでいる人は、その不安を取っ払ってしまうことをおすすめします。
スピーキング力を向上させるための5つのポイント
スピーキングの練習方法をご紹介する前に、スピーキング力の向上において、大事なポイントを5つに絞ってご紹介します。
スピーキングの練習をする際には、この5つを意識しつつ取り組んでみてくださいね。
語彙力・文法力は必須！
語彙力や文法力はスピーキングには必要ないと思っている人もいるかもしれませんが、最重要項目と言っても良いほど非常に重要なスキルです。
英語の知識がなければ、自分で英語の文章を作ることはできません。面倒だと思っても、語彙力・文法力をつけることを忘れずに。
語彙力や文法力が伸びれば、スピーキングがスラスラできるようになる人もいるくらいなんですよ。
身近なことから説明できるようにする
スピーキング力を伸ばすためには、身近なことを説明できる能力が必須です。
また、身近なことの説明は、意外とシンプル・簡単だったりします。
ですから、英語を学習する目的にかかわらず、まずは身近なことが説明できるようになることを目指しましょう。
アウトプットの練習も怠らない
スピーキングには語彙力・文法力が必須ですが、アウトプットの練習も怠らないように心がけましょう。当然ながら、自力で英語で文章を作ったり、英語で発話したりする練習をしなければ、英語が話せるようにはなりません。
インプットだけではスピーキングができるようにならないことを覚えておいてくださいね。
英語の音を理解する
コミュニケーションのためのスピーキングでは、英語の音を理解することも重要です。これは、相手の言っていることを理解し、相手に理解してもらいやすい英語を話すために必須だからです。
ですから、スピーキング力をアップするためには、スピーキングのみの練習をするだけでは不十分。リスニング力もしっかり身につけられるように、工夫してみてくださいね。
英語を意識しすぎない
スピーキングを上達させたいなら、英語を特別なものだと意識しすぎないことが鉄則です。
多くの人にとって、英語を含めた外国語を完璧に話すのは難しいです。スピーキングをするときには、読み書きと違って、じっくり考える時間がありません。そのため、時制や発音、語順などを間違えてしまうこともあるでしょう。
しかし、それは外国人として自然なこと。英語を話す外国人はたくさんおり、不完全な英語を話す人もたくさんいます。
日本語を話す外国人のことを思い出してみましょう。たとえ彼らの日本語にちょっとした間違いがあったとしても、意味がわかる範囲であればなんとも思わないのではないでしょうか。
むしろ、日本語を話せることをすごいとさえ思いますよね。ですから、間違いを恐れる必要はありません。
また、英語はあくまでコミュニケーションのためのツールですから、特別視しすぎる必要もないのです。誰かと会話をするため、意思の疎通をはかるためのツールと捉え、英語を話すことに対するハードルをグッと下げ、できるだけ英語を話すようにしてみましょう。
スピーキングが上達する独学練習方法とは？
独学のみでは、コミュニケーション重視のスピーキングは上達しづらいです。とは言え、独学だけでもできることはたくさんあります。
実践的なスピーキング力をレベルアップさせるためには、英文を作ったり、英語を発音したりする練習も必要です。
ここからは、独学でスピーキングを練習する方法をご紹介していきます。ここでご紹介するすべての方法を取り入れる必要はありませんから、自分に合った方法にチャレンジしてみてくださいね。
語彙力アップのトレーニング
英語の文章を作るのに必須となる語彙力。スピーキングを上達させるためには、そんな語彙力もしっかり鍛えておきましょう。
語彙力を鍛える方法はたくさんありますが、あまり時間が取れない人ならスマホアプリを使った学習が向いているかもしれません。
スマホアプリなら、スマホさえあればどこでも学習が可能です。しかも、多くのアプリが短時間で効果的な学習ができるように設計されていますから、隙間時間を有効活用しながら、語彙力を伸ばしていけるでしょう。
ただし、スマホアプリで語彙力向上を目指す場合には、ボキャブラリー（語彙）を中心とした英語学習アプリを選ぶようにしましょう。アプリによっては、リスニングや文法に特化したものもあるため、注意が必要です。
