ビザで定められた期間の間、海外に滞在して語学を学んだり、働いたりと比較的自由に過ごせるワーキングホリデー。海外に住みたいと思っている人なら、一度はワーキングホリデーをすることを考えるのではないでしょうか。
実際にワーホリをした人から話を聞いて、ますますワーキングホリデーがしたい気持ちになっている人もいるでしょう。
しかし一方で、「ワーホリなんてやめた方がいい」なんて声も聞いたことがあるかもしれません。そんな意見を聞くと、なぜワーホリをやめた方がいいのか疑問に思うでしょう。
また、ワーキングホリデーをすること自体を不安に思ってしまう人もいるはずです。
そこでこの記事では、なぜワーキングホリデーをやめた方がいいと言われることがあるのか、その理由について詳しく解説します。ワーキングホリデーを考えている人は、ぜひこちらを参考に、ワーホリをすべきかどうか考えてみてくださいね。
ワーキングホリデーはやった方が良い!
まずワーキングホリデーを前向きに検討している人に知っておいて欲しいことは、時間や予算が許すなら、ワーホリはやっておいた方が良いということです。
ワーキングホリデーには年齢制限があります。また、ワーホリビザのように海外である程度自由に働けるビザはとても少なく、取得するのも難しいのです。
ですから、年齢制限に引っかかっていない間は、「ワーホリビザで海外に住みたい!」と思うなら、実行すべきでしょう。その方が、年齢を重ね、ワーホリができなくなった時に後悔せずにすみます。
もちろん「ワーキングホリデーはやめた方がいい」なんて声があるように、ワーホリをやめた方がいいと考える人がいる理由は存在しています。実際、ワーホリをして後悔をしている人もいるでしょう。
しかし、やってみて失敗したとしても、それは長い人生のほんの1年のこと。その失敗さえ経験になるはずです。ですが、やらずにする後悔ほどつらいものはありません。
ワーキングホリデーの年齢に当てはまっている人は、「やめた方がいい」という声に惑わされず、前向きにワーホリ実行を考えてみましょう。
それにもし渡航してみて、現地が合わなければ、ビザ満了よりも先に日本に帰ってくることだってできます。ですから、それほど不安に思う必要はないのです。
ワーキングホリデーはやめた方がいいと言われる理由
行ける状況にあるなら、ワーキングホリデーに行った方が良いのは確かです。しかし、それでも、なぜ「やめた方がいい」と言われることもあるのか、その理由が気になりますよね。
そこでここからは、ワーキングホリデーはやめた方がいいと言われる理由をいくつかご紹介していきます。
現地の言葉が話せないままの人も多いから
毎年、たくさんの日本人がさまざまな国へワーキングホリデーをしています。その大多数は英語圏にワーホリをしていますが、英語が話せないままで帰ってくる人も少なくありません。
マイナー言語の国に渡航する人は、そもそも現地の言葉を習得することを目的としていない場合もあるでしょう。しかし、英語圏に行く人のほとんどが英語習得をワーホリの目的のひとつとしているのではないでしょうか。
それにもかかわらず、英語が日常会話レベルにもならずに日本に帰って来てしまう人も多いのです。
その状態だと、いっそワーキングホリデーなんてしない方がよかったと思う人もいるでしょう。
別にワーホリをしたら、絶対に現地の言葉を習得しなければならないわけではありません。自分がワーホリ生活を楽しめて、満足しているならそれでいいのです。
しかし、英語習得を目的としていた人だと、英語が話せないまま日本に帰ってくると、ワーホリを後悔することもあるようですね。
日本にいるときと同じように過ごしてしまう人もいる
ワーキングホリデーの渡航先には、同じワーホリビザで来ている日本人がいます。現地の言葉が話せない人だと、現地の職場でも日本人が多い環境になりがちです。
