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小学校英語活動「うまくいっている」が8割の一方で準備時間不足が6割

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2011年度からの「外国語活動」必修化に向け、学校では着実に準備を進めている
  • 2011年度からの「外国語活動」必修化に向け、学校では着実に準備を進めている
  • ベネッセコーポレーション
 ベネッセコーポレーションのシンクタンク「Benesse教育研究開発センター」は2月15日、「第2回小学校英語に関する基本調査(教員調査)」の結果を取りまとめて公開した。

 調査は、公立小学校の英語活動の実態と教員の意識を把握することがテーマ。調査時期は2010年7〜8月、調査対象は全国の公立小学校約2,350校の教務主任2,383人(配布数8,000通、回収率29.8%)と高学年学級担任2,326人(配布数8,000通、回収率29.1%)。郵送法による質問紙調査。資料では、前回の2006年からの4年間の変化、現状および今後取り組むべき課題もまとめている。

 「英語活動の実施の有無」について教務主任に尋ねたところ、「行っている」という回答が99.6%(前回は94.0%)となった。「英語活動は何年生で実施しているか」という質問では、回答の多かった順に「6年生」99.5%、「5年生」99.2%、「4年生」79.7%、「3年生」78.4%となっている。

 英語活動を行っている学校に「英語活動の年間時数」を聞いてみたところ、平均時間数は低学年で6.8時間(前回は9.3時間)、中学年は11.9時間(前回は14.9時間)、高学年は33.1時間(前回は16.1時間)」となった。

 英語活動にかかわっている人については、「学級担任」が97.5%(前回は86.8%)、「ALTなど外国語指導助手」が93.0%(前回は92.3%)となっており、学級担任が授業にかかわる割合が増えている。また、中心となる指導者も「学級担任」が66.6%(前回は28.2%)と増加、「外国語指導助手」は25.6%(前回は60.1%)と減少している。

 ALTの来校頻度については、「週1回以上」が21.4%(前回は10.0%)、「週2〜3回」が24.1%(前回は20.8%)となっており、半数近い学校で「週1回」かそれ以上で増加しているようだ。ALTが担う役割としては、「発音の見本」(89.5%)、「児童との外国語会話」(89.0%)、「自然な外国語の使い方の見本」(73.3%)となっている。

 「英語活動の内容」としてよく行うまたはときどき行うものとして、「英語のあいさつ」(98.7%)、「ゲーム」(98.5%)、「英語や歌のチャンツ」(91.9%)、「会話練習」(87.7%)、「発音練習」(82.9%)「クイズ」(72.3%)などとなっている。また、「英語活動で使用する教材」では、「文部科学省作成の英語ノート」(89.6%)がもっとも多く、「ALTなどの外部人材・機関が制作した教材」(50.8%)、「文部科学省作成の英語ノートデジタル版」(49.1%)、「学級担任が独自に作成した教材」(41.7%)などとなった。英語ノートの役立ち感は、指導計画の作成と教材・教具の準備ともに「役立っている」という回答が86%を超えている。

 「英語活動への自治体からの支援」については「講師派遣」などの人的な支援が83.6%ともっとも多く、次に「教員研修」59.4%と続いている。人口規模別でみると、「指導計画・指導書などの提供」等で、規模による地域差がみられる。

 「英語活動の指導への負担感」は、「まあまあ感じている」(45.3%)、「とても感じている」(16.8%)、「あまり感じていない」(32.9%)となり、指導に負担を感じるという回答は6割を超えている。「とくに課題だと感じていること」は、「教材の開発や準備のための時間」が57.9%(前回は38.2%)、「ALTなど外部協力者との打合せの時間」が39.7%(前回は24.4%)、「指導する教員の英語力」が33.6%(前回は40.6%)となっており、準備の時間が不足がちだという現状がうかがえる。

 英語活動を行ったことによる子どもたちのよい変化としては「外国語に慣れ親しむ」(92.9%)、「外国人に対して物おじしない」(84.4%)などが挙げられた。「英語活動に対する評価」に関しては、「とてもうまくいっている」(6.2%)、「まあうまくいっている」(74.9%)という結果になった。

 前回の2006年と比べてみると、「英語活動の時間数」「ALTなどの外部協力者の来校頻度」「使いやすい教材」指導のためのカリキュラム」「英語活動に関する教員研修」などは大幅に改善された条件のようだ。また「英語活動の指導者」については、「学級担任が教えるのがよい」という意見が23.6%であったのに対し、「英語活動は専門に指導する教員が教えるのがよい」という回答は75.7%あった。
《前田 有香》

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