また、どの技能も満遍なく上達しそうな英語学習アプリも良いですね。
アプリが苦手な人なら、語彙強化を中心とした教材がおすすめ。読むのが苦手ではないなら、多読も語彙力アップに役立ちます。
どんな方法でも良いので、自分に合った形で語彙力アップに励みましょう。それがスピーキング力を底上げしてくれます。
使える表現の多い文章を音読する
スピーキング力を向上させるためには、ある程度スラスラ言えるフレーズを増やしておくことも重要です。そのためには、日常的に使えそうな表現が多い文章をたくさん音読してみましょう。
毎日の生活のことや、自分の趣味や職業などについての表現を覚えておけば、よりコミュニケーションに役立ちます。
ただし音読する時には、ただ英語を発音するだけではなく、音読している文章の意味を感じとることも意識しましょう。文章の意味を理解していれば、自分が言いたいことに応じて、文章をアレンジ・応用することもできるようになります。
音読する文章ははじめは短いもので構いません。日常会話の例文なんかが役立つでしょう。ビジネス英語を習得したいなら、ビジネス英会話の教材もおすすめですよ。
発音チェックができるように、音源があるものを選んでくださいね。
英作文をしてみる
英作文もスピーキングの上達に大いに役立ちます。これは、英作文をすることで、英語の文章を自力で作ることに慣れることができるからですね。
特にコミュニケーション重視のスピーキング力を伸ばすためには、自分の身の回りのことを説明できることが重要です。ですから、英作文をするときにも、日々のことや好きなもののことなどを中心に作文をしてみましょう。
英語で日記を書いてみても良いかもしれません。
さらに言えば、自分が書いた英作文を添削してくれる人がいれば完璧です。英会話講師やネイティブの友達、英語が上手な友達などに頼んで、間違いを正してもらえば、より効果的な学習になるでしょう。
シャドーイング or リピーティング
シャドーイングやリピーティングもスピーキングにとても役立ちます。
シャドーイングとは英語の音源を聞きながら、追いかけ再生のように真似て後追いをする手法のことを言います。リピーティングとは、いくつかの文章のまとまりごとに音源を一時停止しながら、真似て発音する手法のことです。
どちらもリスニング力の向上にも役立ちますから、英語で会話をするときに、相手の言っていることを理解する能力も伸びていくでしょう。
シャドーイングやリピーティングをしていると、英語のリズムやイントネーションなどに慣れることができます。英語を口にすることにも慣れることができるため、スピーキングの練習にはもってこいなんですね。
ただし、シャドーイングやリピーティングも、ただ音を真似ているだけでは、それほど高い効果は望めません。より効果を発揮させたいなら、音読と同様に、発音している英語の文章の意味を感じとりながら行うようにしましょう。
テレビなどを見ながらネイティブたちの真似をする
英語は日本語よりも少し感情表現が必要な言語です。ある程度は感情を乗せないと、相手に意図が伝わらないこともあります。特にOh、wowなどの感嘆詞は効果的に使うことで、コミュニケーションが円滑になります。
しかしひとりで音読やシャドーイング、語彙力のトレーニングなどを行っていても、なかなかその感情を乗せるという部分は上手にならないかもしれません。
そこでおすすめなのが、海外ドラマや洋画を見ながら、ネイティブたちの真似をすることです。
シャドーイングなどの手法を取り入れている場合は、完全にネイティブたちの真似をする必要はありません。話しているときのテンションやノリ、感嘆詞などを真似ることを重視しましょう。
日常会話レベルを目指しているならファミリードラマ系、もう少し上のレベルを目指すなら、より複雑なストーリーのものを真似てみてもいいかもしれません。
ただ英語を話すノリ・テンションを覚えるだけなら、たとえ英語の知識が上級レベルの人であっても、ファミリードラマや恋愛ものなどの、日常に即したストーリーのドラマ・映画が使いやすいですよ。
一人一役でもいいですし、登場人物全員になりきって真似てみても良いですね。自分にとってやりやすい方法で、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
