大学生生活実態調査、下宿生の仕送りは4年連続減少・平均7.1万円

 全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は、「第46回学生生活実態調査」の結果についてホームページで公開している。

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 全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は、「第46回学生生活実態調査」の結果についてホームページで公開している。

 同調査は大学生の生活や意識、行動を明らかにし、大学生活をより充実したものにするために1963年より実施されている。今回は91大学生協が参加、21,698人の協力を得たが、経年での変化をより正確にみるために、毎年指定している31大学生協で回収したものの平均を紹介している。サンプル数は9,871人(自宅生4,527人、下宿生5,344人)、調査期間は2010年10〜11月。

 1ヶ月の生活費(収入)の平均は、自宅生では59,170円で前回調査(09年)より1,130円の減少。アルバイトと小遣いが減り、奨学金が収入に占める割合が初めて20%を超えた。下宿生では117,770円となり、前回より2,970円の減少。仕送りも約3,000円減っており、奨学金が収入に占める割合と金額は最高になっている。

 下宿生の仕送りについては、4年連続して減少し、平均金額は71,310円で1983年の72,200円並みの額となっているという。また、5万円未満が初めて25%を超えている。また、2000年には60.4%だった仕送り「10万円以上」が、今回は31.7%と減少している。仕送り「0」の割合は10.5%と1割を超えている。仕送り「0」の下宿生の収入は117,720円と下宿生平均より4,890円低く、収入の63.7%が奨学金となっている。

 下宿生の平均奨学金は26,740円で、前回から310円の増加。奨学金が収入に占める割合は21.8%で、前回より0.7ポイント増えている。

 下宿生の住居費は支出総額の46.4%を占めている一方、住居費を除いた生活費は63,130円と、30年前の1980年(62,100円)並みの金額になった。食費については月に23,510円で30年前より5,290円も低く、1日あたり約783円となった。また、下宿生が生活費として自由に使える金額は52,670円で、30年前より5,760円も低く、現在の大学生の親世代の学生時代か、それより以前の77〜78年並みの費用で生活していることになるという。

 アルバイト収入を学年別にみると、学年が上がるにつれ前回からの減少額が大きくなっており、アルバイトをしない理由では「時間がない」が23.0%となっている。調査票の意見欄には「就活のためにアルバイト時間が削られ収入減となっている」という声も寄せられたという。今後の収入面の対策としては「アルバイトの増加」が34.9%から36.1%と増えている。

 就職活動の際にかかる費用については、地域の差がみられる。生活費以外で使った半年間の特別費をみると、企業訪問などに交通費かかさむためか、4年生の就活費用が高い地域は北海道の93,300円、中国四国82,700円、九州76,500円で、低い地域は神戸38,900円、1都3県43,400円、北関東甲信越49,400円などとなっている。
《前田 有香》

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