特に日本人に人気のワーホリ渡航先だと、この傾向は顕著で、ほとんど日本にいるときと同じように過ごしてしまう人もいるのが事実。そうなると、なぜワーホリをしたのかと疑問に思ってしまうのも仕方ありません。
安いとは言えないお金と時間をかけてまで海外に行って、日本と同じ生活をしていたら「ワーホリなんてやめた方がいい」と思ってしまうのも無理はないでしょう。
ワーホリに行くなら、日本ではできない経験ができると良いですよね。
履歴書にギャップができてしまうため
大学生が大学を休学してワーホリをする場合を除き、ワーホリをする人のほとんどが仕事を辞めて渡航しているでしょう。そして、ワーホリが終われば、日本に帰ってきて再就職活動を行います。
このとき、履歴書にギャップができていることをデメリットに思い、「ワーキングホリデーはやめた方がいい」と感じる人もいるようです。
実際、ワーホリに行ってもフルタイムの現地企業でのお仕事に就いたり、専門技術を身につけてきたりする人は少数で、ほとんどの人は現地で語学学校に通い、そしてアルバイトのような仕事をすることになるでしょう。
その経験を履歴書でアピールできないと感じる人がいても不思議ではありません。
ですが、ワーキングホリデービザを利用して、しっかり現地の生活に溶け込み、現地でしかできない経験をしてきたなら、それは履歴書上のギャップを埋める経歴としてはたらくはず。
また、英語がビジネスレベルになっていれば、十分そのワーホリ経験をアピールポイントにすることができるでしょう。
現地が肌に合わない人も少なくない
海外は日本とは全く異なる文化を持ち、全く異なる環境です。そんな現地の環境が肌に合わずに、ストレスになり、現地生活を楽しめない人もいるでしょう。「早く日本に帰りたい」と思う人がいても不思議ではありません。
そういうタイプだと、やはり「ワーキングホリデーはやめた方がいい」と言いたくなるのもわかります。
しかし、その経験を「自分には日本が合っていると再確認できた」経験として解釈できれば、「ワーホリなんてやめた方がいい」という気持ちにはならないかもしれません。
前述のとおり、ワーキングホリデーはビザが切れる前に帰国することも可能です。早めに帰ることに何のデメリットもありません。
自分が現地生活に溶け込めるかどうかわからない人も、本当に合わなければいつでも日本に帰ってこれると思えば、それほど不安を感じないのではないでしょうか。
ワーホリをした理由がわからなくなる
なんとなくワーキングホリデーをしている人は、現地で過ごしながら、自分がなぜワーホリをしたのかその理由がわからなくなってしまうこともあるようです。
そうなると、日本で普通に仕事をしていた方が、自分の将来にとってプラスになるように感じるかもしれません。また、現地での生活が楽しめなくなってしまうでしょう。
ワーキングホリデーに限らず、何か大きな物事を行うときには、先になぜそれをするのか、しっかり目標を持っておくことが大切なのかもしれません。
ワーキングホリデーを「やってよかった」にするためのポイント
自分のワーキングホリデー生活に満足ができなかった人は「ワーキングホリデーはやめた方がいい」という意見を持ってしまうかもしれません。
しかし、これからワーキングホリデーに挑戦したいと思っている人は、ワーホリを後悔している人よりも「ワーホリをしてよかった!」と満足している人の意見を参考にするのがおすすめです。
なぜならそこには、あなたのワーキングホリデーを成功させ、最終的に「ワーキングホリデーをやってみてよかった」と思うためのヒントがたくさん隠れているからです。
そこでここからは、ワーキングホリデーに満足し「やってよかった」と思っている人たちの経験を参考に、ワーホリを「やってよかった」と言えるようにするためのポイントをご紹介します。
ワーキングホリデーをする目的を明確にする
ワーキングホリデーを満足のいくものにするためには、目的を明確にすることが大事。ワーホリで何を習得し、どんな生活を送るのかハッキリさせておくことで、現地での時間を無駄にする事なく過ごす事ができるでしょう。
