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英語学習法

第二言語習得論に基づく、科学的にもっとも効率的な英語学習法とは?

どうにか英語を効率よく習得できないかと考えている人は「第二言語習得論」というものを聞いたことがあるかもしれませんね。

さまざまな英会話スクールを探していて、「第二言語習得論」という言葉を目にしたことがある人もいるでしょう。

ではこの第二言語習得論とは一体どんなもので、どう英語学習と関係しているのでしょうか。この記事では、第二言語習得論とは何かをご紹介しながら、英語学習との関係性などを解説していきます。

効率よく実践的な英語力を身につけたい人には、第二言語習得論で提唱されている内容が役立つはずですよ。

第二言語習得論とは?

第二言語習得論は英語では「Secound-language acquisition」と呼ばれ、それぞれの単語の頭文字をとって「SLA」と表記されることも多いです。

英語名があることからも推察されるとおり、この論は日本独特のものではなく、世界中で研究が行われている分野となっています。

第二言語の定義

「第二言語習得論」で定義される「第二言語」とは、母国語(第一言語)の他に学習する言語のことを言います。

日本人だと日本語が第一言語である人がほとんどでしょう。そして、学校で必須教科になっている英語が第二言語になるケースが多いはずです。

ちなみに「第二言語」と名称に入っていますが、この論は第三言語、第四言語を学習する際にも適用されるもので、つまり第一言語以外(外国語)を習得するプロセスに関する学問・研究のことなのです。

研究分野的な位置付け

あらゆる研究は、その内容に応じてカテゴライズされています。今回ご紹介する「第二言語習得」は応用言語学という学問に含まれており、学問分野の中では比較的新しいものとなっています。

第二言語習得論に関する研究は、言語学分野のほか、心理学や認知心理学、教育などの分野とも深く関わっており、さまざまな研究分野にまたがる学祭的な研究です。

こう説明すると複雑に感じてしまいそうですが、シンプルに言えば、単に言語を学ぶメソッドを語る分野ではなく、心理学や人間の脳のしくみなどを反映し、第二言語を習得する方法を提唱しているものだと考えると、理解しやすいでしょうか。

第二言語習得論に基づいた英語を習得しやすい人の特徴

第二言語習得の分野では、さまざまな研究者たちが論文を出しており、科学的根拠に基づいた色々な説を提唱しています。その研究上、一般的な考え方として、外国語を習得しやすい要素というものがあります。

ここでは、第二言語習得論に基づき、英語を習得しやすい人の特徴をご紹介しましょう。

早期に英語学習を始めている

幼い頃から英語に触れていれば、英語が流暢になるというイメージは、誰しも持っているでしょう。そして、年齢が若ければ若いほど、英語を話せるようになりやすいというのも、多くの人が持つ共通認識です。

第二言語習得論の分野においても、これが正しいことが立証されています。つまり、英語を習得しやすいことの要素に、英語を始めた年齢も大きく関わっているのです。

しかし年齢の問題は解決は難しいでしょう。これからお子さんに英語を習得させたいと思う人は、早期に英語教育を始めることができますが、すでにある程度年齢を重ねている大人が、若返ることはできません。

英語を始めるなら早期に始めるのが望ましいものの、すでに年齢を重ねている人は、別の角度から英語習得を目指しましょう。

遺伝的に外国語習得の才能がある

得意科目やスキル、学力などが遺伝するというのは、なんとなくみなさんも感じているのではないでしょうか。

これは外国語習得の分野においても同じことが言えます。つまり、遺伝的に外国語習得の才能がある=外国語適性があれば、英語を習得しやすくなるのです。

外国語習得に関する能力というと、記憶力や音声認識力、そして文法への理解力などがあります。これは外国語に限った能力ではないため、たとえば、国語が得意な人は文法への理解力があるため、外国語習得に必要な要素を持っていると考えられます。

外国語適性が遺伝ならどうしようもないと思ってしまうかもしれませんが、そうとも言えません。なぜなら、外国語適性に関する能力が、記憶力や音声認識力、文法力だとわかっていれば、自分の得意分野と苦手分野が見えてくるからです。