スピーキングの上達には実践練習も必須！
ここまでは、スピーキング力を独学で伸ばす方法をご紹介しました。
しかし、独学で培ったスピーキングを実際の会話・コミュニケーションに活かすためには、実践練習も必要です。
ここで言う実践練習とは、英語を話す人との会話のことですね。
独学だけだと、コミュニケーションで使えるスピーキング力を伸ばすことは難しいでしょう。実践は緊張してしまうという人も、勇気を出して実践練習に挑んでみましょう。
ここからは、スピーキングの実践練習の方法をご紹介していきます。
英語を話す友達と会話をする
一番手軽かつあまり緊張せずにチャレンジできるのが、英語を話す友達と英語で会話をすることです。この友達は外国人である必要はなく、英語がうまい、もしくは英語を学習中の日本人の友達でも良いでしょう。
相手が友達なら、たとえ不完全な英語でも理解してくれようとしますから、それほど緊張しないのではないでしょうか。
また、「わかりづらい英語を話して、相手に申し訳ない」という気持ちも感じずにすむでしょう。
ただし、友情に亀裂が走らないように気をつけることも重要です。
特に、ネイティブや外国人の中には、英語の練習相手にされることを嫌う人もいます。もしも英会話の実践に時間をとってもらうなら、何かお礼をするようにしたり、相手の日本語学習のお手伝いをしたりすることをおすすめします。
言語交換の相手を探す
友達に頼るのは気が引けるという人におすすめなのが、言語交換の相手を探すことです。言語交換とは、その名のとおりお互いの言語を教え合う、もしくは言語学習のサポートをし合うことを言います。
日本語を勉強していて、英語が流暢な外国人を探せば、日本語の練習をお手伝いするかわりに、英会話の実践のお手伝いもしてもらえます。
言語交換のパートナーはインターネット上で簡単に見つけることができますが、トラブルには注意しましょう。中には恋人探しのために、そうしたサイトを使っている人もいるからです。
また、金銭が発生しないため、お互いにダラダラとしてしまいがちなのも、言語交換のデメリット。真面目に言語交換をしたいなら、真面目に日本語を練習したいと思っている人を探し、練習する日時などをしっかり決めてから、言語交換を始めましょう。
英会話カフェに行ってみる
英会話カフェとは、英語のみでその場にいる人たちと交流ができるカフェのことです。地方だとちょっと難しいかもしれませんが、都市部では英会話カフェイベントが開催されている場所が多く存在しています。
リーズナブルな料金で英会話の練習ができることもあり、英語学習者たちに人気なんですよ。
そんな英会話カフェに行ってみるのも、実践練習になります。
ただし英会話カフェは外国人よりも日本人の方が多いこと、そして英語が流暢な人だけではなく、同じく英語を学習中の人もたくさんいることを覚えておきましょう。
外国人がたくさん集まっているのを想像すると、ちょっと期待はずれになってしまうかもしれません。
それでも英会話カフェは安価でスピーキングの実践をするにはもってこいの場所です。もしもお近くに英会話カフェがあるなら、ぜひ一度参加してみてくださいね。
オンライン英会話を受講する
オンライン英会話の受講も、スピーキング力の向上に大いに役立ちます。オンライン英会話なら、講師に間違いをチェックしてもらえますし、講師たちは辛抱強く不完全な英語に耳を傾けてくれます。
さらに、使える表現や新しい語彙なども習得できるため、スピーキング以外の能力を向上することも可能です。
月額料金が必要にはなりますが、真剣にスピーキング力を伸ばしたいと思うなら、オンライン英会話の受講も考えてみてくださいね。
英語のスピーキングは練習さえすればぐんぐん上達する！
英語のスピーキングは、とにかく何度も練習をすることで、どんどん伸びていきます。今スピーキングに伸び悩んでいる人は、トレーニング方法があまり自分に合っていなかったり、語彙力が足りていなかったりするのかもしれません。
また、英語への緊張感がブロックになっている可能性もあります。
自分のスピーキングが伸びない原因を分析しつつ、自分に合った方法でスピーキングの練習に取り組んでみてくださいね。