ちなみに目的は「英語の習得」「現地カフェで仕事」といった将来に役立ちそうなことはもちろん「思いっきり海外生活を楽しむ」「友達をたくさん作る」という楽しいものでも構いません。
ワーキングホリデーをする目的は人それぞれ。別に真面目な目的がなければならないというわけではないのです。ですから、ただ1年、海外で遊びながら生活するなんて目的でも全く構いません。
ただし、渡航前に自分がどんなワーホリにしたいのかハッキリさせておかなければ、現地での行動が中途半端になってしまう可能性があります。
その結果「ワーホリなんてやめておけばよかった」とと思ってしまうことになりかねませんから、渡航前に目的は明確にしておきましょう。
現地で日本人とばかりつるみすぎない
特に英語があまり得意ではない人だと、渡航先でもついつい日本人に囲まれた生活をしてしまうこともあるでしょう。
日本人の友達を渡航先で作ることには全く問題ありません。しかし、日本人ばかりとつるんでいると、日本にいるときとほとんど変わらない生活になってしまいます。
語学学校でも日本人の友達しかできず、アルバイト先は日本食レストランや日系ショップ。さらにハウスシェアのシェアメイトまで日本人。……なんていうワーホリ生活を送っている人も少なくないのが事実です。
もちろん、自分が満足しているなら、日本人に囲まれながら海外生活を送るのも良いでしょう。言葉が通じる人同士で、現地で遊んだり、観光したりするのも楽しいものです。
しかしそんな状況を「嫌だ」と感じる人は、現地で日本人とばかりつるみすぎないように、自分で意識をして調整するようにしてくださいね。
現地で引きこもりすぎない
ワーホリをする人の中には、インドア派の人もいるでしょう。おうちでの時間を大切にしている人もいるはずです。
それ自体はまったく構いませんし、渡航先でも安心してくつろげるおうちが見つかれば、それはとても良いことです。
しかし、あまりに家にばかり引きこもっていると、ワーホリをしている意味を見失ってしまうかもしれません。仕事や学校以外の時間は、家にひきこもり、ネットを使って日本の友達や家族と話してばかりいる……なんて人も、ワーホリをしている人の中にはいます。
もちろん、時々であればそんな1日があってもいいでしょう。しかし、常に引きこもっていてばかりでは、せっかくのワーホリ生活を無駄にしているように感じるかもしれません。
ただの散歩だけでも、日本とは違う環境の中では発見があるはず。ワーホリ生活中はなるべく引きこもりすぎないように心がければ、充実したワーホリ生活になりやすいですよ。
現地の言葉を習得できるように努力する
英語を含め、外国語の習得というのは難しいものです。諦めてしまいたくなることもあるかもしれません。しかしそれでも、せっかくワーキングホリデーをするなら現地の言葉を習得できるように努力してみてはいかがでしょうか。
現地の言葉を習得するためには、語学学校に行くだけでは不十分。その言葉を使って実践的なコミュニケーションを取ることで、言葉を習得することができるのです。
ですから、語学学校にだけ通って「やっぱり言葉が習得できない」と諦めるのではなく、学校の外でも積極的なコミュニケーションをとってみましょう。
現地にいるのですから、言語習得のための学習ツールはそこらじゅうに溢れています。そんな環境を無駄にせず、言語習得を目指してみてくださいね。
ちなみにワーホリをしたからと言って、現地の言葉を絶対習得しなければならないわけではありません。
たとえばワーホリ協定国のひとつであるデンマーク語は英語よりも習得難易度が高めで、デンマーク以外では使う機会があまりないため、特定の目的がなければ習得するモチベーションも保てないでしょう。
一方、英語はもちろん、スペイン語圏でのスペイン語習得やフランスでのフランス語習得は、将来的に生かせる場がある可能性が高いです。そういったバランスも考えながら、言語習得に取り組んでみてくださいね。
