世界規模でメンタルヘルスに対する取り組みを…国連事務総長

 国連事務総長パン・ギムン氏は10日、世界メンタルヘルス・デーにあわせて、世界規模で深刻化するメンタルヘルスに対して、具体的に取り組むよう求める声明を発表した。

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On World Mental Health Day, Ban urges greater resources for mental disorders (UN)
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世界規模でメンタルヘルスに対する取り組みを――国連、世界メンタルヘルス・デー
 国連事務総長パン・ギムン氏は10日、世界メンタルヘルス・デーにあわせて、世界規模で深刻化するメンタルヘルスに対して、具体的に取り組むよう求める声明を発表した。

 パン・ギムン氏は冒頭「メンタルヘルスなくして体の健康は得られない」とし、メンタルヘルスが世界規模で深刻化する広がりをみせているが、うつ病をはじめとした精神疾患治療のために十分な資金や支援が得られていないとする懸念を発表。世界的に4人にひとりがメンタルヘルスケアを必要としているにもかかわらず、いまだ年間ひとり当たり3ドル未満の市場規模でしかないとしたWHOの調査を引用した。さらに世界規模の景気後退、それに伴う財政緊縮政策による家計の経済的負担上昇によって、個々のメンタルヘルスが悪化していると指摘。加えて、基本的人権を迫害されたり社会的生活を送ることが困難な状況に追い込まれているとした。

 「(世界中の4人にひとりもが)いま、まさに精神的な助けを必要としているにもかかわらず、より一層の投資や支援がなければ、十分なサービスが実施できない」とし、それには実現可能、リーズナブルな料金体系、高い費用対効果といった要素が不可欠であると述べ、一例としてメンタルヘルスサービスの拡大に取り組む国を支援するWHOのmhGAP(WHO’s Mental Health Gap Action Programme)を挙げた。最後に、貧困率が著しい諸国におけるより厳しい実態を紹介して全体を括った。
《クレメンティア・コモンズ》

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