得意分野と苦手分野がわかることで、自分に合った効率的な学習を進めることもできるでしょう。

英語習得のための強いモチベーションがある

動機づけ、つまりモチベーションも、外国語習得には必要不可欠だと言われています。つまり、英語を習得するためには、なぜ英語を習得したいのかがハッキリしていて、さらにその目的に対して強い気持ちがあった方が良いのです。

この点に関しては、誰でも対策できるでしょう。英語を習得をしたいと思うなら、明確な目的・目標を設定することが必要です。

さらにその目的・目標が自分にとって非常に重要なものであれば、強いモチベーションを持つことができるでしょう。

その状態が英語を習得しやすい状態です。ただなんとなく「英語が話せるようになりたい」と思うのではなく、具体的で明確な目標設定からはじめてみてくださいね。

効率よく英語学習を進めている

外国語習得において、効率的な学習も重要視されています。効率的などのようなものかは、個々の能力や好みによっても異なりますが、効率よく英語学習を進めれば、それだけ習得もしやすくなります。

効率的な学習をするには、第二言語習得論で提唱されているプロセスに則りつつ、苦手分野の克服に取り組むことが重要です。

ただ闇雲に問題集を解いたり、英語を聞き流ししていたりして、なかなか上達を感じていないなら、その方法が効率的ではないのかもしれません。

第二言語習得論に沿った英語学習のメリット

第二言語習得論を英語学習に活かすという考え方は、昨今、複数のコーチング英会話でも採用されていることもあり、広まってきている考え方となっています。

しかし、第二言語習得論についてあまり知らなければ、それがどう英語学習にメリットを生むのか不思議に思う人もいるでしょう。

そこでここからは、第二言語習得論に沿った英語学習のメリットをご紹介します。

英語を英語で理解できるようになる

第二言語習得論を活かした英語学習では、最終的に英語を英語で理解できるようになります。英語を英語で理解できるようになれば、リスニングで高得点が狙えますし、会話をするときにも瞬発力が発揮できるようになるでしょう。

日本語に訳すというプロセスを踏まないため、その他の分野でもスピードアップが狙えます。そもそも、英語を英語で理解できていれば、英語を難しく感じないでしょうから、自然と英語を実用できる力がつくということですね。

短期間で結果を出せる効率的な学習ができる

第二言語習得論とは、人が外国語を習得する過程に関する研究です。つまり、この第二言語習得論を知っていれば、人がどのように外国語を習得し、どんなことが必要なのかがわかるため、効率的な学習ができます。

英語学習の効率が上がれば、習得までもスピーディーに進んでいくでしょう。

全体的な英語力がレベルアップする

第二言語習得論に基づいた学習では、たとえ学習前の能力に分野的な偏りがあったとしても、最終的には全体的な英語力がレベルアップします。

つまり、リスニングが苦手な状態で英語学習を始めた人も、最終的にはリスニングも他の分野と同程度にできるようになるということです。

英語の総合力が上がるため、TOEICや英検などの検定から、日常のコミュニケーションまで、幅広い分野で結果を出せるでしょう。

他の外国語も習得しやすくなる

第二言語習得論に則って英語学習をすると、言語を習得するプロセスを理解できるようになります。

第二言語習得論とは、英語学習のために作られたものではなく、あくまで第二言語以上の言語を習得することにおいての研究だからです。

英語のほかにも習得したいと思っている外国語がある人は、第二言語習得論を採用することで、より効率よく言語をマスターすることができるでしょう。マルチリンガルになるのも夢ではないかもしれませんよ。

スーザン・ガス氏が提唱する第二言語習得プロセス

第二言語習得論では、さまざまな研究者たちが論文を発表しています。そんな中でも特に有名なのが、スーザン・ガス氏が提唱する認知モデルです。

ここでは、スーザン・ガス氏の提唱する第二言語習得においてのプロセスについて、簡単にご紹介します。

このプロセスを参考に英語学習をすれば、今よりも効率的に英語を習得していけるかもしれませんよ。

プロセス1:Noticing(気づき)