現地やその周辺へ旅行をする
せっかくワーホリをするなら、日本からは行きづらい場所に旅行をしてみましょう。ワーホリ協定国の多くが日本から遠く離れた場所ですから、日本で社会人をしていては行きづらい場所もあるはずです。
渡航先の国内はもちろん、周辺国に旅行を計画してみてはいかがでしょうか。ヨーロッパの国に行けば、ヨーロッパ内は週末旅行感覚で訪れることができますし、交通費も手頃です。
そのほか、カナダからアメリカやメキシコ、オーストラリアからニュージーランドという行き先もおすすめ。時間とお金が許す限りたくさん旅行をするというのも、ワーキングホリデーの有意義な過ごし方です。
できるだけ現地の企業やお店で仕事をする
ワーキングホリデーを後悔しないためのポイントは、現地だからこそできることをすることにあります。
ですから、できるだけ現地の企業・お店でお仕事を探してみましょう。そうすれば、日系飲食店やショップで働く場合よりも、現地だからこその経験ができるはずです。
現地企業で事務職というのは、ワーキングホリデービザだと難しい場合もあるでしょう。特に就労制限が厳しい国では、なかなかそんな職は見つからないかもしれません。
しかし、現地のレストランやカフェ、ショップなどサービス業なら意外とあっさりと見つかります。また、美容師さんだと美容院のお仕事も見つかりやすいですよ。
特に専門職の経験がある人は、英語が拙くてもお仕事が見つかる可能性が高くなるので、根気よく探してみてくださいね。
「ワーホリなんかやめればよかった」と後悔しそうになったときは?
どれだけ「現地生活を楽しもう」「有意義なワーホリにしよう」と思っても、なかなか満足いく結果がでずに、後悔しそうになることもあるかもしれません。
では、現地で「ワーホリなんかするんじゃなかった」と後悔しそうになったときは、どうすれば良いのでしょうか?ここからは、後悔しそうになったときの対処法もご紹介しましょう。
日本の友達や家族と話してみる
現地でワーホリを後悔しそうなときというのは、現地の生活に疲れていたり、ストレスが溜まっていたりするときではないでしょうか。また、ホームシックになってしまっている人もいるでしょう。
そんなときは一旦現地の生活をがんばるのは休憩して、日本の友達や家族とめいっぱい話してみることをおすすめします。ワーホリ生活の愚痴を誰かに話しても良いでしょうし、他の何か楽しいことを話しても良いでしょう。
親しい誰かと話すことで、ストレスが発散され、またワーホリ生活を楽しめるようになるかもしれません。
現地でできる楽しいことを手当たり次第やる
現地生活が楽しくないのは、頑張りすぎていたり、逆に行動が消極的になってしまっていたりするからかもしれません。
そんなときにおすすめなのは、現地でできる楽しいことを手当たり次第やってみることです。
楽しいことばかりしていたら、ワーホリ生活自体を楽しいものだと感じるようになるでしょう。あまり自分に厳しくならずに、ただ遊ぶだけの時間も必要ですよ。
ワーホリをしてよかったと思う理由にフォーカス
ワーホリを後悔しそうになったら、「ワーホリしてよかったな」と思える理由を考えてみましょう。
海外で自由に過ごせる権利をもらえていること自体に、感謝の念が湧き上がってくるかもしれません。ワーホリをしてよかった理由を考えたら、ワーホリを後悔しかかっていたことさえ忘れてしまうかもしれません。
悪いことばかり考えてしまうときは、良いことに目を向けてみると気持ちが切り替わるのではないでしょうか。
ワーキングホリデーはやめた方がいいなんてことはない!
ワーキングホリデーの生活は、つらいこともあるかもしれません。しかし、人生のうち限られた時間しか出来ないことですから、「やめた方がいい」なんてことは決してありません。
もしもワーキングホリデーをしたいという気持ちがあるなら、物理的にも精神的にも事前準備をしっかりしつつ、ぜひワーキングホリデーに挑戦してみてくださいね。