東大と日立、従来型の約100倍「超高速データベースエンジン」を開発

 東京大学と日立製作所は2日、開発中のデータベースエンジンプロトタイプを用いた実験において、数種類のデータ解析要求について従来型のデータベースエンジン比で約100倍の処理性能を達成したことを発表した。

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情報融合炉「最先端研究開発支援プログラム(FIRST)」サイト(画像) 情報融合炉「最先端研究開発支援プログラム(FIRST)」サイト(画像)
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 東京大学と日立製作所は2日、開発中のデータベースエンジンプロトタイプを用いた実験において、数種類のデータ解析要求について従来型のデータベースエンジン比で約100倍の処理性能を達成したことを発表した。

 現在開発中の超高速データベースエンジンは、大量の非同期入出力を発行するとともに、入出力の要求順序とは無関係な順序でデータ処理を行う「非順序型実行原理」により、大幅な性能向上の達成を目指すものだ。今回、解析系データベースに関する標準的なベンチマークを元に作成した、各種のデータ解析要求の実行性能を計測したところ、データ解析要求の種類によって高速化率に差は見られるものの、データベースにおいて特定の条件を満たす一定量のデータを絞り込んで解析を行うデータ解析要求においては、約100倍の高速化を確認できたという。

 この研究開発は、最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」において実施しているもので、最終的には2013年度中に、従来型のデータベースエンジン比で800倍程度にデータ解析系処理を高速化することを目指している。

 超高速データベースエンジン技術の確立を通じ、大量データを活用した新たな社会サービスや高付加価値産業の創出に寄与するなど、研究開発成果の社会への還元を狙いとしており、日立は今後、実証実験を経て、研究開発成果を反映した新しいデータベースソフトウェアの開発をすすめ、2012年度中に事業化する計画だ。

東大と日立、従来型の約100倍となる「超高速データベースエンジン」を共同開発

《冨岡晶@RBB TODAY》

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