ここで言う気づきとは、意識をするということです。たとえば海外ドラマや洋画で英語を聞いていても、ただ音として流れる音を聞いているだけの人もいるでしょう。

そうではなく、しっかり意味を理解しようとして聞くことで、どんな言葉が使われているのか、どんな語順・文順になっているのかということに気づくことができます。

そのように気づいた要素は、短期的な記憶となります。つまり、ここでは記憶の長期的な定着は起こりません。

プロセス2:Comprehension(理解)

次のプロセスは理解です。理解とは、使われている単語の意味を理解し、さらにその単語が文章の中でどのように機能しているかを理解することを言います。

語彙力を増やすときに、単語そのものだけではなく例文単位で覚えた方が良いということを聞いたことがある人もいるかもしれませんが、それは、単語を理解し、それがどのように使われているかを理解することで、応用力が身につくようになります。

たとえば、リスニングやリーディングの際に、単語そのものだけではなく全体の意味が理解できるようになるということですね。理解が深まることで、長文にも対応できる知識が蓄えられていくのです。

プロセス3:Intake(内在化)

3番目のプロセスは「内在化」と呼ばれています。少し難しい言葉が出てきましたが、内在化とは簡単に言えば、新しく知ったものや考え方を自分のものにすることを言います。

言語学習においては、新しく学んだものを自分の中に落とし込むことと言うと、理解できるでしょうか。

外国語を習得する過程について、「中間言語」という概念が存在しています。この中間言語とは、目標言語(英語学習者の場合は英語)を母国語レベルで使えるようになるまでの、過程の段階にある言語のことです。

英語の知識が母国語かそれ並みになっていない人は、文法に若干の誤りがあったり、使用する単語が自然なものではなかったりします。この段階で、外国語学習者が使っているのが、中間言語です。

この中間言語は学習が進むにつれ、どんどん変化をしていき、最終的には目標言語に近づき、人によっては目標言語をほぼ母国語レベルで扱えるようになっていきます。

そんな個々の中間言語に、気づき、理解した知識を落とし込むのがこの「Intake(内在化)」のプロセスです。理解したものを中間言語の一部として扱えるようになれば、たとえ多少知らない単語が文章の中で使われていても、その言葉の意味が推察できるようにもなるのです。

プロセス4:Integration(統合)

この統合とは、ここまでのプロセスで育てた知識を長期記憶化することを言います。

いくら、言葉を理解し、自分のものとして扱えるようになっても、すぐに使わなくなってしまうと長期記憶にすることができません。

この統合のプロセスを経て、内在化した知識を自然と意識することなく使いこなせるようになるのです。その、意識することなく瞬発的に使えるようになるという状態が、「習得した」という状態と言えるでしょう。

第二言語習得論を英語学習に用いる方法とは?

では、第二言語習得論を英語学習に活かすためには、どうすれば良いのでしょうか。ここからは、第二言語習得論の考え方に基づいた、英語を習得するための方法をご紹介していきます。

インプット量を増やす

どんな人でも言語を学ぶときには大量のインプットが必要です。インプットがなければ、上記のプロセスで言う気づきや理解は生まれません。

ですから、英語習得をするには、インプット量を増やしましょう。インプットとは、主に聞く・読むにあたる部分です。たくさん英語を聞いたり読んだりしていれば、自然と知識は蓄積されていきます。

ただし、受け身でリスニングやリーディングをするだけがインプットではありません。たとえば、音読をする時にも、英語の文章を見ていますから、インプットの一種になります。シャドーイングやリピーティングも、英語を聞いているわけですから、インプットでもあります。

さまざまな手法でインプット量を増やせば、言語習得における基盤が出きていくでしょう。

適度にアウトプットも行う

インプットだけでは、英語を使いこなすことはできません。アウトプットもすることで、記憶がより定着しやすくなります。

インプット量が足りていれば、アウトプットは割と自然にできる部分です。しかし、英語は日本語と発音がかなり違うこともあり、英語を話すことを体で覚えなければ、英語が話せようにならないでしょう。

インプット量を増やしつつ、会話実践や音読、シャドーイング、ライティングなどでアウトプットも行っていきましょう。

英語を意識して聞く

英語を意識して聞くことも、非常に重要です。そもそも、英語が流れているときに、まるで音楽のように聞き流していると、気づきを得ることができません。

ですから英語に触れる際には、その英語を理解しようという意識を持つようにしましょう。意識を持って英語に触れることで、自然とインプット量も増えていくはずです。

弱点克服を目指す

「第二言語習得論に基づいた英語を習得しやすい人の特徴」でも解説したとおり、外国語を習得するには、遺伝的な外国語適性も関わっています。

しかし、たとえば記憶力や音声認識力、文法力といった能力の遺伝的な要素は変えられませんが、自分の苦手な分野がわかっていれば、そこを補強していくことができます。

これらの遺伝的な要素と外国語習得については、遺伝的に記憶力がなければ外国語を習得できないという意味ではありません。遺伝的に記憶力が高ければ、外国語を習得するスピードでメリットがあるということです。

つまり、遺伝的に記憶力が弱めの人は、その弱点である記憶力の部分を重点的に学習を進めていけば良いのです。

その他の要素についても同じことが言えます。リスニングや英語の発音が苦手な人は、音声認識力が高くないのかもしれません。しかし、繰り返しリスニング学習や発音矯正を行うことで、生まれ持った音声認識力をカバーできるでしょう。

しかし、こうした観点から、弱点克服を考える必要はありません。文法が苦手なら、文法学習を重点的に行う、リーディングが苦手なら短い文章からトライするか、語彙力を増やすなど、思いつく方法で弱点克服を目指してみましょう。

第二言語習得論について学ぶ

第二言語習得論は、ここでそのすべてをご紹介することができないほど、深い学問です。しかし、第二言語習得論が理解できれば、英語の習得が楽になる人もいるでしょう。

そこで、より詳しく第二言語習得論について知り、効率的な学習をしたいと思う人は、第二言語習得論について学んでみましょう。

書籍通販サイトで「第二言語習得論 英語」などと検索すると、英語習得と第二言語習得論に関する書籍が複数出てきます。こうした書籍を参考に英語学習を進めれば、第二言語習得論に則った効率的な英語学習ができるようになるでしょう。

第二言語習得論を反映した英会話スクールに通う

第二言語習得論のことを知っても、自分ではなかなか英語学習に活かせないと感じる人は、第二言語習得論を採用した英会話スクールを受講してみても良いかもしれません。

特にコーチング英会話で第二言語習得論を採用するスクールでは、第二言語習得論に則ったカリキュラムをオーダーメイドで作ってくれるため、自分で学習内容を考えなくても、効率的な学習を進めていけます。

難点はコーチング英会話は高額であるということですが、短期間で結果を出しやすいことを考えると、その価値はあるかもしれません。

また、コーチング英会話以外にも、オンライン英会話でも第二言語習得論を採用しているスクールがあります。

コーチング英会話よりも、オンライン英会話の方が安価なので、第二言語習得論に基づいた学習がどんなものかを体験するには、良いかもしれませんね。

第二言語習得論を知れば英語学習は飛躍的に効率化する!

今回ご紹介した第二言語習得論は、あまり馴染みがなければ理解するのが難しいと感じるかもしれません。

第二言語習得論について学べば、自分でそれを英語学習に活かすこともできますが、自分ではどうすれば良いかわからない人はプロの手を借りてみても良いでしょう。

いずれにしろ、第二言語習得論について知っておき、その知識を英語学習に活かすことができれば、学習が飛躍的に効率化するはずです。

これから英語学習を始める人や、英語学習中で伸び悩んでいる人は、ぜひ第二言語習得論の考え方を英語学習に反映してみてくださいね。

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